日本百名山「宮之浦岳」(淀川登山口より荒川登山口周回)

◎2015.9.8(Tue)-9.9(Wed) 天気:9/8 晴れ 9/9 晴れ時々雨 気温:—

◎コース:

  • 一日目 15:34淀川登山口-16:14淀川小屋(行動時間:40分)
  • 二日目 05:26淀川小屋-06:59花之江河-07:37黒味岳分岐-08:01投石平-09:44宮之浦岳山頂10:25-10:36永田岳分岐-11:51第二展望台-12:42新高塚小屋-13:55高塚小屋-14:04縄文杉-14:42夫婦杉-15:14ウィルソン株-15:40大株歩道入口-16:38楠川分れ-17:10小杉集落跡-17:51荒川登山口(行動時間:12時間25分)

*延べ行動時間:13時間05分

◎標高差:約1340m


*ログは手入力

今月もかねてより計画していた登山を実行した。
向かう山は、九州地方最高峰であり、百名山最南端である宮之浦岳だ。
これを登っちゃえば、南北端の百名山を押さえたことになり、百名山全山制覇への道のりも多少は楽になるだろう。

共に計画をしていたのは、N島氏及びKの二名。
三人で、鹿児島行の朝一便に羽田から乗った。
鹿児島空港からはリムジンバスで、鹿児島港高速船乗場へ向かった。

鹿児島空港から屋久島へ渡る飛行機の便もあったが、それには乗らなかった。
宮之浦岳登山が天候悪化等により絶望的だった場合、第二案として九州の百名山をいくつか登ろう、と作戦を立てていたからだ。

高速船は、途中、種子島に立ち寄り、後、屋久島へ向かった。

私たちが降り立った港は、安房港だ。
日本百名山「宮之浦岳」

取りあえず、腹がへった…。
何か食うべく港周辺の食堂を探したが、数は少ない。
見つからなかったので、港すぐ近くのスーパーで先に買出しをした。

買うものを買い、後、本腰を入れて食堂を探した。
港に一番近い食堂は「屋久どん」ということが分かり、向かって飯を食った。
食ったのは、屋久うどんと小丼ぶりのセットだった。

屋久島では、アゴと呼ばれる魚を好んで食すらしい。
なんだろう?
トビウオかな?
うどんのダシにも使っていたかな?
汁からは、魚の味がしていた。

さて。
買うものも買い、食うものも食った。
港でタクシーを拾い、ようやく登山口へ向かった。

現地、淀川登山口到着は15:30頃。
淀川登山口

集合時間は、04:30だった。
実に11時間経て、ようやく登山が始まる。

ぼちぼち準備して出発。

一日目

15:34淀川登山口

淀川登山口

タクシーの運転手さんは、話好きな方だった。
色々話しをしてくれたものの私の興味の対象ではなく、あまり頭に入らなかった。
しかし、唯一、頭に残ったものがあった。

屋久杉とは、樹齢1000年以上のものを言う。
それ以下のものは、”小杉”というらしい。
そのタクシーの運転手さんは、16:00に下山の登山者をピックアップして安房へ戻る予定だそうだ。
時間があるので…、ということで、淀川登山口からほどない所に生えている「笹川杉」を案内してくれた。

笹川杉は、もちろん”屋久杉”。
笹川杉の幹の太さは、私たちにとって屋久杉の幹の太さの基準となってくれた。

さて、登山。
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時間も時間。
今日は淀川小屋に泊まる予定だ。

16:14淀川小屋

淀川小屋

淀川小屋に着くと、15~16人位の高校生かな?
引率の方二名と共に、小屋前に屯っていた。
今日の小屋は満杯か…、と思ったが、しばらくすると淀川へと降っていき、我ら三人だけ取り残された。

小屋は意外に大きい。
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室内は二段ベッド式になっており、詰めれば40~50人は泊まれそうな雰囲気であった。

さっそく寝床の準備をした。
後、背負ってきたビールとツマミでささやかな宴会を開いた。
宴会を開いていると、小屋内から”チューチュー”音がした。
小屋の外にも掲示されていたが、ネズミが出るらしい。
ネズミが苦手なKは、ツエルトで寝ると言い出した。

幸い、小屋前はテントを設営するのに丁度よい感じで整地されている。
そんなことで、飲んでいたが、ツエルト張り講習をすることになってしまった…。
私が張ったのはで意味がないので、KとN島氏に指示しつつ張らせた。

N島氏が、”星が凄い!”と叫んだ。
私とKも空を見上げた。
確かに…。
今まで見た、どの山の星空よりも凄い!
こんなに星ってあるのか?って思うほど、夜空に瞬いていた。

20:00頃、就寝。
ツエルト設営後、ネズミの声が耳に入ることはなかったが、Kは一人でツエルトで寝た。

寝る直前、小屋の入口にかけられている気温計を確認したら17℃ほどだった。
寒い、というほどの寒さではない。
今の私の服装は、Tシャツの上にインナーダウン。
下半身は、春夏用のトレッキングパンツという格好だ。
これで、シェラフカバーに潜り込んで寝ている。
これで、寒くて何度か目が覚めた。
上着と下半身のつなぎ目が寒い…。
さらにカッパを着る余地があったが、面倒だったので寝続けた。

二日目

04:00過ぎにアラームが鳴った。
しかし、二度寝してしまった…。
一人、外で寝ていたKが小屋まで起こしに来てくれた。

まったり飯を食って、道具を片した。
予定では、05:00出発であったが、その時刻はとうに過ぎていた…。

05:26淀川小屋

淀川小屋

ははは…。
結局、予定より30分遅れてスタートとなってしまった…。

点景。
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これは、高盤山山頂に乗った豆腐岩。
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これは、黒味岳だったかな?
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忘れた。

小屋を出てから、暫し、登りが続いたが、いったん標高を落とす。

降り切った場所にあるのが、小花之江河。
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辺りは湿地。
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登山者用トイレあり。
このトイレに設置されているのは便座のみ。
携帯用トイレがないと、使用不能。

06:59花之江河

花之江河

先ほどの小花之江河と共に、花之江河の湿地は花之江河沢の源頭となっているらしい。

先ほど、トイレのある小花之江河で休憩をとったので、ここはサラッとスルー。
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07:37黒味岳分岐

黒味岳分岐

さて。

ここから先は、本気を入れて標高を稼ぐ!
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登山道は、時折、枝沢を進む。
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いや。
枝沢ではなく、もしかしたら登山者により登山道が侵食された結果、枝沢みたいになっちゃったのかも?

点景。
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08:01投石平

投石平

”投石平”と刻まれた道標周辺は樹林が茂り、何が”投石”なのか?よくわからなかった。
たぶん、巨石がいっぱい転がっているからだと思う。
投石平周辺は、巨石が点在し、見通しは効かず、さしずめ迷路のようになっていた。
投石平先で、一度、登山道ロスト。

投石平先まで登ると、高木は消える。
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期待していなかった天気が良い!
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そんな中、ヤクシカが朝飯を食っていた。
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この屋久島固有のシカについて、詳しいことは知らないが、なんせ小さい。
小鹿程度のサイズで大人ということだ。
ヤクシカの子供となると、まるでシカのミニチュアみたいだった。

点景。
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時刻は08:55。

今まで快晴だった天候に翳りがでてきた。
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天気が悪いわけではないのですが、谷から吹き上げる風に乗ってガスが沸き上がってきた。
たぶん、この調子でいけば、早々に山頂はガスに巻かれ、そのガスは山頂にはりついてしまうだろう。
山の生理みたいなものだ。
どこの山でも夏山ではよくあることだが、周囲を水に囲まれたこの山は、特にガスが沸きやすいんだろう。
ということで、この山を登るときは朝一が勝負です!

まあ、これはこれで、何やら神々しいような…。
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このように、湿気たガスに年がら年中巻かれている山頂周辺は、一面、隈笹に覆われていた。
笹はけっこう繁っている。
その葉は、たっぷりと露に濡れていた。
この露が…、意外にやっかいだった。
笹薮といってもいい位繁っている中、進んだ。
トレッキングパンツはすぐにビショビショになる。
気温が高いだけに、ビショビショは不快ではなかったが、トレッキングパンツの湿りはトレッキングソックスにじわじわと伝わる。
最終的には、水に漬けたのと変わらない位濡れた…。
以前、別の山で似たような羽目になったことを思い出し、途中からカッパを着た。
そんなことで、スッパツ必携です。

09:44宮之浦岳山頂10:25

宮之浦岳山頂

え~…。
天気は画像のとおりです。
あと、一時間!早く着いていれば晴れの山頂だった…。

山頂では、時折、小雨がパラつく。
おまけに少々風が強めで寒い。

と、あまりいいような雰囲気ではないような書き方ですが、雨のおかげで虹がかかっていた。
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山頂は寒かったが、大休止となり45分位滞在していた。
当初、山頂にいたのは我らのみだったが、その間、後から後からいっぱい登ってきて山頂は賑やかになった。
そのほとんどが、花之江河方面から登ってきた。
日帰り組かな?
皆、急ぐような雰囲気はなかった。

さて。
我らは、まだ先がある。

山頂を後にした。
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振り返って、宮之浦岳。
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やっぱ、ガスが張り付いているのは山頂だけなんだよな~。
惜しむように下山した。

永田岳。
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永田岳は遠くにある。
我らのスケジュールを考えると、寄り道する余裕はない。

10:36永田岳分岐

永田岳分岐

こんな感じの道を降ってきて…。
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こんな感じの道をこれから進む。
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ようやく、隈笹から解放されそうだ…。
ここでカッパを脱いだ。

宮之浦岳。
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山頂は、相変わらずガスの中…。

本日の行動停止は、高塚小屋の予定だ。
この小屋は、幽霊が出る、と噂されているそうだ。
今夜は高塚小屋に泊り、翌02:30起床。
03:30出発。
白谷雲水峡に下山し、09:00発の路線バスに乗る、という計画であったが…。

11:51第二展望台

第二展望台

宮之浦岳登山のタイムスケジュールは全て、私が組んだ。
集合時間から、飛行機、フェリー、バス等の運行時間から、何から何まで全てだ。

今いる第二展望台の到着予定時間もそのタイムスケジュールに組み込まれている。
予定では、12:30ということになっていた。
つまり、40分、予定より早いペースでここまで来ることができた。
このペースでは、今日のゴールである高塚小屋に到着するのは13:50ということになり、行動を停止するにはちょっと早い時間となりそうな雰囲気である。
ちなみに、高塚小屋到着予定は14:30というものであった。
時期は夏。
行動停止時間15:00というのは妥当、といったところだろう。

しかし、予定より早いペースでここまで来てしまったことで、ふと、思った。
”今日中に下山予定である白谷雲水峡近くにある白谷山荘まで下山してしまえば、明日が楽だな…”と。
なんせ、明日の起床予定は02:30ということになっているが、それを07:00起床に変更できる。
つい、それを口に出してしまった。
皆、乗ってきてしまった…。

これをきっかけに、今日の目的は白谷山荘ということになった。
今日は雨は降らないだろう。
白谷山荘の到着は、起床時間が楽になることを考えれば別に何時になっても構わない。

とは言うものの、のんびりはしていられなくなった。
とっとと降ることにした。

12:42新高塚小屋

新高塚小屋

内部。
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内部の構造は、淀川小屋と変わらない。
室内はきれいであったが、入口の引き戸に設けられていたガラスは割れていた。

13:55高塚小屋

高塚小屋

内部。
高塚小屋

当初、宿泊予定であった高塚小屋も内部はきれいであったものの、入口の引き戸のレールにゴミが詰まり、引き戸を開け閉めするのは困難だった…。
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つまり、戸は開けっ放し、ということになる。

たぶん、高塚小屋より降りのエリアは”大株歩道”と名付けられている。

それを象徴するかのように、登山道は木道が敷き詰められ、巨木が林立していた。
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さて、我らの計画。
高塚小屋泊という計画を放棄し、今は更に、白谷山荘泊という計画も放棄している。
現在の計画は、今日中に荒川登山口に下山し、18:00発の最終バスに乗り込み里に下りるというものに発展している。
コースタイム的には、間に合うはず…?

14:04縄文杉

縄文杉

行きがけのタクシー車中にて仕込まれた”縄文杉の定義”により、道々、縄文杉を鑑賞しながらここまで降ってきた。
”縄文杉もこれらと似たようなものだろう…”と高を括っていたが、縄文杉の規模は並外れていた。

誰もいない、無人のお立ち台に上がり、縄文杉と対峙する。
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…。
なんと形容すればよいか?
言葉が見つからん…。
太い?高い?でかい?威厳?威圧?神々しい?
三人でしばらく見とれた。

当初計画どおり、高塚小屋に泊まっていた場合、縄文杉の通過予定時刻は04:00前で、これでは闇夜だ。
”縄文杉は見れんな…”と、そのことが多少気になっていたが、計画作成時点では縄文杉を軽視していた。
やっぱ、見ておいてよかった。

一通り写真撮影も終了し、下山再開。
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14:42夫婦杉

夫婦杉

夫婦杉からウィルソン株までの間、急傾斜続く。
なかなかきつい…。
しかし、手を抜けない。
終バスに乗る、という時間制限ができてしまった今、ちょっとでもコースタイムをリードするべくサクサク降った。

15:14ウィルソン株

ウィルソン株

ウィルソン株も見応え十分だった。
しかし、なぜか?内部の写真ばっかりで、外側の写真を撮り忘れた。
Kはしきりに”ハートを撮るんだ”と粘っていたが、結局、撮れなかったようだ。

さてさて、コースタイム。
荒川登山口発最終バスは18:00。
ウィルソン株からゴールである荒川登山口まで、コースタイムでは2時間50分ということになっている。
ということは…?
現在時刻は15:14ということで、18:00まで残り2時間46分しかない。

私たちの本当の闘いはここから始まる。
休憩時間もそこそに、ウィルソン株を後にした。

写真を撮る余裕なし。

15:40大株歩道入口

大株歩道入口

  • 最終バスまで残:2時間20分
  • コースタイム残:2時間20分

何とか、コースタイムのベースの乗せた。

ここから先は、林業用トロッコの軌道上を歩くことになる。
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軌道のセンターに歩行用の板がはられており、歩きやすい。
黙々と歩く。

16:38楠川分れ

楠川分れ

  • 最終バスまで残:1時間21分
  • コースタイム残:1時間10分

更にリードを広げることができたが、まだ油断できない。
万一、乗車客がいない、等の理由でバスが早く出発してしまうことも有り得る。

黙々と歩く。

17:10小杉集落跡

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  • 最終バスまで残:50分
  • コースタイム残:40分

引き続き、コースタイムをリードするべく、正に精一杯!歩いていたが、この区間ではコースタイムを縮めることはできなかった。
この事実をもって、相当焦る。
つまり、ちょっとでも手を抜いて歩いていたら、コースタイムを食われていたことになる。

この場所の由来について、看板に色々書いてあったが読む余裕なし。
即、出発。

今回の登山で、ここから荒川登山口までの区間は引き続き軌道上を歩く平坦な道であったが、最もきつい道だった。

何がきつかったか?
軌道のセンターに設けられていた歩行用の板が、この先、一切ない。
つまりですね…。
レールの枕木に足を乗せながら歩く羽目になった。
急いでいるのに、これでは早くあることができない…。

終盤も終盤。
ゴール近しと、皆、体力を出し切っている。
私だって疲れていたが、黙々と歩いた。
この間、ほとんど会話なし。

17:51荒川登山口

荒川登山口

  • 最終バスまで残:9分
  • コースタイム残:0分

蓋を開けてみれば、結局、9分しか余裕がなかった…。
無事、終バスに乗車。

この後は、麓までバスに乗り、後、タクシーに乗り換える。
時刻は19:00近くになっている。
宿泊場所をタクシーの運転手さんの力に頼り、宮之浦まで移動した。

そのタクシーの運転手さんと会話をした。
今年の屋久島は空いていたらしい。
色々、理由はあるらしいが、一つは口永良部島の噴火の影響。
大きく見ると、世界遺産の大量生産、ということがあるらしい。

かつて、国内には屋久島と白神山地の二ヵ所しか世界自然遺産がなかったが、昨今では、富士山をはじめ、いっぱい登録されている。
それらに観光客が分散されている、と話していた。

なるほど。
外国人観光客は特に減るかもなー、と、妙に感心して話しを伺った(というか、それしか会話の内容を覚えていない…)。
そんなことで、最近では屋久島空いているらしいです。
ちなみに、屋久島が混む時期は10~11月だそうです。
なぜなら、台風が来なくなり天候が安定するから、とのことでした。

12月に入ると山は雪だそうです。
雪の宮之浦岳はきつそうだな~。

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