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山行記録
◎2015.1.21(Wed) 天気:晴れ後曇り 気温:-5~0℃
◎コース:10:04天神平-11:29熊穴沢避難小屋-12:48天狗の腰かけ先折返し点13.28-13:58熊穴沢避難小屋-15:25天神平(行動時間:5時間21分)
◎標高差:—
最高点の標高: 1775 m
最低点の標高: 1316 m
累積標高(上り): 752 m
累積標高(下り): -801 m
またもや…。
またもや中途半端な山行となってしまった。
今回は、N坂氏及びKと共に谷川岳へ向った。
09:00より営業を開始する、現地、谷川岳ロープウェイ到着は、08:15頃。
駐車場で準備を整え、ロビーに上がった。
すぐに乗車券が販売されるはずだ。
券売の行列にならんだ。
券売所脇のボードには、”天神平-5℃”と書き込まれていた。
09:00近くになり、館内アナウンスで”ゲレンデの整備が終了していないので、09:30より乗車券を販売します”と流れた。
…。
バラバラと券売待ちの行列が散っていった。
暫くして、乗車券販売開始のアナウンスが流れ、ゴンドラ前に立つことができたのは、09:28。
ゴンドラに乗り、天神平に降り立った。
10:04天神平
さっそく斜面に取り付いたが、雪が深い…。
トレースは確認できたが、トレースをなぞっても腰まで潜る。
取りあえず引き返し、スノーシュー、ワカン等、各自、慣れない手つきで装着することにした。
再度、斜面に取り付いた。
画像に写っている赤いポールはゲレンデとの境界線。
トレースは、ゲレンデ際を天神尾根へ向けて伸びている。
スノーシューを装着し、その間、5~6人には抜かれ、トレースは深く刻まれた。
しかし、それでも潜る!潜る!
私はワカンを履いたが、踏み抜くと股まで潜る!
お一人、ツボ足で登られている方がいた。
その方は、最初のゴンドラで天神平へ上がり、斜面に取り付いている姿を私はゴンドラから眺めていた。
しかし、ツボ足では…。
100%踏み抜き、”一歩”に要する時間は10倍以上か?20倍か?
天神平の到着時間は遅く、ノッソリと準備に時間がかかった我らですら抜くことになってしまった。
結果的に、このゲレンデ際のトレースが最も雪が深かった。
悪戦苦闘が続いたが、これを乗り越えればようやく天神尾根に乗ることになる。
で、乗り越え、ピークまで続く稜線を望んだ。
ここまで来るのに、準備で手間取ったとはいえ、30分以上かかった。
既に汗だくだ…。
登山用天気予報サービスの「ヤマテン」の有料会員になった。
ヤマテンによる本日の天気予報は、晴れ後霧、というものだった。
朝方は北風で晴れ。
時間が経つにつれ南よりの風に替わり次第にガスが発生する、と報じていた。
まったく、ドンピシャだな。
朝は晴れ間がのぞいていたが、早、天気は降り坂になっている。
天神尾根に乗り、景色がよい所でレイヤリング調整の為にザックを下した。
既に、ここは「天神平スキー場」のゲレンデから外れた場所なのですが…。
スキーヤー、ボーダーは多い。
ロープウェイの乗車待ちの行列は、9割がたスキーヤー。
登山者は一割にも満たないほどしかいなかった。
9割方のスキーヤーのほどんどは、バックカントリー狙いか?ゲレンデかのように滑っていた。
外人さん多し。
スキーヤーの三割方は外人さんだった。
オージーかな?
外人さんは皆、白人で、軽装だが、ビーコン、シャベル、プローブ等、背負っている。
樹間を颯爽とかいくぐり、西黒沢へとシュプールを描いていた。
さて、我ら。
もう11時になろうとしているのに、熊穴沢避難小屋にすら着いていない…。
ロープウェイの営業開始が遅れ、ここまでの道程で時間を喰い、既にピークは諦めていた。
ロープウェイの最終は17:00。
今日の午後は天気降り坂、ということで、西穂の教訓もあり、最終ギリギリに帰ってくるわけにもいかず、16:00には戻りたい。
”折り返しは13:00”
これを目標に行けるところまで行くことにした。
点景。
これは、熊穴沢避難小屋までの間で唯一の難所。
N坂氏のMSR22インチは無難に通過できたが、Kが履いているTSL「エスケイプイージ」はスリップした。
私が履いているワカン(アイゼンなし)もスリップ。
スノーシューで急斜面の降りは難しい。
↓
11:29熊穴沢避難小屋
避難小屋は完全に雪に埋没していた。
ヤマレコで、入口が掘り出されていた画像を見た記憶があるが、近くをウロチョロすると、その落し穴にはまるかもしれない。
時刻は既に11:30…。
13:00まで、と思えば、残り一時間半か。
”行けるところまで”と漠然と考えていたが、それでも”目標”というものはあった。
最初は、”トマノ耳まで…”等と考えていたが、既にこの時間だ。
それも怪しくなってきた。
精々、行けて肩の小屋だろう。
今居るのは稜線上で、樹林は全て雪の下に隠れている。
雪は風に磨かれ、固く締まっている。
この先、傾斜がキツイ箇所が出てくる。
そんなことで、ここでアイゼンに履き替えた。
前進。
天気はイマイチになってしまったが、視界は利く。
風は緩い。
気温は高く、寒くはない。
つまり、空を覆う雲以外は快適だった。
そんな中、”せめて、あそこまで…”と、肩の小屋がある”肩”を望みつつ登った。
ようやく、天狗の溜まり場着。
時刻は、12:30。
まだ、30分ある。
諦めず”肩”へ向けて、更に進んだ。
ヤニ喰いの私の息は、ずっと、上がりっぱなしだ。
”あいつら早いな…”と思ったが、私が遅いだけか…。
ゴメン!
遅い私がペースメーカーとなってしまい、中々先に進まない…。
↓
12:48天狗の溜まり場先折返し点13.28
”ダメだ~~!!”
N坂氏に時間を尋ねたら13時前になっていた。
しかし、肩の小屋は遠い…。
あと10分頑張ったって、肩の小屋には辿り着かない。
この事実が分かった時点で心が折れた。
こんな中途半端な斜面で行動を停止し、飯を食うことにした。
空は雲で覆われていたが、時折、雲間からかざされる陽射しは雪山を彩らせていた。
風は緩く、気温は高く、景色はよく、居心地がいい。
谷川岳のピークは踏めなかったが、こんな景色、こんな雪山の中に身を置いている自分に対し、妙な満足感が湧き上がっていた。
また、”登る”作業から解放された安堵感からか?景色を見つつ、ベチャクチャ色々喋った。
今まで登ってきた行程で、帰り道のハードルの高さも分かっている。
別に早く帰る必要はない。
中途半端な斜面だったが、ここでノンビリ過ごした。
上を望むと、早、下山者が降ってきた。
さて、帰りますか。
登りでは四苦八苦していたが、降りは早い。
景色を望む余裕は、登りの時とは比較にならない。
登り時は感じなかったが、意外に際どいところを通過していたりしてた。
”爽快!”
ダイナミックな景色を望みつつ、降った。
雪面は、ところどころクラックが入っていた。
時計の気温計を確認すると0℃!?
いくらなんでも…、高すぎる。
谷を望んでもデブリは見当たらなかったが、ぼちぼち、雪崩そうな予感。
↓
13:58熊穴沢避難小屋
これは、登り時に手こずった斜面。
アイゼンなら問題ないが、スノーシューではちょっと厳しい。
雲は更に重たげになった。
今や、山頂はガスで覆われている。
これもヤマテンの予報どおり。
こんな雲天でも、時折かざす陽射しが神々しいんですよね~!
ロープウェイが見えるところまで戻ってきた。
最後、この斜面を降り切っちゃえば、今回の登山は終る。
惜しむように、ここで長めの休憩をとった後、降った。
気温は0℃、ということで、雪は重い。
↓
15:25天神平
無事、帰還。
そんなことで、中途半端な山行となってしまったが、一応、厳冬期の谷川岳に触れることができた(気温は高かったが…)。
厳冬期の谷川岳でのんびり過ごすことができたことも満足感が強かった。
なんて、言い訳が並んでいますが、こんな登山も有りかな?
でも、ピークに立ちたかった。
お楽しみは次回、ということで。
本日は、湯檜曽温泉「ホテル湯の陣」にて入湯し帰宅。