山行記録
◎2012.11.21(Wed)天気:晴れ 気温:5.9~14.2℃
◎コース:06:32県民の森駐車場-06:55二俣-08:15後沢乗越-09:25鍋割山山頂09:59-10:41マルガヤ尾根取付き-11:57本沢-12:36二俣-13:00県民の森駐車場(行動時間:6時間28分)
◎標高差:約850m
最高点の標高: 1331 m
最低点の標高: 436 m
累積標高(上り): 1074 m
累積標高(下り): -1049 m
今回は久々に単独ということで…。
ボッカトレーニングを兼ね、鍋割山へ向かう。
できうれば!山頂で鍋焼きうどんを食したいこともあり、”早すぎるかな?”と思いつつも、自宅を05:00に出発して現地、県民の森駐車場到着は06:18。
現地に到着してみると、早や、先着様が居り、”早すぎた”ということはなく、駐車スペースは残三台。
準備していると、更に車が一台滑り込み残一台。
この時間でむしろ丁度良かった様子。
時計の気温計で5.9℃。
ぼちぼち準備して出発。
06:32県民の森駐車場
ここ数週の間で神奈川辺りも朝晩はメッキリ冷え込むようになった。
そんなことで、本日はタイツ着用。
上着は三枚重ね、グローブを手にハメて出発。
本日予定のルートは、本沢よりペットボトルを背負って、鍋割山稜伝いに鍋割山登頂。
下山は線無しルートの”マルガヤ尾根”にチャレンジしたい、と考えています。
この時間で、ようやく山に陽が当る。
↓
06:55二俣
今年の6月、台風通過後にここに訪れた時は、勘七沢の濁流に翻弄されましたが…。
*その時の画像。
当然ながら本日は穏やかな流れになっている。
今となれば、なんとなく懐かしい思いで橋を使わず沢を跨ぎ先へと進む。
更に進み、マルガヤ尾根の突端に到着。
ここは本日のマルガヤ尾根の出口になる訳ですが、尾根がマッタリと広く、どこでも出口になりそうな雰囲気。
しかし、傾斜は全般急で、少しでも楽な傾斜がないか?本沢奥まで偵察。
そんなことで、ルートではこの辺ウロチョロしています。
この本沢渡渉点のちょっと先に、ペットボトル置場がある。
現場に到着すると、鍋割山荘小屋主である、草野氏が車から荷物を降ろしている最中でした。
先方は私のことを知らなくても、私は同氏のことを存じ上げている。
「ペットボトル運ばせてもらっていいですか?」と声を掛けると、「ありがとうございます」と丁重なご返事を頂く。
ペットボトルを積むべくザックを開けていると、「これ、背負ってもらっていいですか?」とサラダ油2本を渡される。
草野氏の説明によると、今居るペットボトル集積場にサラダ油を置いておくとカラスにやられてしまうとのこと。
そんなことで、2・3言葉を交わしておりましたが、この後控えている11/23~25の三連休は金曜日は天気が崩れるものの、その後の天
気は予報が良いこともあり、また、紅葉シーズンでもあり、小屋は激混みが予想されるとのこと。
そんな激混みに備え、これから草野氏自身、山頂まで荷物を背負いあげる訳ですが…。
背負子に満載された荷物を見て「これ、何キロ位あるんですか?」とお尋ねすると、「50~60キロ位」とのご返事。
50~60キロって…。
同氏は痩せていて、小柄な方である。
恐らく、自身の体重位になるのではないか?
そんな同氏を目の前にして、見栄を張っても仕方ない。
本日は2Lペットボトル×3+サラダ油2本をザックに仕舞い、山頂へ向けて出発。
ちなみに、草野氏曰く、「荷物が多く、遅いから先に行ってくれ」とのこと。
どうやら…。
本日も鍋焼きうどんはお預けのようである。
草野氏をペットボトル集積場に残し、後沢乗越へと登り詰めていく。
この登山道を見ながら感慨にふける。
一見、なんということもない登山道ですが、絶妙な間隔と、段差でもって丸太が打ち込まれている。
重い荷を背負っているからこそ実感できる。
つまり、”楽”なのである。
これはやはり、草野氏のボッカ道故にこのように整備されているのか?
登山道保護という目的も当然あるかと思いますが、楽なので私もこの打ち込まれた丸太を踏みしめつつ登る。
思えば。
草野氏にとっては”小屋営業”という商売である。
その商売故に当然”営利”という目的があり、結果、”50~60キロ”という荷物を小屋まで背負い上げる。
しかし、毎日ではないとは思いますが、”営利”だけで50~60キロ背負い上げられるか?
もし、私がその荷を山頂まで運ぶとしたら…。
まず、一往復では無理である。
一往復10キロ背負うとして5~6往復。
仮に20キロ背負うとしても三往復。
荷物を山頂まで背負い上げるだけで一日終わってしまう。
いや。
私の体力ではそもそも、これだけの荷を背負って5~6往復どころか三往復すら無理と思う。
草野氏には失礼ながら、私はこんな作業はマッピラである。
”営利”だけならもっと楽なことを考える。
時にはこの重い荷物をひっくり返すこともあるのではないか?
そんな時に限って、雨・雪などコンディションが悪かったりするのではないのか?
私が背負った荷物がそんなコンディションの中、荷物が登山道を転げ落ちようものなら、山中で一人、成す術もなく佇むだけになってしまう。
つまり、この作業は”営利”だけではできない。
こんなことは、マネできない。
マネできない所に一種、修行僧を見るような眼差しでもって草野氏の偉さを感じる。
こんなことを感じならが山頂で”鍋焼きうどん”を食べたら美味さが倍増するかな?
で、後沢乗越に着いた。
↓
08:15後沢乗越
途上にて(マルガヤ尾根)。
で、山頂に着いた。
↓
09:25鍋割山山頂09:59
時計の気温計で12.7℃。
いや~。
本日は実に天気が良い!
まずは、小屋前にお供え。
当然ながら、小屋は開いていない。
こんなこともあろうかと、オニギリは一個持ってきた。
また、常備のカロリーメイト、粉末スープ、コーヒー等口にしつつ暫し、草野氏の到着を待ってみる。
本日は、平日かつ、この早い時間にも係らず山頂は賑やか。
概ね、5~6組、15~16人位はいらっしゃる。
眺望を堪能しつつ、時間を潰すもぼちぼち10時になる。
このまま待ち続けても、山頂に居る登山者中7~8割は鍋焼きうどんをオーダーするであろう。
鍋焼きうどんは諦め、ぼちぼち本日の本題へ進むことにする。
まずは、マルガヤ尾根取付きを探す。
マルガヤ尾根。
で、手前すぎた。
で、行き過ぎた(小丸)。
で、ようやっと発見!
↓
10:41マルガヤ尾根取付き
尾根、取付きは地形図上明瞭ですが、その尾根は鍋割山稜上から明瞭なものとは感じられない。
結果、右往左往してしまいました
ここで急傾斜に備えて、秘密兵器のモンベル「チェーンスパイク」を装着。
これを装着するとソールがキャタピラーに変貌したかのような猛烈なグリップ力を発揮してくれる。
さて。
改めてルートをチェックしてみる。
やはり、要点は尾根出足で伸びる枝尾根。
これにウッカリ乗っかると面倒臭い。
全般、傾斜が急なこともあり、尾根を間違えて登り返すっていっても一苦労。
出足はこんな感じで、尾根は明瞭。
ここは、左折すると”枝尾根”となっていますが、踏み跡を追うと右に曲がり、結局ルートに合流します。
この辺りは踏み跡が交錯しており、皆さん迷われた結果、このように枝尾根方面のルートのほうがトレースが濃くなっているか?獣の通行が枝尾根方面の方が頻繁な為と思われます。
しかし、ルートを把握していないと枝尾根方面に驀進しかねないと考え、画像のように記しました。
ここは踏み跡が明瞭。
枝尾根入口はマッタリスタートするものの、暫く進むと画像の如く明確になる。
これら、2本の尾根を過ぎると再び尾根は明瞭となる。
で、この辺りで枝尾根が派生しているハズなのですが、私はほとんど気づかず(意識せず)進む。
地形図からもっと広々した空間を想像していたのですが、想像よりは大分尾根は痩せている。
で、P928。
ホッとさせられる、居心地のよい空間です。
で、まず、ルートがある東南面を望む。
次はルートではない南面。
南面は傾斜が急ですが、降れないほどではない。
が、ルートがある東南面の方がより、傾斜が緩い。
また、東南面を望むとテープあり。
本日は晴れているので見通しが利き、判断が難しくないですが、ガスっていると厄介かも。
キッチリ、コンパス・GPS等で方位は要確認。
しかし、ルート方面にはトレース有り。
この後、一旦尾根が痩せ…。
再びマッタリし、多少マゴツク。
このマッタリした尾根をどのようにして降るか?
ここまで来ちゃえば、どのように降ってもいいような気がしますが、画像の如く植林は一部伐採され人臭い。
また、獣のトレース(踏み跡が”穴”)だか?旧作業道だか?なんとも判別できないトレースが多い。
私は素直に、この判別できないトレースを追う。
で、結局ここに出てきました。
↓
11:57本沢
本沢にてチェースパイクを洗い、一服入れた後、下山開始。
と、思ったら、ザックに吊るして干しておいたチェーンスパイクが落下したことに気付く。
已む無く、探しに戻る。
そんなことで、多少余分に歩いています。
自ら”間抜け”と罵りたい位、無駄な体力・時間を消費する。
この無駄を多少でも取り戻すべく、ショートカット道で降る。
↓
12:36二俣
厳密には”二俣”は既に通り過ぎているのですが、取りあえず”二俣”としておきます。
ここまで降ってきてなんですが…。
現在、丹沢は紅葉真っ最中です!
または、こんな感じ。
ここにきて、ようやく紅葉を楽しむ!
↓
13:00県民の森駐車場
無事、帰還。
時計の気温計で14.2℃。
今回歩いたマルガヤ尾根。
安易な侵入を拒む為か?鍋割山稜側、本沢側共に、取付き周辺はテープ等マーキングは見かけませんでした。
中に入ると”多からず少なからず”位の感じでテープは貼られているものの、獣のものと思われるトレースが多く、安易にそれを追っていくと危険です。
朝、下見で本沢周辺をウロチョロしていた時も鹿の群れ7~8頭位がマルガヤ尾根内でピーピー鳴いており、ルート上でも鹿のものと思われる踏み跡、及び糞を多数見かけました。
山域の混雑っぷりについて。
下山してみると、林道ゲート付近は路上駐車で満車。
県民の森駐車場は満車+駐車スペース以外も駐車しており、これ以上詰め込めない位駐車されていました。
平日でこの状態では…。
週末はどうなっちゃうんでしょうか?
本日は寄道せず帰宅。
”マルガヤ尾根”のルート検討図はコチラ:丹沢「マルガヤ尾根」について(ルート検討図)
*掲載の背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものです。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
”鍋焼うどん”とっても気になります。
そんなに簡単に諦めてもいいの??(笑)
ぜひぜひ、その鍋焼うどんとやらの全貌をレポして下さい。
待っていまーす。(無茶ぶりでしたー反省)
そしてお疲れさんでした。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
行蔵さん>
これがまた…。
不思議なもので青空の元で食べる鍋焼きうどんは極旨です。