ユニクロ「ヒートテック」について(発熱効果のしくみ)

先日登った雲取山(http://100-meizan.com/archives/27/)の時。

家に帰って服を脱ぐと、アンダーウェアのタイツのお尻部分が恥ずかしい感じで擦り切れているのに気が付きました。
そのタイツは、モンベルのジオライン。
ブランク前に購入したものなので、10年選手です。
「あ~あ。これも引退だな」と、ご勇退いただき、「次は、ヒートテックだな」と翌週さっそくユニクロへ行きヒートテックのタイツを購入しました。
この商品の場合、最も気になるのは”発熱”するのか?。
家や山でいろいろ試し着をしてみました。

山では、はっきりいって”発熱”は体感できませんでした。
愚考するに、山ではヒートテックが発熱するより自分の体が発熱しているのでただでさえ暑く、かつ、風が吹いているケースが多いので、”発熱”という要素よりも”防風”に気を使ったほうが保温という意味では影響が大きい、ということでしょうか?
しかし、私が唯一”発熱”を実感できる場所を見つけました。
それは”布団の中”。
私の場合、通常就寝時には綿のTシャツとパンツのみを着て寝るのですが、ヒートテックを着て寝てみるとなにやらホカホカ暖かい。
綿のTシャツで寝ている時とは明らかに違う。
翌日、”長Tだからかな?”と思い、以前から所有しているモンベル「ジオライン」の長Tを着て寝てみるとそうでもない。
更に翌日、再確認でヒートテックを着て寝てみると、やはり暖かい。
「これだ!!」と素材の効果である”発熱”を発見した時の感動は言葉にできません。

しかもこれが1500円ですよ!!

”発熱”だの、”速乾”だの、”消臭”だの、いろいろ素材の特徴がうたわれ、その素材に対すること細かな説明書きもあり、”そう書いてあるんだからそうなんだろうな~”と思うだけで、現実にその効果を”体感”できるものがどれだけあるでしょうか?
”速乾”でいえば、私もいろいろ着てみましたが、”綿”との比較でいえば、文句なしに”速乾”ですが、”速乾”同士の対決になると”あきらかにこっちの方が速乾”と体感できるか微妙です。
また、”消臭”であれば山で着ることを考えれば、服は消臭でも結局風呂に入ってないわけですから体はクサくなり、そのクサい体に消臭素材のものを着ても、クサい体のニオイは消えず、結果、なにがなんだかわかりません。
クドクド書きましたが、”発熱”の効果が”体感”できたことで、結果、ユニクロの大ファンになってしまいました(ユニクロ=安物のイメージは訂正します)。

今回は更に、ユニクロ「ヒートテック」について熱く語っていきたいと思います。

自宅でとっている朝日新聞。
正月の朝刊付録で興味をそそられる記事に目が留まりました。
その記事のお題目は確か「日本の技術力」みたいなもので、趣旨は”こんな技術をもっている日本だからもっと元気出せよ”みたいなものでした。
そこで掲載されていたのが、ユニクロ「ヒートテック」のテクノロジー。
上記のように”発熱”について体感することができた私は、”なぜ発熱するのか?”よくわかっていませんでした。
それは、ユニクロのホームページを見ても、素材開発担当の東レのホームページを見ても”なぜ発熱するのか?”については沈黙しているからです。
目からウロコがおちる記事でしたので以下に抜粋します。


自分では気づきにくいが、私達の体からはいつも汗が出ている。汗は水蒸気として空気中に放出されるが、そのときに服の繊維と「衝突」して熱が発生する。ヒートテックでは水とくっつきやすい、特殊な化学繊維のレーヨンを使う。ほかの繊維よりも衝突しやすく、効率的に発熱できるのだ。
発生した熱を閉じこめて温度を保つ魔法瓶のような機能を、別の化学繊維のアクリルが担う。1本のアクリルは、マイクロアクリルと言われる非常に細い繊維が集まってできている。その断面は、すき間だらけで、空気を取り込みいわば「断熱層」をつくる。熱を衣服内に閉じ込めることができるのだ。
断熱層があるといっても熱は時間がたてば放出されてしまうが、汗の水蒸気によって常に発熱しているため、暖かさが持続しやすい。

その2種の繊維を組み合わせることで、暖かさを持続しているわけだ。開発した東レは、衣服内を快適な温度である30度に保つために必要な室内温度を、ヒートテックを着た場合と、通常の綿の肌着を着た場合で調べた。ヒートテックは、室内温度が0.9度低くても、衣服内は快適な温度を持続できたという。
ヒートテック概念図
(朝日新聞 2011.1.1朝刊付録より抜粋)


なるほど、魔法瓶ですか。
うまい表現ですね~。

皆様、ご理解いただけましたでしょうか?
私の頭の中でユニクロはある意味登山用品店になってしまいましたので、これからもどしどし仕入していこうと思います。


*その他ユニクロ商品の関連記事はコチラ → ユニクロで登山!!
*ユニクロ「ヒートテックタイツ」の保温性能確認実験はコチラ → http://100-meizan.com/archives/206

カタログデータ

仕様 前開きあり
素材 本体:綿50%・ポリエステル46%・ポリウレタン4%,ウエスト部分:ナイロン58%・ポリエステル29%・ポリウレタン13%
取扱い 洗濯機・ネット使用

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