先日登った西穂高岳の時、長年愛用していた時計が壊れてしまった。
その時計はカシオのプロトレック(型番不明)。
かれこれ15年位使い続けていた。
なお、ご参考までに壊れた症状は、時計フレーム外枠に配されたボタンの動作パターンが正常に動作しなくなってしまい、気温が表示されなくなってしまった、というものです。
その後継として購入したのが、スント「CORE」。
今回は、この時計についてご報告してみたいと思います。
開封。
機能・概要等について、私のヘタな説明をしても仕方ない。
それらについては、スントジャパンのホームページで確認してください。
ここでは、ホームページ上で記載を見受けない私が気づいた点等、報告します。
まず、ベルト。
このベルトの素材はスントホームページを確認すると”ウレタン”とある。
これが、どういう訳か?フニャフニャのくせにバックルにガッチリ固定され、フニャフニャなベルトを引っ張ってベルトの穴を変型させないとバックルの留め具から外れない。
ベルトの余りを固定するバンドにも仕組みがある。
画像の矢印で示した突起により、バンドがまったくずれてこない。
各操作をするボタンは、フレームから露出し、軽く押せば反応してしまう。
例えばこの位の高さからボタン側に落下しただけでなにやら反応する。
つまり、誤作動が生じやすい訳ですが、誤作動防止のロック機能が備わっている。
右下に配されたボタンを長押しすれば、右側に配されたボタンは全てロックしてしまう。
ロックされれば、ディスプレイにこんな感じでロックを意味するマークが表示されます。
高度・気圧計モードについて
仕組み上、高度に関する情報、気圧に関する情報を併せてディスプレイ上に表示させることはできない。
いずれか一方を設定で選択し、ディスプレイに表示させることになる。
ちなみに、高度・気圧計モードで機能(これをprofileと言っている)を切替えできるのは、
- 高度計(気圧の変化=高度の変化として認識)
- 気圧計(気圧の変化=天候の変化として認識)
- 高度/気圧計オート切替え(気圧・高度の変化からオートで表示切替)
- 水深計(水圧から水深を測定)
となっています。
上記profileの切替え方法は以下のとおり。
1.Dボタンを操作し、ALTI&BARO(高度・気圧計)モードにする。
↓
2.Bボタンを長押しし、記録ベース(profile)を選択し、任意のモードを選択する。
以上です。
なお、”高度/気圧計オート切替え”について。
その切替えは以下のようなタイミングによります。
- 高度計 → 気圧計:12分以上高度変化がない場合
- 気圧計 → 高度計:3分間で5m以上の高度変化が生じた場合
と設定されており、このタイミングの変更はできない。
<<◎高度計について>>
この時計の高度計は気圧差から算出した高度を表示しています。
つまり、同じ場所に居るとしても、例えば晴れの日と雨の日では気圧に変動が生じ、表示される高度が異なる可能性がある。
特に、山の天気、ということであれば、目まぐるしく気圧が変動する可能性がある。
そんなことで、積極的に高度計を使用するのであれば、現在高度について、マメな補正が必要となります。
その方法は以下の通り。
1.Dボタンを操作し、ALTI&BARO(高度・気圧計)モードにする。
↓
2.Bボタンを長押しし、referenceを選択し、基準高度(altitude)ないし、海面気圧(sea level)を選択し任意の値を補正する。
以上です。
ちなみに、基準高度ベースで補正する場合はこんな感じでディスプレイに表示される。
海面気圧であれば、こんな感じ。
それぞれ、Cボタン(up)、Eボタン(down)を操作して補正する。
他、高度計については、高度差測定機能というものがあります。
この機能は任意の地点より、現在地までの単純標高差を表示させる機能なのですが、ここでは割愛。
<<◎気圧計について>>
この時計は、過去の高度・気圧の変動についてログを取ることができるが、ログを取らなくても、過去24時間の気圧変動の経緯をディスプレイに残すことができる。
前掲画像で変動の経緯をグラフ表示しているが、一目盛30分となっている。
この気圧計モードにしておくと、時計モード時に簡易的な気圧変動の経緯をこんな感じで表示してくれる。
この表示の意味合いは、平たく言えばこういうことを意味しています。
更に、気圧計モードにしておいた場合、稼働する機能として”ウェザーアラーム”というものがある。
この機能は、3時間で気圧が4hpa以上低下した場合、アラームでそれを通知してくれる、というものです。
コンパス機能について
コンパスの機能に限らないのですが、色々機能が備わっているが表示が英語(ないし、ドイツ・フランス・スペイン語に設定可)なので、各機能を操作するのに、なかなか取っ付きずらい。
コンパスを操作するにおいて、モードが2つ用意されており、
- ベゼルを使用する方法
- ベアリングトラッキングを使用する方法(方位固定)
がある。
なお、各モードにおける小機能の切替えはBボタンで操作することになる。
コンパスモードでのBボタンのパターンは以下の通り。
時刻表示 → 方位表示 → ベアリングモード
<<◎ベゼルを使用する方法>>
1.コンパスモードでBボタンを操作し、方位表示にする。
↓
2.本体の12時部分にある細い線を、向かいたい方向へ向ける。
↓
3.ベゼルを回し、北にセットする。
↓
4.ベゼルの北と、方位の北が合わさっているの確認しながら向かいたい方向へ進む。
<<◎ベアリングトラッキングを使用する方法>>
1.コンパスモードBボタンを操作し”ベアリングモード”にする。
↓
2.本体の12時部分にある細い線を、向かいたい方向へ向ける。
↓
3.Aボタンを押し、方位をロックする。
↓
4.ディスプレイの表示に従い進むダケ!
前掲画像のマークは進行方向が合っていることを示している。
進行方向が間違えているマークはこんな感じ。
これは、進行方向が右におーきくずれていることを示しており、”もっと、左に向かないとダメですよー!”とアナウンスしてくれている。
他、設定で地磁気の偏差を補正することも可能。
それについては、文章がクドクなるので割愛。
電池交換について
この時計は、一般的に販売されているボタン電池を使用しており、自ら電池交換が可能です。
その電池を交換する為には、自ら裏蓋のロックを解除する必要がある。
ロックの解除は前掲画像に写っている時計裏蓋に設けられた溝にコインを挿し込んで回すことで解除される。
この裏蓋はゴムのパッキンでシームされており、その圧着によりなかなか蓋が回らず、コインが滑る。
コインを色々試した挙句、500円玉がその曲面及び、持ち手が大きいことから最もロックを解除しやすい。
裏蓋を開けるとこうなる。
中にボタン電池が収められており、なにか、棒状のものを刺しこめば電池はすぐに外れる。
使用しているボタン電池の型番は「CR2032」。
一般的に一個200~300円で販売されている。
なお、裏蓋の裏はこんな感じ。
本体側電池を取り出すとこんな感じです。
使用可能温度域について
ことろで。
この時計の使用可能温度域は”-20~+60℃”までとなっている。
この使用可能温度域については、この時計の持つ構造上の特徴による結果というよりも、使用する電池の能力に依るところが大きいと思われます。
と、いうことは、使用している電池「CR2032」は-20~+60℃の気温においても正常に放電すると思われる。
この時計で採用されているボタン型リチウム電池について、ウィキペディアではこうなっている。
*コレ → http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0%E9%9B%BB%E6%B1%A0
内容を拝見すると、リチウム電池の特徴として”低温に強い”とあり、具体的には-40~+85℃まで使用可能とされている。
前置がクドクなりましたが、私が時計を新調するにあたり、今まで使用してきたカシオ「プロトレック」シリーズではなくスントを購入したのは、この使用可能温度域が最大の決定打です。
カシオ「プロトレック」シリーズは-10℃までしか対応しておらず、気温計の表示も-10℃までとされている。
「プロトレック」シリーズといえば、セールスポイントの一つで「ソーラー充電」機能がある。
つまり、太陽光のエネルギーにより常に電池は満たされ電池交換は不要、とのイメージがありますが、私がプロトレックを15年使い続けてきた経験で言えばそうはならない。
電池交換は必要です。
これは、電池が充放電を繰り返すことにより劣化することが原因と思われます。
電池が劣化した場合、最終的には太陽光の陽の下においてすらディスプレイの液晶は沈黙してしまう。
私は電池の特性等、専門知識はまったくありませんが、どうも各時計で採用している電池の特性により使用可能温度域に差が出ていると思われます。
カタログデータ
高度計 気圧計 コンパス 温度 ウェザーアラーム 日出/日没 シュノーケリング用深度メーター 多彩なウォッチ、日付、時刻機能 交換可能バッテリー 多言語メニュー(英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語)
【本体】プラスチック合成
【ストラップ】ウレタン
【サイズ】50x50x15mm
【重量】63g
【防水】3気圧(30m)
【高度測定範囲】-500~9000m
【使用温度範囲】-20~+60℃
【価格】44000円(*Suunto「CORE」の最新相場はコチラ)