山行記録
◎2012年07月17日(Tue) ~ 2012年07月18日(Wed) 天気:曇り後晴れ(7/17)、曇り(7/18) 気温:19.6~23.8℃
◎コース:
1日目:06:45大清水駐車場-07:36一ノ瀬休憩所-08:38三平峠-08:51尾瀬沼山荘-09:17尾瀬沼ビジターセンター-09:49浅湖湿原-12:40ナデッ窪分岐-12:57俎(まないたぐら)-13:36柴安(しばやすぐら)-13:57俎-14:09ナデッ窪分岐-16:13沼尻休憩所-17:06浅湖湿原-17:29尾瀬沼ビジターセンター(行動時間:10時間44分)
2日目:06:04尾瀬沼ビジターセンター-06:23尾瀬沼山荘-06:40三平峠-07:21一ノ瀬休憩所-08:07大清水駐車場(行動時間:2時間3分)(延べ行動時間:12時間47分)
◎標高差:1166m
最高点の標高: 2344 m
最低点の標高: 1128 m
累積標高(上り): 1723 m
累積標高(下り): -1642 m
先日、ヤマレコで”尾瀬”の記事を読んでいたところ、尾瀬沼ヒュッテキャンプ場の写真に目が留まる。
テント場が木道の延長で造作されており、さしずめウッドデッキ状態になっており素晴らしい。
テント購入後、既に1ヶ月以上経過している私はど~しても山でテントを張ってみたく、適当な場所をずっと探していました。
そんなことで、虎視眈眈とタイミングを見計らっていましたが・・・。
人気エリアだけに来週になると夏シーズンに突入してしまい、激混みになることが予想される。
やや強引に今週実行してみた次第です。
そんなことで現地、大清水駐車場到着は06:19。
時計の気温計で21.5℃。
ぼちぼち準備して出発。
1日目
06:45大清水駐車場
本日予定のルートはまず、尾瀬沼ヒュッテへ直行しテント泊装備一式設営。
翌日の天気予報が良くないので、身軽になった身で本日中に柴安に登頂し基本的な用事は本日中に完了する。
翌日は翌日で天気次第で、雨が降ればそのまま下山。
天気が良ければ尾瀬沼一周してみようと考えています。
まずは単調で、変化に乏しいこの林道を黙々と進む。
↓
07:36一ノ瀬休憩所
ようやっと単調な景色から開放される。
この休憩所より先は全般、木道により登山道が保護されており、尾瀬の雰囲気が漂いだす。
なお、中間地点位の場所に水場有り。
↓
08:38三平峠
ここで一先ず登りは終了。
ここより尾瀬沼へと降りとなり、樹林の合間よりチラホラ尾瀬沼が顔を出す。
↓
08:51尾瀬沼山荘
朝方は曇りでしたが、尾瀬沼に近づいた辺りより晴間がのぞき、機嫌良く尾瀬沼の出迎えを受ける。
いや~。
緑が映えますね~。
燧ヶ岳
う~ん。
半面、燧ヶ岳山頂はあいにく雲の中。
↓
09:17尾瀬沼ビジターセンター
尾瀬沼ビジターセンター周辺は、山荘のみならず、お土産屋さん等施設が集中している。
お土産屋さん?
山中において”お土産屋さん”を見るのは初めてかもしれない…。
他、人気エリアで上高地もありますが、バスターミナル周辺にはお土産屋さんがあるものの、一歩奥へ入れば純粋なお土産屋さんはない。
行きかう登山者の内、概ね3割ほどはガイド登山か?登山ツアーか?名札付きのガイド連れ。
ビジターセンター周辺に佇んでいる登山者は、”早く行かなきゃ”とソソクサとはしておらず、皆、ノンビリしている。
尾瀬沼オーラといいますか?そんな雰囲気が馴染んでいます。
ところで、尾瀬国立公園内の全ての山荘は予約制をとっており、予約無しで宿泊できないことをもって事実上、入山規制を布いている。
それは基本、テント場も同じで予約をしてくれと事前の下調べで見かけたので、尾瀬沼ヒュッテのテント場を予約しておきました。
向ってみると…。
受付は13:00より。
え~、想定外!!
今の時刻は09:30。
予約した時に一言いってよ~。
ここで3時間以上、先ほどの登山者のように私にノンビリしてろというのか?
…
…
…やってみるか!
2~3分思案した後、装備一式背負って山頂へ向うことを決断する。
背には10kg超の装備が圧し掛かっており、重いは重いがまだまだ余力はある。
第一、セッカチな私はあんなにノンビリすることの方が耐えられない。
この決断が後で痛い目に遭うことになるのですが、この時の私はそれに一切気付かない…。
そんなことで、山頂へと前進。
山頂へと至る道は長英尾根を利用。
下山はナデッ窪を利用。
そんなルートを予定しています。
先へと進むと、いや~、実に、気分の良い道が続きます。
沼山峠分岐
花の名前は知りませんが、花が満開です!!
花にまったく興味がない私でも花を愛でつつ進む。
また、珍しく、写真をいっぱい撮ってみたりもしてみる。
これは、先ほどまで居たビジターセンター周辺。
こんな写真を撮ってみたり…。
↓
09:49浅湖湿原
ここは、長英新道への分岐。
分岐を進むと、木道は無し。
と、いうことは?
当然ながら、湿地をネチャネチャと音をたてながら進むことになります。
これがけっこう長い!!
長英新道下部はそんなことで、傾斜がないのに係らず”少しでもマシがところが無いか?”探しつつ、靴が沈み込まないよう慎重に歩を進めつつで、意外に?疲れる。
湿地地帯脱出後の足の状況。
これでも水溜りで洗った後で、スパッツ必携エリアです。
尾根中ほどは、こんな感じで登山道の崩壊が激しい…。
尾根上部になって、ようやく整備されている。
と、ようやく尾根上部まで到達し、順調に進んでいるかのような文脈ですが正直なところ、
き、キツイ!!
ここにきて、足が上がらなくなってきている。
また、やはりいつもより重い荷を背負っている影響か?左股関節と左膝関節がモーレツに痛い!!
この状況になると、いろいろ脳裏に浮かんでくる。
まず、なんで尾瀬沼ヒュッテで一言も声をかけずに、たかが看板を見ただけで受付を諦めてしまったのか?
小屋の方も鬼ではあるまいし、もしかしたら”イイよ!”って言ってくれたかもしれないのに、私らしくもなく、遠慮でもしたのか?
また、調子に乗って晩酌用に購入したビールだの、バーボンだのがモーレツに忌々しい。
間違いなく、こいつら合計で1kg以上にはなっている。
”やっぱり、明日登ればよかった…”
久々に、弱気な私。
こんなくだらないことばかり頭に浮かぶ。
↓
12:40ナデッ窪分岐
ようやっと、山頂に至る一つのポイントに到着。
浅湖湿原~ナデッ窪分岐間のコースタイムは2時間30分。
私の通過タイムは2時間51分。
感覚的にはコースタイムより1時間位遅れたかと思っていましたが、この状況でこのタイムで歩ければ私的にはマズマズ。
しかし…。
ここより山頂まではコースタイムであと50分ある。
”このキツイのがあと50分も続くのか~?”
耐えられない私は、リーサルウェポン!、ここに荷物を草むらにデポし空身で山頂へ向う作戦をとる。
”どうせ、後でここまで戻ってくる”。
そう、自らを納得させ前進。
空身になれば、足は軽い!
関節の痛みも大分ラク!
あっという間に、まずは”俎”に到着!!
↓
12:57俎(まないたぐら)
山頂はガスで覆われており、視界は概ね20m位で景色もなにも無く、行く手さえ目視不能。
しかし、俎(まないたぐら)とは変な名前である。
燧ヶ岳はいくつかのピークで構成されており、ここが最高峰ではなく、最高峰は柴安(しばやすぐら)。
視界が効かないこともあり、また、かなり疲労していたこともあり、行く手がよく解らない。
山頂に居た中年カップルに柴安(しばやすぐら)と、正確に言う自信がなかった為、漠然と”山頂はこっちか?”と、目の前の踏み跡を指すと”そうだ”と返事が返ってくる。
なんの不安も抱かずにその踏み跡を前進してみると…。
その道は尾瀬御池への下山路でした。
”やられた!”と、疲れた体にムチ打ち、登り返す。
山頂へ登り返し、雲の切れ間より行く手を発見!
ようやく、柴安へと進む(写真のピークが柴安)。
↓
13:36柴安(しばやすぐら)
ようやく山頂に到着。
北側よりガスが流れてきており、そちら方面は眺望ゼロ。
しかしながら、尾瀬ヶ原は辛うじて望むことが叶いました。
尾瀬沼はこんな感じ。
これから、この沼の反対岸まで戻らなければならい。
戻れるかな?
そんなことで、あまり山頂でノンビリもできず、下山へと行動開始。
↓
13:57俎
山頂は巻いてスルー。
↓
14:09ナデッ窪分岐
デポした荷物は無事、回収できました。
喉がカラカラでハイドレーションのバルブに武者ぶりつく。
さて、後はこの急斜面をダッーっと降っていくだけ、なんですが…。
今まで身軽であったことも相まって、荷物を背負うと”重い!”。
異常に重く感じる。
10kgほどのハズのザックが20kgにも感じる。
そんなことを言ってもしょうがない。
まさか?ザックを捨てる訳にもいかないので、渋々、降りだす。
その道は、涸沢でデカい岩がゴロゴロしている。
浮石は少ないものの、踏ん張りの効かない足でこんなところで転倒しようものならタダでは済まない。
慎重に一歩づつ、力みながら降る。
この涸沢は基本、下までずーっと続きます。
また、虫がモーレツに多い!!
山頂付近では散々にハエに追い回されました。
その数、数えきれない位。
恐らく少なめに見ても40~50匹は取り付いてくる。
しかも、なぜか?頭のみに集中してくる。
”そんなに臭いのか?”と、我ながら情けない状況となりましたが、途中、すれ違った山ガール系女子の頭にも同様に集っていたので安心しました。
ナデッ窪、中ほどではハエは少なくなり、その代わりにアブ・ブヨの攻撃を受ける。
腕に張り付いたやつを叩き落したのは10匹位。
それでも5ヶ所吸血されました。
下部はアブ・ブヨ・ハエは少なくなり、代わりは蚊、と、バリエーション豊富です。
ようやく、降り切った…。
ここで、ハイドレーションのリザーバーも空となる。
↓
16:13沼尻休憩所
沼尻休憩所の写真は撮り忘れました。
ここまで降ればもう安全圏で、あとは木道を1時間あるくだけ。
しかし、それにしても喉が渇いた…。
ここの休憩所でなにか買えるか?期待していたのですが、平日故か?営業しておらず、水場の所在は不明。
私の荷の中で他に飲物といえば、ビール!!
カラカラの喉を癒すにはビールを飲むしかない!
疲れた体にビール!
最高ですね~。
しかし、ゴールまであと1時間ほど歩かねばならず、また、ここでビールを飲み干すまでマッタリしているのは時間も水分も勿体ない。
既にこの時間では、木道を歩いている登山者は皆無。
ビール片手に尾瀬沼ヒュッテへと道を急ぐ!
↓
17:06浅湖湿原
既にビールは飲み干している。
空きっ腹+運動+ビール
で、500ccしか飲んでいないのに係らず、したたかに酔いがまわっており歩くのがかったるい。
しかし、ここまで来ればあと20分で尾瀬沼ヒュッテに到着できる。
↓
17:29尾瀬沼ビジターセンター
無事、帰還。
トイレ前にある水場で水を汲み、テント場の受付を済ませる。
テント場料金は800円/日。
尾瀬沼ヒュッテ、エントランスに自販機があり、コーラ、ビール等販売されていたので購入する。
テントサイトはブース式になっており、極力、他のブースが気にならないように配慮されており気が利いている。
小屋の方にお勧めブースを伺うと、単純に水場が近い1~4がお勧めとのご返事。
1~3は木道から近いので、それが気になる方は4がお勧めとのことでした。
なお、4が木道から離れているといってもこの位です。
私が選んだのは”3”。
さっそく設営。
テント内を含め、設営一式完了するのに概ね15分。
見る人が見れば”ダメじゃん”と言われそうですが、ほぼ無風で樹林中のこともあり張り綱は省略。
時間も時間なので、さっそく飯の準備に取り掛かる。
本日、口に入れたものといえば…。
朝飯としてS.A.で食ったソバ。
行動食としてポケットに突っ込んでいた、ソイジョイ4本。
それだけです。
飯を喰うタイミングを逃し、後、大幅にタイムオーバーになった為の結果です。
本来、モーレツに腹が減っているはずなのですが、疲労によるものか?食欲がまったく湧かない。
已む無く、カップヌードルのみ胃に流し込む。
ラジオを聴きながら暫しボーっとしていましたが、21:00頃就寝。
目覚しはセットせず、疲れたので翌朝は暑くて目が覚めるまで寝ていよう。
2日目
04:30頃起床。
明るいのと、鳥の囀りで目を覚ます。
朝起きると、モーレツな空腹感に襲われ昨晩の残りを温めなおしてがっつく。
さて。
今日はどうするか?
天気は曇りで、燧ヶ岳山頂は殊更ガスが濃い。
昨日、イヤってほど燧ヶ岳を満喫したし、また、股関節にまだ違和感が残っていることもあり、寄道せず下山することにする。
そんなことで、暫し、ボーっとしつつ、のんびりマッタリ撤収に取り掛かる。
06:04尾瀬沼ビジターセンター
時計の気温計で19.6℃。
昨晩聞いていたラジオで、関東地方も梅雨明け宣言なされたと報じておりましたが、梅雨明けした影響か?この標高でもまったく寒くない。
私が使用しているシェラフは”モンベル「U.L.スーパースパイラルダウンハガー #3」”。
このシェラフでは暑く、昨晩は掛布団状態でした。
尾瀬沼ヒュッテへテントサイトの札を返却し下山開始。
↓
06:23尾瀬沼山荘
↓
06:40三平峠
↓
07:21一ノ瀬休憩所
↓
08:07大清水駐車場
無事、帰還。
時計の気温計で23.8℃。
今回歩いたこのルート。
私のようにセッカチに歩いちゃダメですね~。
燧ヶ岳登頂は当然ながらこの山に来た”目的”なわけですが、ルート上の見所はやはり尾瀬沼。
天気が良ければ尚更魅力的です。
私みたいにセッカチに歩いていては、木道歩きの楽しみも半減してしまいます。
やはり、初日は13時まで待ってノンビリテント設営。
その後、尾瀬沼オーラに包まれつつ、マッタリ尾瀬沼一周。
翌日、燧ヶ岳を登頂し、やはりノンビリ下山。
次回、尾瀬沼を訪れる機会があれば、こんなルートで歩いてみたいと思います。
どうも、日帰りスピードハイクのクセが抜けないのか?私の初テント泊はこのように少々ほろ苦く終了しました。
本日は寄道せず帰宅。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
燧ケ岳登頂と初めてのテン泊、お疲れ様でした。
(ハッキリ、この文字読めませ~ん・笑)
山頂では夏の時期、蚊に攻撃される事時折あります、
虫よけやネットは欠かせませんね。
尾瀬には1度お邪魔したいですね~、が、でもちと遠すぎる・・・(>_<)
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
行蔵さん>
おはようございます。
そーですね~。
東海地方から燧ヶ岳へ向おうとすると、途中に北・南アルプスが途中にありますから・・・。
でも、東電が財力を傾けて保護している地域なので、整備バッチリの環境を楽しむなら今の内かも知れませんよ!
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ご無沙汰です。
テン泊装備で20Kオーバーですか・・・
かなりな修行ですね~
それにしても素敵な景色。
天国のようですね。
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PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
ラッセルさん>
おはようございます。
そう!装備20kgオーバー!
…と、今回のやられっぷりからすると、そう言いたいところですが、20kgはラッセルさんの勘違いでひ弱な私は10kgオーバーでこのやられっぷりとなりました。
登山ブランク前を含め、初尾瀬だったのですが人気があるのが良くわかりますね~。
ヤマレコの記事をみていると、木道歩きのみを楽しんで帰ってしまう記事が多いのですが、これもよく解りました!