日本百名山「荒島岳」(勝原より旧下山コース)

山行記録

◎2012.6.6(Wed)天気:晴れ時々曇り 気温:15.5~24.9℃

◎コース:04:10勝原スキー場-04:46リフト最高所-06:04シャクナゲ平-06:24小荒島岳-06:41シャクナゲ平-07:44荒島岳山頂-10:53枝尾根分岐-12:24下山コース取付-14:04越前下山駅14:37=(電車:JR越美北線)=14:44勝原駅-15:13勝原スキー場(延べ行動時間:11時間3分 徒歩行動時間:10時間23分)

◎標高差:約1263m


*徒歩による行動距離は約16km。

今回は先日購入したお泊りセットを使って、皇海山へ予定を立てていましたが台風3号に阻まれる。
私にとっては少ない機会である2連休を有効に活用すべく晴間を探すと最も近場で「福井県」で晴間がのぞくのを発見。
福井県で日本百名山を確認してみると荒島岳が該当する。
お泊りセットを使ってみたい私は、せっかくなので山行予定日前日に車中泊で荒島岳へと向かう。

途中、九頭竜温泉の湯に浸かり、現地、勝原スキー場駐車場到着は18:57。
勝原スキー場駐車場

21:00就寝。

翌03:00起床。

朝起きると、薄ら星が瞬いている。
天気予報とおり、晴れの予感。

時計の気温計で15.6℃。

ぼちぼち準備して出発。

04:10勝原スキー場

勝原スキー場

まだ、薄暗い中歩きだす。

本日予定のルートは、まず、荒島岳登頂。
現地の状況、体力の余力次第で、下山コースで下山。
そんなコースを予定しています。

この”下山コース”について。
山と高原地図では現在、破線扱いでもなく、線なしルートとなっています。
”整備なし”とも”危険”とも追記されている。
しかし、古にルートとして存在している限り人が通れないことはないだろう、との予想の元、予定ルートに入っています。

04:46リフト最高所

リフト最高所

ここまで登るとすっかり夜が明ける。
途中、”石ころで歩きにくい”とガイドブックに記載があったが、そうでもない。
ま、山中なのでこの位のところはどこの山でも普通ある。

ここまでは、頭上を覆うものはありませんでしたが、ここより先、暫くは樹林中の人となる。
IMG_1566.jpg

この辺りは”ブナ林”とのことですが、こんな感じで暫く続く。

”白山ベンチ”より眺望。
白山ベンチより眺望

深谷ノ頭
深谷ノ頭

辺りはカエルが合唱中です。

06:04シャクナゲ平

シャクナゲ平

本日は下山コースで下山予定なので、小荒島岳に立寄る予定はない。

しかし、もったいないので荷物をデポし、空身で小荒島岳へと向ってみる。
IMG_1576.jpg

06:24小荒島岳

小荒島岳山頂

ここにわざわざ立寄ったのは・・・。

この写真を撮りたかったからです。
IMG_1582.jpg

事前の下調べによると、ここから望む荒島岳はすばらしい。
私の拙い撮影技術では感動も伝わらないかと思いますが、ま、こんな感じで写真に収めることが可能です。
また、これから進むべきルートもキッチリ目視可能。
目的も達成したので、そそくさとシャクナゲ平へと引き返す。

06:41シャクナゲ平

シャクナゲ平

佐開分岐。
佐開分岐

ここから先、山頂までは急傾斜の連続となります。
IMG_1591.jpg

急傾斜も終わり、樹林帯を抜けると…。
IMG_1594.jpg

この開放感!!
山頂まであともうちょっと。

07:44荒島岳山頂

荒島岳山頂

時計の気温計で15.5℃。

いや~。
遠征計画大成功!!

本日の福井県は晴天なり!!
IMG_1604.jpg

廻りの山々を望んでみても私にとっては馴染のない山々のみで、同定してみてもいまいちピンと来ない。

しかし、山深し。
IMG_1606.jpg

陽射しはあるものの、北風が強く寒い。
風を避けるべく樹林の影に腰を落とし一服入れつつ、次なる下山コースのルートをチェックしてみる。

どうやらこの尾根を降っていくらしい・・・。
IMG_1615.jpg

一見すると、熊笹のはらっぱ。
尾根も明瞭。

次は取付きを探してみる。

発見。
249-1.jpg

踏み跡は明瞭。
気になるのは熊笹の高さ位。
概ね、私の背丈位はある。
しかし、標高を落とせば樹林に覆われ、熊笹もなくなるだろう、と予測。

”ヤブ漕ぎか・・・”。

と少々気が重いものの、ここまで来て帰る手はないだろう。
下山コースへと前進。
が、さっそくトレースをロストする。
尾根の芯をつかんでいたつもりだったのですが・・・。

已む無く、熊笹の藪を掻き分けつつ進む。
IMG_1616.jpg

遠目からみると、熊笹の背丈はまったくもって判別不能。
前掲写真は私の目線で撮影したもので、この熊笹の中、まるで潜水艦のように進む。

熊笹の合間より。
IMG_1617.jpg

下山コースのゴールが見える。
しかし、近くて遠いな~・・・。

で、荒島岳を振り返ると先ほどまで晴れていた山頂が雲に覆われている。
IMG_1618.jpg

本日の福井県の天気は、晴れ予報なものの北風の影響により朝晩は曇りと報じていました。
天気予報ドンピシャ!!
前々から思っていましたが、日本の天気予報はスゴイな~。

しかし。

こんな御託を述べていられるのもここまで。
この後、ヤブ漕ぎ、トレースの追っ駆けっこ、尾根・谷戸に翻弄されつつの右往左往、といっぱいいっぱいとなってしまう。

結局、この辺り(標高約1100m付近)まで熊笹との格闘は続きました。
249-2.png *クリックで別ウィンドウ拡大表示可

ここまでの熊笹ルート間について。
基本、トレースは発見できず、尾根の芯を黙々と突き進んでいます。
しかし、本人はそのつもりでも何度もルートミスをする。
”これ、トレース?”と私が何度も勘違いさせられ、右往左往させられた原因は全て、水の道を追っかけた結果です。

これを追っかけると、間違いなく谷戸方面へと導かれるので要注意!!
249-3.png *クリックで別ウィンドウ拡大表示可

上の図に記した丸部分は全て、水の道を追っかけたのが原因でのルートミスです。
一度、ハマると修正するのに一苦労・・・。
傾斜が急なのは無論のこと、熊笹の藪に阻まれ、容易なことでは尾根へ這い上がることができません。
私の場合、早くこの状況から逃れたく、必死にトレースを探し、道らしきものを発見するとあたかも、砂漠のオアシスを求めるようにそちら方面へと導かれていました。

ようやく熊笹から解放されても引き続きはこんな感じ。
IMG_1620.jpg

写真だとちょっと解りづらいですが、この中にトレースが隠れている。
この状況は基本、荒島谷川側の取付きまで続きます。
これでも熊笹と格闘するよりは大分マシ。

また、山が”これ、道じゃないよ!”と言わんばかりに、こんな感じで多数の木が登山道を塞いでいる。
IMG_1627.jpg

または、こんな感じで。
249-5.jpg

熊笹エリア脱出後は、極薄ではありますがトレースが確認でき、精神的安定を取り戻す。
そのトレースとおりに歩くことができれば、ご褒美として古の登山道を示す物体や、境界票等を見せてくれる。

ちなみに代表的な”物体”としてはこれ。
IMG_1621.jpg

恐らく、階段の支柱です。
なお、ルート中の階段は全て消失している。
これが地面に見えると、こんな状況だけに猛烈にウレシイ!!

引き続き、薄らとしたトレースを追うと、こんなご褒美も貰える。
IMG_1623.jpg

しかし、時が経過したが故か?見事に山に同化しカモフラージュされ、ロープがツルのようになっている。

そんなことで、熊笹エリア以降は順調に進んでいました。

ここに至るまでは・・・。
249-8.png *クリックで別ウィンドウ拡大表示可

正解からいきますと、地図中に載せた画像の箇所になるのですが、極めて狭い、エッジ状に切り立った尾根を通過しなければなりません。
この狭いキリの一点!!
これがなかなか見つからない。
地図の等高線上でも、切り立っている雰囲気を醸し出していますが、こんな曲線では甘い!!
右往左往している場所は台状の地形になっており、台の下は10~15m位の高低差があり、ほぼ垂直に切れ落ちている。
この台をクリアする為には”ロープ”を探し出して下降し、その先にあるキリの一点を通過する。
これをしなければ脱出不能です。
廻りは樹林に覆われ見通しが利かないだけではなく、下草の雑草も猛烈に生えている。
そんな中、偶然、雑草に埋もれているロープを発見!!
なんとか難所をクリアすることができました。
本記事を作成するのにGPSログデータを確認してみると、ここを乗り切るのに40分要していました。

この苦労の代償”まぼろしの大垂”。
IMG_1630.jpg

しかし、ピンボケ・・・。

12:24下山コース取付

IMG_1634.jpg

先ほど、”ロープが山に同化し・・・”とお話ししましたが、この取付きからしてロープを利用しなければ登るのに相当なリスクを背負うことになります。
グズグズの小石混じりの土の急傾斜。
当然ながら、この画像中にロープが隠れています。
どこにあるかお判りになりますかね~。

答えはコレ。
IMG_1634-1.jpg

トレースとおりに歩いていて急斜面に出会ったら、”必ず”ロープが付いています。
急斜面に出会ってロープがついていない、ということであればルートが間違えていることになりますし、そんな斜面を闇雲に降っていった場合、迷宮の深みにハマるばかりです。
ロープが付いている斜面の傾斜角は大抵、前掲、取付きの写真位の傾斜角はあり、ロープのカモフラージュっぷりも全般こんな感じとなります。

これで難所も終わり、後は作業道をユルユルと降るのみ、と思いきや…。
本日はこれで勘弁してくれませんでした。

これです。
IMG_1651.jpg

”大”雪渓。

”なんだよ・・・、こんどは氷河か~?”
独り言をブツブツ言いながら前進。

いい加減疲労しており、足に踏ん張りが利かず、ズルズルと滑りつつクリア。
この雪渓の巨大さは前掲写真ではイマイチ伝わらないでしょうかね~。

下から見るとこんな感じ。
IMG_1654.jpg

圧巻です。

第二弾はこれ。
IMG_1658.jpg

今度は土石流混じり。
頭より大きい岩でもけっこう浮いており、要注意!!

こちらも無事、クリア!!
IMG_1659.jpg

そんなことで、この後はなんの問題もなくユルユルと坂を降る。

ちなみに、現在通行しているこの作業道。
国土地理院地図にも山と高原地図にも、この道の存在が示されていない。

地図でいくと、荒島谷川沿いには進めず、お~きく巻道を経由しなければならないハズなのですが・・・。
249-9.png

この高巻。
200mほど登ってやらねばならず、内々”オックウだな・・・”と思っていたのですが、この作業道のお蔭で楽チンで下山できる。

そうこうしている内に下山の集落に出る。
IMG_1664.jpg

14:04越前下山駅14:37

越前下山駅

ここより駐車場へ戻るのにJR越美北線を利用することにする。
隣駅の勝原駅までの運賃は200円。
一日4本のみ運行している。
私が乗るのは14:37の電車。
下山コースの迷路にハマっている間、この電車の時間がズーッと気になっていました。
この14時の便を乗り過ごすと、次の便は18時。
間に合って良かった・・・。

駅舎・ホームは、宮崎駿監督作品「千と千尋の神隠し」にでてきそうな雰囲気を醸し出している。

どんなレトロな電車が来るか?内々楽しみにしていたのですが・・・。
IMG_1672.jpg

ゆるキャラ仕様でした。

なお、ドアは手動。
電車に入ったら整理券を引き、下車する際、乗車賃に併せて整理券を渡す、という方式です。

14:44勝原駅

勝原駅

電車に揺られること約7分で勝原駅に到着。
乗車中はズーッとトンネル内で、あいにく景色を堪能することはできない。

15:13勝原スキー場

勝原スキー場駐車場

無事、帰還。

時計の気温計で24.9℃。

今回歩いたこのルート。
勝原コースはのっけから急傾斜が続きます。
その後は楽をさせてくれるか?といいますと、ほとんど楽をさせてくれません。
体力を惜しむように、チビリチビリと行かないと後半バテます。

山頂からの景色は確かに絶景!!
ガイドブック記載のとおり360°の眺望があり、山深さはハンパない。
私には馴染のない地域なので、山座同定をしてもいまいちピンときませんでしたが、白山位は私でも解る。
山頂より白山が一望のもとにでき、荒島岳は冬でも人気があるのが解るような気がします。

下山コースについては、詳細は記事のとおりですが、再度、私が同コースを歩いた場合、うまく行けるか?甚だ怪しいです。
私が過去に歩いたバリエーションルート中、もっともルートファインディングの能力が要求されたコースとなりました。
なお、同コース中において、赤テープ等マーキングは一切見かけず、ヒントはゼロです。
物好き以外の方には、まったくお勧めできません。

しかし、荒島谷川の雪渓は圧巻させられましたね~。
流石!豪雪地帯の北陸。
あんな景色は標高が変わらない丹沢辺りではお目に掛かれない。
本日の苦労の代償はあの雪渓っていったところでしょうかね~。

本日は寄道せず帰宅。

日本百名山「荒島岳」(勝原より旧下山コース)」 に2件のコメント


  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    下山はとんでもないルートの連続で
    無事生還と云う事でやれやれでしたね~。
    ルート維持にも目標とする地物もないし、
    ましてや背丈を超える藪漕ぎならルートファインディングも
    尚更難儀でしたね。
    このルート恐るべし・・・です。


  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    行蔵さん>
    おはようございます。
    ”下山コース”はかなりハードでした。
    特に、最後の”キリの一点”個所については、私の能力ではどうしても”あるはずのロープ”を発見しなければ脱出不可能だったので、相当焦り、最悪”帰れないかも・・・”と、脳裏を過りました。
    でも、今となっては達成感はひとしおですね~。
    この感覚に酔うとヤバいかも・・・。

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