山行記録
◎2013.2.21(Thu) 天気:晴れ後曇り 気温:-1.0~2.3℃
◎コース:07:32西丹沢自然教室-07:47第3堰堤上尾根突端部-08:57 P1033-09:50善六山(P1119)-10:07善六のタワ-11:17畦ヶ丸山頂12:05-13:42権現山北西の肩-14:37権現山登山口-15:09西丹沢自然教室(行動時間:7時間37分)
◎標高差:約740m
最高点の標高: 1293 m
最低点の標高: 504 m
累積標高(上り): 1035 m
累積標高(下り): -984 m
横浜辺りにも雪がチラついていたのは今週火曜日のこと。
当初は”南アルプス南端の山でも…”と思案しておりましたが、この降雪が気に入らず中止することにする。
ラッセルが怖い私は、たまたま木曜日に休みをとっていたこともあり、中一日空け、木曜日に丹沢「畦ヶ丸」へ向かう。
今回は単独ということもあり、私が「雪山セット」を購入するキッカケとなった、私にとっては「難ルート」を歩いてみよう、と考えている次第です。
時計の気温計で-1.0℃。
ぼちぼち準備して出発。
07:32西丹沢自然教室
途中、東名高速から望む丹沢「大山」は真っ白に雪化粧していた。
そんな光景を目の当たりにし、”西丹沢はどれだけ雪深いか…”恐れをなした私は、予定を変更し”やっぱり大山にしようか…?”と脳裏を過りましたが、厚木I.C.で降りず、ここまで来てしまった。
雪が深ければ”ヤッパや~めた!”と帰ればよい。
しかし、私の不安をよそに画像の如くまったく雪が無い…。
本日予定のルートは、まず第3堰堤上部を突端とする尾根を利用してP1033を経由して善六山登頂。
後、畦ヶ丸を登頂し、下山は山頂より東南に伸びる尾根を利用して権現山方面へ向い、そこから西沢へ降り西丹沢自然教室へ戻る。
そんなルートを予定しています。
このルートはバリエーションづくしであることもあり、雪が多ければ止めようと考えていたものの、この調子ならなんとかなりそうな予感!
で、第1堰堤を乗越してもこの通り雪は無い。
あっという間に第3堰堤上部に到着。
↓
07:47第3堰堤上尾根突端部
取付き。
取付き周辺はテープ等マーキングは無い。
この斜面の下部は傾斜が急で、ふくらはぎがキッツ~い!
また、南斜面なので日当り良く、暑い!
間違えようがない明瞭な尾根なので、テープ等無くても問題ないが、このテープはルートを示しているのではなく、境界標の設置位置の目印の様子。
尾根に取付いてからこの時点で約1時間弱経過し、ようやく雪をチラホラ見かける。
↓
08:57 P1033
山頂はマッタリしている。
結果から先に申し上げますと、ここより善六山(P1119)までの間は途中、小ピークが一ヵ所あるものの、それを除けばズーッとルートはマッタリしている。
急傾斜の後のこのマッタリっぷりは癒されますね~。
こんな景色と横に望みながら、お散歩コースかのようなこのルートをノンビリ進む。
このフェンスに沿って進めば、善六山に到着です。
↓
09:50善六山(P1119)
善六山はあまりにマッタリし過ぎていて、雪が被った山頂ではどこがピークか明確には解りませんでした。
多分、ここのどこか。
なんか、私のトレースを付けてまわるのが”罪”なんではないかと思う位美しく、素晴らしい!
実際にこのルートを歩いてみると、雪が無い場所はトレースがハッキリしており、雪がなければ上図のような間違えはないかと思いますが、地形図上、このようになっていますので、念の為、掲載。
↓
10:07善六のタワ
取りあえず、一本目のバリエーションルートはここで終了。
↓
11:17畦ヶ丸山頂12:05
時計の気温計で0.2℃。
山頂積雪量はこの位。
テーブルの雪を一部払いのけ、飯にすることにする。
いや~。
実に静かだ…。
今日は駐車場で他の登山者と挨拶をした他、山中では誰とも会っていない。
そんなことは平日、冬の山ではよくあることだ。
”今日も誰とも会わないかな?”と思いきや、後から二名の登山者が後からやってくる。
2、3言葉を交わした後、登山者と別れ下山開始。
下山はテーブル裏の藪に漠然と突入することになる。
尾根の芯を掴むべく、”芯へ芯へ…”と進むとけもの道にあたる。
画像の如く、笹が獣が通れる分位薙ぎ倒されている。
暫くは獣のトレースを頼りに降る。
前図の場所は尾根が広い。
かつ、樹林中のこともあり、見通しが利かない。
更に、地形が複雑。
獣のトレースを追っていたら、①ないし②の尾根に進みそうになり、”おかしいな…”と気づいた次第です。
目標である”権現山”が見えるところへ移動し、ようやく④の尾根が正解と確信できる。
なお、権現山が見えるところまで移動してみても③の尾根がイヤラシイ感じで派生しているので要注意です。
この間、この尾根は日当りが良いこともあり、雪はシャーベットとなっている。
今、私の足に装着しているのはモンベル「チェーンスパイク」。
完全に雪ダンゴとなり、”天狗のゲタか…”と思わんばかりに雪ダンゴが成長する。
傾斜は急であり、また、後に本日最大の難関が控えていることもあり、ここで12本爪に履き替える。
本当はこの道具に履き替えたくて、この山のこのルートを歩いている。
以前にこのルートを歩いたことがある。
*これ → 丹沢「畦ヶ丸」(本棚高巻きコース)
この時はあまりに道具が悪く、相当難渋させられた。
私の知識不足・経験不足が招いた結果な訳ですが、なんとなく”負けた感”が残っており、道具を揃え、雪がある時に改めて訪れてみたいと考えていました。
その難関は後ほど出てきます。
話を元に戻し、先ほどの複雑な地形を抜ければ、その後は大した傾斜は無い。
地形図上に表記されているピークもP1079のみ。
スッキリサッパリ望むことが可能です。
前回ここを通過した際は、足にはチェーンスパイク。
手にはストックを握っていた。
チェーンスパイクでは雪の上っ面を舐めるだけで、このヤセ尾根に対してはあまりにも役不足過ぎた。
また、ストックでは何の支持にもならず、手に持っていても用を為さなかった。
結果、このヤセ尾根を馬乗りに跨いで通過することになった。
今日は足には12本爪。
手にはアックス。
今まで、他の山でそれなりに使ってみましたが、それは私にしてみれば”練習”。
今回が本番。
そんな位置づけです。
今からここより向うへ渡る。
今思えば…。
よくもまあ、チェーンスパイクだけ持ってこの雪が付いたザレに取付いた。
今、足に付けている12本爪アイゼンの安定感はこの上ない。
なんの躊躇もなく前進。
↓
13:42権現山北西の肩
ここは既に旧登山道で2本目のバリエーションルートもここで終了。
今歩いているルートは北斜面で、標高は大分低くなっているものの積雪は多め。
↓
14:37権現山登山口
↓
15:09西丹沢自然教室
無事、帰還。
時計の気温計で2.3℃。
当然のことながら、やはり、道具は重要だ。
道具代をケチってはいけない。
そんなことを改めて思わされた山行でした。
本日は寄道せず帰宅。