SOTO「マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310」について(概要)

今まで使っていた、プリムス「ナノストーブ」を紛失してしまった。

已む無く、ストーブを新調してみた次第です。

開封。
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バーナーヘッドはでかい。
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このすり鉢状にへこんだ形状に防風効果があるらしい。
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ガスカートリッジ接続部。
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パッキンが2か所あり、ガスカートリッジを接続する際、少々抵抗が大きい。
プリムスと比較すれば、きつめにカートリッジをねじ込む必要がある。

五徳収納状態。
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五徳は分離式になっている。

五徳展開状態。
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五徳の収納は、端をこのフックに引っかけて固定する。
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五徳の接続は、バーナーヘッドに引っかけるだけで簡単ではある。
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裏面。
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ただし、何度も付けたり外したりしていると、金属疲労で折れやしないか?紛失したりしないか?少々不安になる。

なお、五徳径は90mm。

私が通常使用しているコッヘルの外径は10.4mmで容量900ml。
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一般的に使用できるコッヘルの外径は、これ位が上限か?

不安なようであれば、別売り品で「フォーフレックス」と呼ばれる4本腕の五徳が販売されている。
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この五徳の径は144mmになる。
なお参考までに、今まで使用していた、プリムス「P-114ナノストーブ」の五徳径は最大120mm。

点火装置。
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点火装置は、ビス一本とフックで固定しているだけなので、取り外しは可能な雰囲気。

重量。
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カタログ値どうり、67g。

スタッフバック。
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11g。

「マイクロレギュレーター」について

まずは、このバーナーの断面図から。
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ガスカートリッジ接続口からバーナーヘッドまでの長さに違和感を生じる。
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なんで?こんなに長いのか…。

よく見ると、中間部分は空洞になっている。
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この穴でガスと空気を混合している。
穴の底を除くと、キャブレターのジェットのようなものが見える。

ちなみに、こんな感じでガスの流れを邪魔してみると、当然、点火しない。
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このジェットの仕組みは、水道のホースの先を指でつまめば、水は遠くまで飛ぶのと同じだ。

つまり、ガス缶を連続使用することで気化熱により、ガスは冷える。
冷えたガスは蒸気圧が下がり、火力の低下につながる。
しかし、前掲のジェットの効果により、蒸気圧が下がったとしてもガスの出口を小さくすることで、バーナーヘッドにガスを”飛ばす”勢いは衰えづらく、故に、このバーナーは低温下においても機能するのか?

メーカーの説明によると、低温に強い理由については、”マイクロレギュレーターだから低温に強い”との説明があるだけで、低温に強い、具体的な説明は乏しい。

ちなみに、メーカーの説明によると、”マイクロレギュレーター”とはこのようなものとされている。
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双方のバネの反発力により、ガス弁の解放量を調節している。

しかし、ガス側はバネの反発力だけでなく、ガスの蒸気圧も影響していると思われる。
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ということは、気化熱の影響により蒸気圧が低下すれば、ガス側の反発力は弱まり、一度ガス弁を開けば、火力調節をしなくてもガス弁は蒸気圧の低下に伴い、徐々に勝手に開放されることになる。
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そんなことで、ガス弁はオートで徐々に解放されるが、そのガスの出口はジェットの小さい穴で塞がれており、ガスが噴出する量は限られる。
結果、マイクロレギュレーター内のガス圧は蒸気圧の低下ほどには低下しない。
この効果により、蒸気圧の低下が著しくなったとしても、マイクロレギュレーターの許容範囲までマイクロレギュレーター内のガス圧は安定し、その許容範囲はカタログデータで言うところの気温-5℃と思われる。

低温に強い!理由とはこういったところでしょうか?

おまけネタ

炎は面広く、垂直に立ち上がる。
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プリムス「ナノストーブ」は、その特徴であるバーナーヘッドの形状により一点重点加熱式になっていた。
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これはこれでメリットはあるのですが、デメリットとしては、一点重点だけに焦がしやすい、というものがあった。
故に、焦がしやすいものを加熱する際は、コッヘルから一切、手を放すことができなかった。
ウインドマスターなら面で加熱できるので、焦げ、の問題から多少は解放されるかな?

最後に。

このストーブの特徴の一つとして、”風に強い”というものがある。
例えば、ケーキの蝋燭の炎を消すが如く、”フッー!”とバーナーヘッドに息をかけてみた。
火力”強”の場合は、キャッチコピーの如く、炎が消えることはない。
火力”弱”の場合は、消える。
ただし、冒頭の画像でも説明したが、風に強い仕組みは五徳上にコッヘルを載せることで、その効果を発揮する。

また、空気混合孔に対しても同様にやってみた。
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こちらは、いくら息を吹きかけようが影響なし。

カタログデータ

寒さに強い「マイクロレギュレーター搭載シリーズ」に優れた耐風性を備えたストーブが加わりました。
風防を使うことなく、風の強い場所で使用してもバーナーの炎が流れにくく短時間で水を沸騰させることが可能です。また、寒さにも強く外気温が20℃であっても-5℃であっても変わらない2,800kcal/hの火力を発揮します。

自分にあったストーブ選びのポイントのひとつに「ゴトクの形状」があります。マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスターは、ゴトクを着脱式にしました。
本体には「小型3本ゴトク」が標準セットされていますが、別売の「大型4本ゴトク」を取付けることで鍋が安定して調理しやすくグループ山行でも使いやすいストーブとしてお使いいただくことができます。

<バーナー単体(ゴトクなし)>
【寸法】幅47×奥行90×高さ88mm
<標準セット(トライフレックス)使用時>
【寸法】幅90×奥行117×高さ100mm(バーナー+ゴトク使用時※1)

【重量】67g(バーナー+ゴトク) 7g(ゴトクのみ)
【発熱量】3.3kW(2,800kcal/h) ※2
【使用時間】約1.5時間(SOD-725T使用時)、約0.8時間(SOD-710T使用時) ※3
【材質】バーナー・ゴトク・器具栓つまみ:ステンレス、点火スイッチ:樹脂
【付属品】3本ゴトク・専用収納ケース
【価格】8400円(税別)(*SOTO「ウインドマスター」の最新相場はコチラ
※1 ゴトクの取り付け位置により若干異なります。
※2 気温25℃無風状態で点火後から5分間の燃焼データより算出。
※3 気温25℃無風状態で点火後から30分間の燃焼データより算出。

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