丹沢「手沢両岸尾根」について(ルート検討図)

今回は、松浦隆康氏著「バリエーションハイキング」を参考に、丹沢「手沢両岸尾根」についてルートを検討してみた。
私が念頭に置いているルートは、前掲画像のとおりです。

冒頭に掲載している画像中、地図にルートを示す赤線を引く手段は、ヤマレコの「参考計画を書く」に依っています。
5016-2

必要内容の記入を進めていくと、ルート描写画面に切り替わる。
5016-3

描写方法は難しくない。
ただ単に、線を引いていくだけだ。

山の道は基本、二つのパターンしかない。
尾根スジと谷スジだ。
谷スジの場合、いわゆる”沢登り”ということになり、ルートの難度はグッと上がることになる。
登山道だと山腹をトラバースするルートもあるが、登山道外でそのような道を積極的に選択はしない。
現在位置を把握できなる(つまり、道迷い)可能性が高くなり、斜面の状況もよく分からないからだ。

他、途中の目標も重要になる。

例えば、こんなものを目標にする。
5016-4

目標に到達することで、現在地の把握、ルートが間違えていないことの確認となる。

参考までに、今回のルートでは、これは目標にならない。
5016-7

画像のイエローが谷スジで、P1211からP1055へ向おうとすると谷が邪魔をしている。

これらを念頭に置いて、地図に線を引いたのが冒頭の画像となります。

基本、登りはそんなに難しくない。
なぜなら、尾根を辿って、”高い方へ…”と向かって進んでいくだけだからだ。
難しいのは降り。
あみだくじのように道(尾根)が分岐しているからだ。
この分岐については、実際に線を引いていると色々、気付くことがある。

例えば、ここ。
5016-5

暫く、尾根がボケて明確でない。
うっかりすると、①に行く可能性がある。
また、早く曲がると②に行きかねない。

ここもそう。
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”傾斜が緩い方へ…”と頭が行くと、こんな感じになりやすい。
*この場合、間違えても下へ降りれそうな雰囲気はありますが…。

これらの箇所を要注意点として、頭に置いておく。
後は現場対応。

ちなみに、丹沢に限ったことではありませんが、森林限界下では、当然ながら樹林が繁っており、見通しが効かない場所が多々あります。
つまり、目標物を視界に収めることができないのが普通です。
その場合、目に入る範囲内で地形を判断しなければならず、いわゆる、ルートファインディング(野生の感?)の能力が要求されます。

ヤマレコで作成したルートは、GPXファイルとしてダウンロードできる。
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ダウンロードしたGPXファイルは、GPSとスマホにアップロードしておく。
*参考 ↓

両機器は、登山口に付いたら起動し、作図したルートを表示させておく。
上に挙げた機械は、現在位置を把握するには重宝するものの、全体を把握するには役不足。
ルートを示した地形図、コンパスもお忘れなく!

*掲載の背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものです。