物ぐさな私は道具をほとんど”洗う”ということはせず、みすぼらしい姿を晒しておりますが…。
最近は高山へ行く機会もあまりなく、雪が付いていない限り専らこの靴ばかり履いています。
この靴を購入後、約1年半経過し、気づいた点等今回ご報告いたします。
まずは、ソールの現況から。
これは、ほぼ新品時に撮影したもの。
角はとれたものの、このシューズではほとんど土上を歩いており、極端に擦り減っている、ということはない。
しかし、相変わらずこのソールはよく滑る…。
*参考:3.ソール形状について
ベロ形状について
何時の山行であったか?忘れてしまいましたが”何時?”ということもなく、頻繁に靴下に”湿り気”を感じるようになる。
その症状が極端に生じたのが安達太良山に登った時のことでした。
その時のシチュエーションは”残雪期”。
雪が付いているのに、この靴で挑むのは少々無謀感がありますが、モンベル「チェーンスパイク」でグリップ力不足を補いつつの山行でした。
残雪の上を歩いていると靴下が大いに湿る。
当初”ゴアテックスのシールが切れたかな?”と思っていたのですが、そうではなく、この靴のベロ形状によるものでした。
ベロ部分拡大。
雪が靴ひもに絡みつつ、一種袋状になっているベロ下部に溜まる。
その溜まった雪は体温により融け、水になる。
その水は、歩行による前後運動により動揺し、ベロ切れ込み部分から靴内に水が浸入する。
または、この切れ込み部分へダイレクトに雪が浸入する。
そういったことのようです。
サイドより。
また、この切れ込みがあることにより、渡渉等で沢水へ足を突っ込む際、対応できる水深は前掲画像のライン程度が限度となってしまう。
雰囲気的にはローカットシューズよりは多少マシ、といったところでしょうか?
このラインを越えなければ、水没させても問題ないか?といえばそうでもなく、先ほどご説明した”雪”の際同様、ベロ下部が袋状になっているのでその袋に水が溜まり、歩行による前後運動で水が動き、靴内に水は侵入すると思われます。
なお、同じスカルパでも「シャルモGTX」のベロ構造はこのようになっています。
キッチリ足首までカバーされており、前述したような問題は全くない。
この問題は、この靴のみの問題ではないと思いますので、今後、登山靴を購入する際の参考ということで。