どうも背中が落ち着かない…。
先日購入した”オスプレー「ケストレル28」”のハイドレーションタンク収納口がどうしても気に入らない私は、ザックを買い直しました。
今回購入したブラックダイヤモンド「スピード30」。
ニューザックの候補として当初より念頭にあったのですが、購入を躊躇していたのはその重量です。
念頭にあったザックの重量比較。
- マムート「リチウム32L」:860g(高いので止めた:17800円)
- ドイター「スペクトロAC28」:1060g(ドイターはもう、いいかな?と敬遠)
- オスプレー「ケストレル28」:1220g(妥当と思い購入しましたが、構造が気に入らない)
- ブラックダイヤモンド「スピード30M」:1370g(最後の選択肢…)
と、検討ザック中、最も重い。
”そんなに重いのイヤならトレランザックでも買えば?”といった感じなのですが、それはそれで、軽量化優先の為、生地が薄くなるのが気に入らない
そんなことで”帯には長し、襷には短し…”と、悩みに悩んだ挙句、再度ザックを新調した次第です。
購入したスピードシリーズは、30サイズでS,M,Lとあり、最少Sサイズの28Lが販売されているのですが、ドイター「ケストレル28」で収納力を確認したところ、28Lでは若干サイズ不足を感じました。
もう、ザック購入に失敗できない私が選択したのは無難にMサイズの30L(なお、Lサイズは32L)。
特徴
さっそく弄ってみる。
ザックの背面にはフレームが内臓されており、前掲画像のようにザック端を片手で持ち上げても型崩れせず、背面の剛性感は強い。
雨蓋を開けると”防水パックか?”と思わせる構造がでてくる。
中蓋はカタログで言うところの”ロールトップクロージャー”となっています。
このロールを捲り開けると、更に吹き流しが出てくる。
雨蓋はザック背面でストラップにより接続されており、長さの調節が可能。
吹き流しイッパイまで荷物を収納してもその上に雨蓋を被せることが可能で、吹き流し部分の長さが収納余力となります。
この画像はカタログで言うところの”収納式ロープホルダー”。
この赤いストラップをこのループに通して使う。
前掲画像でご紹介したように、吹き流し部分がかなり長い。
その長さを補うように、この赤いストラップもかなり長く、使いもしないのにブラブラしていると邪魔くさく、ポケットに仕舞えるのは合理的です。
ザック正面に付いているこのループはクランポンアタッチメント用。
*使用例
前掲画像はスピードシリーズ兄弟ザックのエピックのものです。
エピックについては画像のようなアタッチメントが付属していますが、スピードシリーズはオプション扱いです。
同アタッチメントは、「アッセント クランポンビキニ 」の商品名で販売されています。
サーモフォームバックパネル
背面はウレタンで出来たこのパッドで覆われている。
ザック内臓の背面パッドを取り除いたとしても、このパッドのお陰である程度保護され、ペラペラ感は少ない。
分解
このザックは、雨蓋、ヒップベルト、背面パッドの取り外しが可能です。
これらを分解することによりザックの軽量化が可能となります。
なお、各パーツの重量はこうなります。
- 背面パッド:194g
- ヒップベルト:116g
- 雨蓋:96g
合計:406g
結果、本体重量を964gまで軽量化する選択肢は与えられる。
なお、私見としましては…。
雨蓋を撤去するのは収納力に影響がでることもあり、また、最も重量差が少ないこともあり、撤去するのは影響が大きすぎるのでそのままでいいかな?といった感じです。
背面パッドについては、荷物の少ない夏季でれば撤去しても影響は少なそう。
荷物が多くなる冬季は荷物が増え、重量は増えるものの背面の安定感はパッドの有る無しでは比較にならず、むしろ撤去しない方がいいかもしれません。
ヒップベルトについては、撤去するのはあくまで”パッド”部分のみです。
ベルトは残るので永久撤去でもいいかな~、と思いますがいかがなものでしょうか?
ザック裏面
背面パッドを撤去するとザックの内側を丸裸にすることができる。
◎ザック正面
カタログで”420デニール 溶着補強”とありますが、画像マーク部分はシーム処理されたかのように縫い目が目止めされている。
これらの場所については”縫目”は確認できず、これが”溶着”ということでしょうか?
◎ザック背面
アイスリンクアイスツールアタッチメントについて
字の如く、アイスアックス、ピッケル等を固定するシステムです。
上下にある赤いラインは内部で接続されており、上を絞れば下が締まる、下を絞れば上が締まる、とそんな仕組みになっています。
クライマーではなくハイカーである私がこのシステムを使用するとすれば…。
こんな感じでしょうか?
ま、いいように使えます。
「スピード30」の機能について
カタログによると、このザックの機能として、
- リアクティブヒップベルト
- Vライトフレームによるサスペンション
- スイングアームショルダーストラップ
と三点挙げられています。
各機能はこんな感じです。
◎リアクティブヒップベルト
ザックとヒップベルトの接点は基本、べクロでもって固定される一点だけです。
通常、ザックとベルトは本体と固定されており、ベルトが”稼働”するということはないと思いますが、べクロで一点でもって固定されているだけなので、一種、ベルトが浮いている状態となり、結果、ベルトが動きます。
◎Vライトフレーム
これは、字のまんまなのですが、”V字形の軽いフレーム”です。
このプラのプレートとステーでもって背面を固定している訳ですが、プラのプレートによる補強によるものか?不思議なもので、ステーがこんなに細いという感覚は分解してみないと解らないほど、ステーが配されているザック背面際の剛性感は強い。
◎スイングアームショルダーストラップ
これは、ザック裏面を見て頂いた方が早い。
前掲画像はザック内部、背面側下部です。
ショルダーストラップの下部末端は画像のようにコードでもって繋がっている。
このコードが動くわけですが、その稼働範囲はこの位です。
ショルダーストラップ下部末端がゴムで縮むようになっていますが、これが伸びる範囲は概ね2cm位。
当然ながら、ショルダーストラップの片側を引っ張ると、反対側が気持ち引っ張られる。
防水処理について
冒頭でご紹介したように中蓋の開閉は”ロールトップクロージャー”となっています。
雨蓋収納部のジッパーには止水ジッパーを採用
”420デニール 溶着補強”についてはまるで、防水加工の目止め処理かのように見える。
前掲画像は表地この部分(イエローラインは画像に落書き)の縫目になります。
前掲画像はザック正面の上部なのですが、①部分は目止めされていないものの雨蓋を被せればその下となります。
アメリカ製故に”雑な造りか?”とのイメージがあったのですが、意外に処理が細かい!
ザック自体はかなりシンプルな造りで、ザック外部にジッパー、収納口等開口部はゼロ。
これは、高い防水性能が期待できそ~!
*ブラックダイヤモンド「スピード30」の実容量の確認はコチラ:ブラックダイヤモンド「スピード30」について(実容量確認)
*ブラックダイヤモンド「スピード30」を私好みに改造してみました:ブラックダイヤモンド「スピード30」について(裏モード起動!)
*ブラックダイヤモンド「スピード30」の防水性能確認はコチラ:ブラックダイヤモンド「スピード30」について(防水性能確認実験)
カタログデータ
クライミングに適した中型トップローディングパック。ヒップベルトや背面フレームを外すことによりさらなる軽量化をはかることができます。リアクティブサスペンション搭載。
- リアクティブサスペンション
- 通気性も確保したサーモフォームバックパネル
- 収納式ロープホルダー
- ロールトップクロージャー(40と30のみ)
- アイスリンクアイスツールアタッチメント
- ホールループを3箇所に装備
- リムーバブルヒップベルト
- ハイドレーションシステム対応
【サイズ】S(背面長=40~47cm)、M(背面長=45~52cm)、L(背面長=50~57cm)
【容量】55(S=53リットル、M=55リットル、L=57リットル)、40(S=38リットル、M=40リットル、L=42リットル)、30(S=28リットル、M=30リットル、L=32リットル)
【重量】55(S=1.49kg、M=1.51kg、L=1.53kg)、40(S=1.42kg、M=1.45kg、L=1.47kg)、30(S=1.35kg、M=1.37kg、L=1.39kg)
【生地】210デニール ネイルヘッドナイロン、420デニール 溶着補強
【カラー】55=サルファー(SU)、40=ラーバ(LA)、ベイパーグレー(VG)、30=サルファー(SU)、ベイパーグレー(VG)
【価格(スピード30M)】12,800円(*ブラックダイヤモンド「スピード30」の最新相場はコチラ)