アルコールバーナーをメインの火器として考えた場合、その選択をした目的である軽量化を達成するため、コッヘル等鍋類は最小限に留めなければ意味がなく、火器の役割は単純に”湯を沸かす”という作業がメインとなると思います。
いったい何cc沸かせばよいのか?
食材を乾燥食材メインと考えれば、例えばアルファ米であれば160cc沸かせれば事足りる。
日清「カップヌードル」であれば、300cc。
モンベル「チタンカップ450」を”クッカー”として考えれば、その商品名で示されているとおり450ccの容量があり、300ccの湯を沸かすには充分な容量がある、と言えると思います。
冒頭の画像では、計量カップで量りながらモンベル「チタンカップ450」にキッチリ水を300cc注いでいます。
今回は、トランギア「アルコールバーナー」は300ccの水を沸騰させるのに如何ほど時間を要するか?
この件についてご報告いたします。
結果から申し上げますと、300ccの湯を作るのに8分26秒要しました。
アルコールバーナー点火直後
アルコールバーナーはスロースターター。
点火直後はタンク内のアルコール表面が、やんわりと燃焼する。
その炎は次第にバーナー本体を温め、熱により気化が促進されたアルコールは本体内壁に仕込まれている芯を伝わり、バーナーヘッドとも言える”火口”より蒸発し始め、それに引火することで炎が立ち上がるようになる。
この工程はさしずめ、ガソリンストーブでいうところの”プレヒート”と変わらない。
で、最終的にはこの位の炎が立ち上がるようになり、最高火力を発揮するようになる。
そもそも。
この最高火力に至るまでの時間が概ね3~4分要していました。
この最高火力状態であれば、火力が弱いとの印象はあまり受けず、むしろ頼もしげですらある。
この位まで炎が立ち上がります。
なお、参考データとして、同様の条件でプリムス「P114ナノストーブ」でも実験してみました。
モンベル「チタンカップ450」を載せて、ガス弁を全開にしてもムダな火力を使うばかりなので、半開位。
300ccの水を沸騰させるのに要した時間は2分20秒でした。
本実験は、”室内・無風”の環境で実施しています。
アルコールバーナーは”風”の影響を受けやすい。
例えば、私が立ち上がっただけで炎は動揺してしまう。
風が吹いても消えてしまう訳ではない(むしろ、まったく消えない)のですが、炎の動揺が大きく、無駄に炎が大きくなるばかりで、熱したいところが熱せられない。
*防風対策はコチラ → バーゴ「アルミニウムウインドスクリーン」について(概要)
う~ん・・・。
”使い勝手”ではアルコールバーナーは勝負にならないな・・・。
*トランギア「アルコールバーナー」の概要記事はコチラ → トランギア「アルコールバーナー」+エバニュー「ALストーブ用チタン十字ゴトク」について(概要)
*プリムス「P114ナノストーブ」の概要記事はコチラ → プリムス「114ナノストーブ」+「IP-250U ウルトラガス」について