スカルパ「ゼログラビティ65XCR」について(使用経過報告その2)

物ぐさな私は道具をほとんど”洗う”ということはせず、みすぼらしい姿を晒しておりますが…。

最近は高山へ行く機会もあまりなく、雪が付いていない限り専らこの靴ばかり履いています。
この靴を購入後、約1年半経過し、気づいた点等今回ご報告いたします。

まずは、ソールの現況から。
274-2.jpg

これは、ほぼ新品時に撮影したもの。
スカルパ「ゼログラビティ65XCR」

角はとれたものの、このシューズではほとんど土上を歩いており、極端に擦り減っている、ということはない。

しかし、相変わらずこのソールはよく滑る…。
*参考:3.ソール形状について

ベロ形状について

何時の山行であったか?忘れてしまいましたが”何時?”ということもなく、頻繁に靴下に”湿り気”を感じるようになる。
その症状が極端に生じたのが安達太良山に登った時のことでした。

その時のシチュエーションは”残雪期”。

雪が付いているのに、この靴で挑むのは少々無謀感がありますが、モンベル「チェーンスパイク」でグリップ力不足を補いつつの山行でした。

残雪の上を歩いていると靴下が大いに湿る。
当初”ゴアテックスのシールが切れたかな?”と思っていたのですが、そうではなく、この靴のベロ形状によるものでした。

ベロ部分拡大。
274-4.jpg

雪が靴ひもに絡みつつ、一種袋状になっているベロ下部に溜まる。
その溜まった雪は体温により融け、水になる。
その水は、歩行による前後運動により動揺し、ベロ切れ込み部分から靴内に水が浸入する。
または、この切れ込み部分へダイレクトに雪が浸入する。

そういったことのようです。

サイドより。
274-5.jpg

また、この切れ込みがあることにより、渡渉等で沢水へ足を突っ込む際、対応できる水深は前掲画像のライン程度が限度となってしまう。
雰囲気的にはローカットシューズよりは多少マシ、といったところでしょうか?

このラインを越えなければ、水没させても問題ないか?といえばそうでもなく、先ほどご説明した”雪”の際同様、ベロ下部が袋状になっているのでその袋に水が溜まり、歩行による前後運動で水が動き、靴内に水は侵入すると思われます。

なお、同じスカルパでも「シャルモGTX」のベロ構造はこのようになっています。
274-6.jpg

キッチリ足首までカバーされており、前述したような問題は全くない。

この問題は、この靴のみの問題ではないと思いますので、今後、登山靴を購入する際の参考ということで。

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