今回は、ケストレルシリーズ最終章。
このザックの防水性能についてご報告いたします。
まずは、いつもながらこのザックに風呂場でシャワーを浴びてもらう。
ザックの生地表面は撥水処理されているのか?ザック正面とサイド両面に配されているストレッチポケットを除き水は弾く。
1分ほど経過し、放水停止。
内部の浸水状況を確認してみる。
ザック背面にフレームが入っているので、生地をひっくり返して細々チェックすることはできず、触診してみる。
まずは、天蓋から。
天蓋の正に天頂部は生地が2重になっており、一種、袋状になっている。
天蓋内側の生地表面はPUコーティングによりテカテカと照かり、この処理のお蔭か?天蓋内の浸水は無し。
次は、本体収納部の確認。
収納部の生地裏表面もPUコーティングによりテカテカしており、恐らく生地自体は防水性を有していると思われますが、縫目にシミを発見。
まあ、目止め処理をしているわけではないので、これ位は仕方ない。
最後に…。
最も気になっていたこの部分にシャワーを全開で放水してみる。
前掲画像の場所は、ハイドレーションタンク収納部兼、背面長調節用パッドの収納部になります。
この個所は外部に露出して天に向かって大きく口を開けており、真っ先に水の侵入口となるハズです。
結果は、収納部内大浸水。
恐らく、縫目に沿って水が伝わり本体収納部まで水タンク状態となりました。
ザック底面にある水抜き穴は機能している。
なんで外部に、しかも天に向かってこんなに大きく口を開けているのか?
なんで、そこまでして”背面長の調節”を重視したのか?
構造的にちょっと残念です。
付属のザックカバーについて
この”オスプレー「ケストレル28」”には標準でザックカバーが付属しています。
ザックカバーの裏面はこのようになっています(画像は上下逆。上側がザック底面に配されます。)。
ザックとカバーの固定は、基本的にカバー外周に配されているドローコードを締め上げるのみ。
他、ザックとの接点は画像中で”ベクロ”としている個所のみです。
このマジックテープでザックとカバーがザックカバー収納部内で固定されている。
カバーをザックに被せる際、このベクロを外さずに被せることは可能です。
しかし、カバーの固定が外周のドローコードを締め上げるだけでは、カバーの被せ方が甘いと強風の際、外れる可能性がある。
万一、外れた場合、ベクロでもって接点は残っていますが、その接点はカバーのほぼ中央一点のみなので、強風の中カバーが外れるとカバーが風をはらむ。
結果、強風でベクロが外れ、一気にカバーが持って行かれる可能性はあります。
次は、ザックにカバーを被せてみる。
画像で”気になっている個所”としているのは、天に向かって口を開けているハイドレーションタンク収納口です。
問題なさそうな雰囲気を醸し出していますが、現実の使用においてこの状態で使用する人はいない。
当然、”背負う”訳で、ショルダーパットが持ち上がるとこのようになります。
見やすいように若干、指で拡げていますが、基本は変わりません。
ザックを背負えば当然ショルダーパッドの根元は上部に持ち上がり、被せたカバーはそれに伴いズレていく。
ズレていく落ち着き先は引っかかりのある所、つまり、ショルダーパッドの根元となります。
その根元に天に向かって大きく穴が開いている…。
ザックカバーの天頂部に当った雨粒はカバーを伝わり、この口へ雨水を入れてくれることと思います。
この口は厄介だな~。
どうしよう…。
*オスプレー「ケストレル28」の概要記事はコチラ: オスプレー「ケストレル28」について(概要)
*実容量確認記事はコチラ:オスプレー「ケストレル28」について(実容量確認)
ツネイチ様
yamaoyazi007です。ご無沙汰しております。
実は私はひょんなことからケストレル38smを入手しました。やはり、ツネイチ様のご指摘の2点・ハイドレーション収納口とザックカバーの固定具なしが気になっています。この問題にツネイチ様はどう対策をとっておられるでしょうか。お時間がありましたらお知らせください。
なお、私は面白い経過でケストレルを入手しました。ヤマレコ→yamaoyazi→日記→ザック交換顛末記で検索できます。「ザック交換顛末記」だけでも出ると思います。参考までに。
yamaoyazi007様
おはようございます。
ご返事遅くなり失礼しました。
ご指摘2点はどうしようも無いかと…。
結局、水の浸入を抑える為にはザックカバーを換装することで対応するしかなく、それならそれで弱点を補うべくメーカーが専用品を作ってくれれば済むと思うんですが…。
ちなみに、私のオスプレーは棚の奥で眠っています。