日本百名山「八ヶ岳(硫黄岳)」(桜平より夏沢峠経由ピストン)

山行記録

◎2013.5.15(Wed) 天気:晴れ 気温:6.1~18.6℃

◎コース:06:22桜平-06:51夏沢鉱泉-07:53オーレン小屋-08:26夏沢峠-10:04硫黄岳山頂10:40-11:15夏沢峠-11:52オーレン小屋-12:39夏沢鉱泉-13:02桜平(行動時間:6時間40分)

◎標高差:約860m

合計距離: 11664 m
最高点の標高: 2768 m
最低点の標高: 1893 m
累積標高(上り): 1907 m
累積標高(下り): -1977 m

先週、皇海山で滑落した際に負った体の傷は大分癒えた。
そんなことで、元々、予定していた今回の山行に予定通り参加することにする。

今回向かう山は、八ヶ岳山塊中の硫黄岳。

仲間と共に、前泊予定で桜平の駐車場に到着したのは前日22:30頃。
駐車場は我らの独占。
そんなことで駐車場の片隅を拝借し、プチバーベキューを夜飯にすることにする。

そこで…。

なんかしらないけど、私は登山に来たのを忘れ、足がふらつくまで飲む…。
翌05:30、仲間にたたき起こされる。
どうやら前日は03:00まで飲んでいたようだ…。

時計の気温計で6.1℃。

ぼちぼち準備して出発…。

06:22桜平

桜平

いや~…。
我ながら、いい歳して大人気も無くバカなことをした。
いや、逆か?
歳喰って逆に歯止めが効かなくなっているのか…?
先週仕出かした事に対する緊張感も忘れ、今回もやらかしてしまった。

本日予定のルートは、桜平より夏沢峠を経て硫黄岳ピストン。
仲間が”リハビリ登山だから…”とお手柔らかにしてくれたルートだ。

私の濁った脳味噌とは対照的に清々しい景色が続く…。
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今日は晴れだ!
実に気分が良い!!
そんなことを言い訳に遅い足で歩いていた。

そんな歩みで10分も経過すると仲間にブッチギられる。
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”お~い!まっちくれ~!!”

しかし、私の足はまったく上がらない…。
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やっと夏沢鉱泉に着いた…。

06:51夏沢鉱泉

夏沢鉱泉

”行動を開始してまだ30分か~”
しかし、私の感覚では既に倍も歩いたような気がしてる。

ここでトイレ休憩をした後、行動再開。
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行動再開して、すぐ、再度置いていかれる…。
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”しっかし、あいつら早いナ~”。
いや。
俺が遅いだけか…。
なんだよ。

もう見えなくなった…。
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やさしーな~。

途中で待っていてくれた。
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正面に今回の目標、硫黄岳を望む。
オーレン小屋はすぐそこだ。

07:53オーレン小屋

オーレン小屋

ここで小屋の方と言葉を交わす。
オーレン小屋では現在、女性スタッフ募集(料理得意な方)中!
それに喰いついた同行K女史。
料理の腕前は知らんが、ネパール研修の文字に興味深々で、いつもと違い、よく話す。
小屋の方曰く、

”自腹かもしれんよ~”

その言葉に興ざめしたK女史は、ようやくその口を閉ざし沈黙する。

さて。
用事は済んだようだ。

ぼちぼち行動再開。
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標高を稼ぐに従い、当然ながら残雪のボリュームは増す。
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トレース上を歩いている限りは問題ないが、外すと相当な確率で踏み抜く。
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その深さは最大、股位まで及ぶ。

08:26夏沢峠

夏沢峠

ここにきて、ようやく酒が抜けた感がでてくる。
しかし、食欲がでるまでには至らない。
今日、口にしたものといえば…。
ゼリーと水のみ。
”これではマズイ!”と思い、チョコバー1本をここで頬張る。

硫黄岳のシンボル、爆裂火口。
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いや~。

本日は実に空が青い!
こんなことを言う、多少の余裕もでてきた。
そんなことで、ここで暫し休憩していましたが、樹林中にも係らず、風が強い。
これから山頂へ向かうにあたり、森林限界を超える。

今は少々暑いが、風に備えカッパを着る。
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山頂へ至る道はまず、こんな感じで樹林の中をぬける。
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次第に樹林の密度は薄くなる。
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樹林帯を抜け、残雪が溜った剥きだしの尾根を通過する。
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剥きだしの尾根を越えた次はハイマツ帯。
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ここで、強い西風に煽られる…。
えらい風が強い!
風上に向かって歩く時は、呼吸困難を感じるほどだ。

更に進むとハイマツすら密度が薄くなり、ガレ場が続く。
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標高を稼ぐことで、周りの眺望も開けてくる!
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これは恐らく、南アの甲斐駒!

ガレ場をジグザグと登り、硫黄岳の山頂を望めるようになると、あるのはケルンの行列。
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もう、山頂はすぐ手が届くところにある。
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最後に振り返り、自分が辿ってきた道を望む。
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右手がスッパリ落ちているのは爆裂火口の縁。
ピークは手前より、根石、天狗、最奥が蓼科と、八ヶ岳の山並みが確認できる。

いや~。
ダイナミックだわ~。

10:04硫黄岳山頂10:40

硫黄岳山頂

時計の気温計で10.1℃。
陽射しがあり暖かくはあるが、相変わらずの強風がカッパの隙間という隙間を全て吹き抜け、寒い。

本日は、この晴天!

さっそく、お楽しみを確認しに行く。
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これだ…。
やはり、硫黄岳の価値はこの眺望の良さにあると思う。
赤岳に登ったのでは、赤岳の全貌は当たり前だが望めない。
ここからなら、赤岳から続く、横岳、阿弥陀岳と稜線からバックリ望むことが可能だ。
暫し、寒いのも忘れ、この眺望を堪能する。

阿弥陀岳の後には南アルプスの山並みが控える。
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横岳の脇には奥秩父の山並みが控える。
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他、北、中央アルプスまで見通す。

さて。
一通り眺望も堪能し、落ち着きの無い私達は、山頂をウロチョロしだす。

赤岩の頭へ行けないか?とか…。
赤岩の頭

硫黄岳山荘でビールが飲めないか?とか…。
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全て、無駄な動きとなる。

現在の私の状況は、ほぼ復活しており無性に腹が減ってきた。

まともな飯を下界で口にするべく、下山にとりかかる。
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11:15夏沢峠

夏沢峠

11:52オーレン小屋

オーレン小屋

ここで軽く休憩を入れる。

丁度飯時で、小屋の方々が食事を摂られていた。
”今の気温11.9℃!”と声が聞こえる。

なるほど…。
既に強風から逃れており、今は陽射しも相まって暑い。
今日は下界の気温は何度になっていることやら。

しかし、朝は朝でいい感じで晴れていたが、陽が高くなり、コントラストが強くなると、これはこれで、いい感じ!
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まあ、私の場合、晴れならなんでも良い!

こんな感じで取り留めもなく、写真を撮りつつ降る。
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この間、元気がでてきたこともあり、実に気分よく緩い坂を降る。
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12:39夏沢鉱泉

夏沢鉱泉

13:02桜平

桜平

無事、帰還。

時計の気温計で18.6℃!?

いや、時計はウソをついていないであろう。
下山中、下から吹く生暖かい風をズーッと感じていた。
今や、私のカッコはTシャツ一枚となっている。

八ヶ岳はいい山だ。
何度来ても飽きない。
ルートは無数にあり、全ルート歩こうと思ったらエライことになる。
私の自宅がある横浜からでもアクセスは悪くない。
私自身、今回のルート歩いたのは二回目だ。
初回は約三年前に登ったのに係らず新鮮だった。

ん?

まー、歳をとってきているので、多少の物忘れもある。
だから新鮮に感じたのかもしれない。
そうだとしたら少々寂しい気がしないでもないが…。

本日は「アクアランド茅野」にて入湯し、帰宅。

日本百名山「八ヶ岳(硫黄岳)」(桜平より夏沢峠経由ピストン)」 に1件のコメント


  1. 酒仙人さんへ
    当サイトにご訪問いただきありがとうございました。

    せっかくコメントをいただきましたが、宣伝が含まれておりましたので掲載はいたしません。
    お気持ちは伝わりましたが、本サイトでの宣伝行為はご遠慮いただけますようお願いいたします。

    管理人より

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