山行記録
◎2011.6.7(Tue) 天気:曇り後晴れ 気温:16.9℃~26.5℃
◎コース:06:06八方台登山口-06:34中ノ湯分岐-07:25弘法清水分岐-07:48磐梯山頂上-08:13弘法清水分岐-08:54天狗岩-09:46噴気口分岐-10:24裏磐梯スキー場分岐-10:53銅沼-11:32中ノ湯分岐-11:59八方台登山口 (行動時間:5時間53分)
◎標高差:724m
最高点の標高: 1802 m
最低点の標高: 1095 m
累積標高(上り): 1084 m
累積標高(下り): -1085 m
私が住まう横浜も先月末に梅雨入りとのことで、このところ天気が良くありません。
特に私の定休日である水曜日は、晴雨のサイクルが”雨”サイクルに入っているようで、願うような気持ちで水曜日の”お日様”マークを待ち焦がれているのですが、裏切られています。
私の場合、山行を楽しむ為、天気予報上”雨”マークが付いていれば山に入りません。
では、未だ梅雨入りしていない東北地方はどうか?
そういう目で「山あるきナビ」を見ていると「磐梯山」が気になる。
近隣で「西吾妻山」、「安達太良山」と百名山が他2つ並び、3山いづれも標高の高い場所に駐車場がある。
早立ちすれば1日2山、あわよくば3山(体力的にムリか・・・)制覇できそう。
天気予報を確認すると晴れ時々曇りで、マズマズのコンディション。
”イッチョ、やってみるか!!”と、朝(夜?)01:00起床。
現場、八方台駐車場到着は、05:48。
時計の気温計で17.8℃。
ぼちぼち準備して出発。
06:06八方台登山口
今回の遠征は、日本百名山を2山は制覇したいと計画しています。
概ね、午前中に1山。
午後に1山のスケジュール。
磐梯山は、八方台からピストンで登ればコースタイムは4時間。
標高差は600mちょっと。
行動距離は7km位。
10:00までに下山できれば上々といったところです。
まずは、中ノ湯へ向かうのですが、道幅も広く、なかなかイイ感じの林道が続きます。
鼻に硫黄臭を感じると、すぐそこが中ノ湯です。
中ノ湯
中ノ湯は温泉付きの山小屋だった様子ですが、現在は廃業され、在るのは廃屋と温泉跡です。
廃屋
温泉
この白い液体に触ってみたい衝動を抑えきれず”ポチャ”。
・・・温かい。
温泉はまだ生きており、ブクブクと泡立っています。
↓
06:34中ノ湯分岐
中ノ湯までの道はなだらかですが、ここから先は標高を稼ぐべく傾斜が急になりだします。
弘法清水への途上にて(吾妻山)
お花畑分岐
写真正面は「磐梯山」。
一部残雪を確認できますが、登山道上では確認せず。
↓
07:25弘法清水分岐
ここから更に傾斜が増す。
↓
07:48磐梯山山頂
時計の気温計で16.9℃。
本日は天気予報では”晴れ”のはずなのですが・・・。
あいにく曇りがち。
なお、頂上写真バックは「猪苗代湖」。
頂上より望める峰々でもっとも目立っていたのがコレ。
日本百名山「飯豊山」?
すみません。
よくわかりません。
あちら方面は晴れているのか?良く見える。
しかしながら、未だ雪に覆われている。
吾妻山&櫛ヶ峰
岡部小屋
お花畑全景
天気もイマイチなので、早々に下山開始。
登りは脇目もふらずに登ったので、下山はユルユルと下ります。
↓
08:13弘法清水分岐
岡部小屋
弘法清水小屋
岡部小屋、弘法清水小屋は、資料によると営業している様子ですが、時間が早かった為か?営業しておりませんでした。
もっとも、営業していても売店とのこと。
で、”弘法清水”。
櫛ヶ峰
この櫛ヶ峰。
妙~に魅かれる。
今まで歩いてきた登山道とは違い、樹木がほとんど生えておらず荒々しい。
痩せた尾根は火口原を遮るようにピーンと伸び、まるで背骨のよう。
その尾根は超~ガレており、ダイナミック。
今回は”1日2山制覇”をテーマに「磐梯山」を訪れているので、このままピストン下山すれば10:00に車へ戻れるのは間違いないペースでここまで来ました。
しかし、「磐梯山」を下調べしていると「火口原」も捨てがたい。
そんなことでサブルートとして、破線ルートの火口原経由のルートも頭に入れておいたのですが、実際この景色に圧巻されると火口原へと向かわざる得ない。
そんな気分になり、”ま、ちょっと余分に歩くだけでしょ”と、行ってみることにしました。
で、向ったつもりだったのですが、実は道を間違え”お花畑”一周。
お花畑①
お花畑②
*お花畑は植生保護の為侵入禁止です。
お花畑③
お花畑④
結局、先ほど通過した”お花畑分岐”まで来て気付き、再度”お花畑”半周。
後、天狗岩方面へと向う。
向う道沿いにはこの花が多数咲いていました。
花の名前は知らない。
沼ノ平方面
↓
08:54天狗岩
ここから「破線ルート」突入となります。
で、ドーンと「櫛ヶ峰」
見てください。この稜線。
標高は2000mに満たないですが、この荒々しさ。
まるで”~アルプス”にいるみたい。
かっちょエ~。
で、振り返ってドーンと、「磐梯山」。
かっちょエ~。
高速道路上や磐梯山ゴールドラインから望んだ磐梯山と比較するとこれが同じ山か?と見間違うほどの荒々しさ。
やはり樹木がほとんど生えていないのが大きな違いの様子。
櫛ヶ峰から伸びる尾根&火口原
上の写真のようにこの尾根は崩落が激しく、「山と高原地図 11磐梯・吾妻・安達太良」を見ると土石流発生地帯との記載有り。
川上登山口から磐梯山に登る場合、雨天時は要注意とのこと。
銅沼
で、ここから先、多少ガレ場が続きます。
下の写真が本日最大の難所部分です。
登山道が一部崩壊。
ほぼ滑り台状態になっており、ここでスリップし尻もちをつくと、5mほど滑ることができます。
ただし、固定ロープが張られているので不安は少ない。
慎重に通過。
ガレ場も終わり、樹林帯に入ると標高の高い山ではあまり見かけない植物が多数生えている。
これとか・・・
こんなのとか・・・
私はこの植物の名前を知りません。
しかし、こんな風なやつは、私が住まう三浦半島の低山や、以前に登った沖縄県最高峰「於茂登岳」で見かけたことがある位。
まるでジャングル。
ジャングルといえば、虫も猛烈にスゴイ量。
で、ようやく下まで降りてきた。
火口原
辺りはカエルの大合唱中です。
↓
09:46噴気口分岐
ここからは暫く平坦な道が続く。
火山らくし立ち枯れした木や赤茶けた岩がゴロゴロしています。
沼
エメラルドグリーンの水面が森の中で深々とひそんでいます。
次は”赤”。
こんな感じの道が続きます。
↓
10:24裏磐梯スキー場分岐
写真で広々とした空間が広がっていますが、これはスキー場。
こんな感じの道が続きます。
天気は良くなったもののかなり暑い。
時計の気温計を確認すると26.5℃。
裏磐梯スキー場
しかし、このスキー場。
かなり雄大なロケーションを借景としています。
正面に桧原湖、吾妻山を望み・・・。
裏には磐梯山が控える。
天気は良いし、ロケーションは良いし、程良く疲れたし、このゲレンデは草原のようになってるし・・・。
もう、一日二山制覇のことなどどうでもよくなっており、このゲレンデで寝ころぶことにしました。
で、寝ているといいアイデアを思いつきました。
「中ノ湯で足湯、やっちゃう?」
さっそく出発。
銅沼?
いやいや、まだ先でした。
↓
10:53銅沼
またもや・・・。
日本離れした景色が続きます。
もっと私に撮影技術があればこの感動をもっとうまくお伝えできるのですが・・・。
この赤とエメラルドグリーンとグリーンのコントラスト。
陽にあたりキラキラしていました。
さらに進み、ここから中ノ湯へと登り返すことになります。
登山道と並行して流れる沢
自然にできたとは思えないほど、キレイに傾斜しデコレーションまで施されている段差。
この沢水は、中ノ湯から銅沼へと流れ込んでいる様子。
↓
11:32中ノ湯分岐
で、またまたやってきました中ノ湯
さっそく、行きに確認した温かい場所へ向ってみると・・・
行きに触った時より熱い。
かつ、羽虫がすごい量。
熱いのはともかく、虫がブンブン煩く、リラックスさせてくれなさそう。
結局、足湯は諦めました。
↓
11:59八方台登山口
無事、帰還。
磐梯山、サイコーでした。
一日二山に拘らなくて大正解。
単に八方台-頂上のピストンで終わっていたらこの満足感は得られなかったと思います。
コース全般の感想で言えば、登山道の道幅は広く、かつ、整備されています。
それを象徴しているのがこの写真
木の階段なのですが、段にコンクリートで加工した石を敷いています。
その石のおかげで、登山道上の土が流出しずらくなっています。
また、登山靴も自然と石の上に置くことになりますので、道の保全にも役立っており、木段が崩壊することも防がれている様子。
また、ステップ中央付近は軽くカットされています。
これは登山者が足を引っ掛けないようにする為の配慮と思われます。
それらはひとつひとつは大したことないですが、全部の段がこれ。
私が歩いたルート中、木の階段があったのは中ノ湯周辺と、中ノ湯~銅沼間の沢スジ。
全ての段がこの方式で処理されており、荒れた階段は皆無です。
コース内容でいえば、ピストンで下山していたら、良くも悪くも、単に”磐梯山に登っただけ”という印象で終わっていた可能性が高かったと思います。
やはり”火口原”経由で下山したのは大正解でした。
このルートを絡めれば見所満載。
内容は大充実です。
櫛ヶ峰の高山のようなダイナミックなロケーションから、樹林帯に入ればジャングル状態。
磐梯山から中ノ湯に伸びる尾根と櫛ヶ峰から伸びる尾根に囲まれた火口原の奇観に圧倒される。
火口原周辺は程良くフラットで、エメラルドグリーンや赤の沼が点在し、気分よく歩けます。
それらを抜けると裏磐梯スキー場の草原に心を癒され、締めで「銅沼」の日本離れしたロケーションに心を奪われる。
たった6時間の行動時間ですし、標高差も700mちょっとしかありませんが、なんか山の魅力みたいなものが濃縮されている。
そんな感想を抱きました。
一日二山制覇。
こんな考えは二度と起こさないと思います。
もし、磐梯山をピストンでやっつけちゃっていたら・・・
「磐梯山はもう登ったからイイや」と、二度と訪れることはなかったかも知れません。
当然ながら、それでは今回感じたこの感動を味わうこともできず、それは私にとって非常に残念なことのように思います。
このようなことはどの山でも当てはまる事と思いますので、今後は一日二山登る余力があるのであれば、もっと計画・準備に余念のないようにして、一山を味わう山行に力点を置きたいと思います。
本日は、寄り道せず帰宅。
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裏磐梯いいでしょ
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副部長様>
そうなんですよ~。
今回は抜け駆けみたいになって済みませんでした。
しかし、安達太良、吾妻もルート研究済みで、こっちもなかなか良さそうですよ。
来週予定の鳳凰三山が万一雨予報だったら、朝、早駆けしてこっちに行きましょうよ!!
> 裏磐梯いいでしょ
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それもいいっすね!