モンベル「トレントフライヤー ジャケット」について(概要)

先日、息子と共に山を登った際、私のカッパを息子に着させてみた。
“M”サイズの人が”L”サイズを着た位の感じで、多少サイズが大きいのは否めないものの、着れないことはない。

そんなことで、今まで着ていたカッパを息子に譲りました。

結果、私のカッパが無くなることになる。
そんなことを口実に、私用のカッパを新調してみた次第です。

開封。

表地
2331-2

表地素材は、モンベルホームページによると”12デニール・バリスティック® ナイロン・リップストップ”とのこと。
この”バリスティック®”の特徴として、

”織物にした段階で従来のナイロンと比べて同重量であれば約2倍の引き裂き強度を実現しています”

とされており、一般的なナイロン地よりは強度がある様子。

なお、手に持った触感は”紙か…”と思わんばかりに薄い。
2331-4

前掲画像は、陽に当てて生地裏から撮影したもので、画像の如くペラペラです。

引き裂き強度が”従来の2倍”といっても、そのことがイコール、ハードな環境で使用できる、というわけではない。
例えば、このカッパを着て藪漕ぎするのであれば、イッパツで穴を開けるというリスクを背負うことになりそうです。
*後日談。引裂き強度を身をもって体験しました… → モンベル「トレントフライヤー パンツ」について(引裂強度体感報告)

裏地
2331-3

今回購入した”モンベル「トレントフライヤー」”に採用されているゴアテックスプロダクトは、”Paclite® プロダクト”です。
ゴアテックスのホームページを拝見すると、この”ゴアテックス®パックライト”に対する説明書きとして、

”非常に軽量でパッカブルな構造をもつPaclite® プロダクトテクノロジーを使用したこのガーメントは、ハイキングやサイクリング、その他重量やスペースが重要となる各種スポーツにとって理想的なソリューションといえます。このガーメントは、風が強く寒い気象条件下においても、激しい運動中にはドライで涼しく、クールダウン中には暖かく体を維持します。”

とされており、具体的な特徴として”軽量性”が挙げられ、

”GORE-TEX® メンブレンにナイロンなどの表生地をラミネートし、裏側を特殊コーティングで保護しているため、裏地の必要がなく軽量でコンパクトです。”

と説明書きが補足されています。

つまり、この裏地は軽量化優先の為、生地ではない。

この裏地について、モンベルのホームページでは以下に掲載の図のように説明しています。
2331-2

どうも、この”裏地”についてはあまり評判が良くない様子で、時折見かけるのが、

”裏地が汗を掻いた肌にピタピタ張り付き不快”

というものです。

どの程度の汗を掻いた場合、上記のようになるのか?不明ですが、この裏地を見る限り凹凸は少なく、布のように生地自体に吸水性はなさそうですし、そのような感想を抱いても不思議ではなさそうな気はする。

先日、山行時に着用してみましたが、特に違和感は生じなかった。
しかし、夏に着用してみないとよく解らない、といったところでしょうか?

モンベル「ストームクルーザー」との仕様の違い

モンベル、レインウェアシリーズフラッグシップモデルである「ストームクルーザー」と、採用されている仕様の違いは以下のようになります。
2331-6
*赤ライン:同仕様、オレンジ:仕様は異なるが機能は近い

なお、トレントフライヤーに採用されていない仕様にナンバーをふっていますが、その仕様の各名称は以下のようになります。

  1. チンガード:顎当て。ジッパーに直接顎が触れないよう、ソフトな生地が配されている。
  2. リードイン・コードシステム:ポケット内のドローコードで、裾締め調節可能。
  3. キモノスリーブ:着物のように肩辺りに縫目を設けず、防水性能向上。
  4. ポケット:そのまんま。

トレントフライヤーではこれらの仕様を削ることで、軽量化を達成している。

省略されている機能で”リードイン・コードシステム”がありますが、だからといって裾回りの長さを調節できない訳ではない。
2331-7

ちゃんと、裾外周にはドローコードが埋め込まれている。
ただ、”リードイン・コードシステム”の場合、ポケットまでドローコードを伸ばさなければならなくなるので、その長さを惜しんだのか?単純な仕様となっているだけです。

また、他のモンベルモデルだと、ドローコード末端はプラの持ち手みたいなものが付いているのですが、こちらは画像の如く”リング”、と更なる軽量化達成の為、涙ぐましいまでの構造となっています。

更に涙ぐましいのが、もう一点。

他、モンベル製ゴアテックスカッパの場合、フードをキチッと収納可能なのですが、トレントフライヤーの場合その機能は省略され、以下のような按排となります。
2331-8

上の図の接点を接続するとこのようになる。
2331-9

この仕組みをモンベルでは”ロールアップ式”と呼んでいます。

カタログデータ

◎モンベル「トレントフライヤージャケット Men’s」
世界最高水準の防水透湿性と抜群の軽量コンパクト性を誇るパックライト プロダクト テクノロジーを採用し、縫製方法やシームテープの幅に至るまで工夫を凝らすことで軽量化を図ったオールウエザー・クロージングです。細部にまで防水・撥水処理を徹底し、レインウエアとしての機能を最大限に高めながらも、ゴアテックス® メンブレンを使用したレインウェアにおいて世界最軽量・最小収納サイズ※を実現。耐摩耗性にも優れ、場面を選ばず高いパフォーマンスを発揮する、まさにLight & Fast を極めた最先端の一着です。男性用モデル。
※ゴアテックス® メンブレンを使用したレインウエアにおいて。2013年2月モンベル調べ

【素材】ゴアテックス® パックライト ファブリクス
[表:12デニール・バリスティック® ナイロン・リップストップ]
【平均重量】205g
【カラー】ブラック(BK)/ シアンブルー(CNBL)/ ダークブルー(DKBL)/ ディープレッド(DRD)/ エバーグリーン(EVGN)
【サイズ】XS / S / M / L / XL
【収納サイズ】7×7×14cm
【システム】トライアクスルフード/ロールアップ式フード/アクアテクト®ジッパー/反射テープ/ポケット1個(左胸1)/アルパインカフ/立体裁断(ひじ)/撥水糸
【特徴】薄くて軽量な13mm幅のシームテープ/車のライトなどを反射して光るテープ(フロントジッパー)/身幅に適度なゆとりを持たせたレイヤリングしやすいシルエット/スマートソーイング /スタッフバッグ付き
【価格】19,000円(*モンベル「トレントフライヤージャケット Men’s」の最新相場はコチラ

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください