丹沢「鍋割山」(鍋割山稜より小丸尾根経由)


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山行記録

◎2012.6.20(Wed)天気:晴れ後曇り 気温:21.6~25.8℃

◎コース:06:55県民の森駐車場-07:18二俣-08:58後沢乗越-10:25鍋割山山頂10:52-11:24小丸尾根分岐-12:56二俣-13:17県民の森駐車場(行動時間:6時間22分)

◎標高差:約870m

合計距離: 11605 m
最高点の標高: 1332 m
最低点の標高: 468 m
累積標高(上り): 1160 m
累積標高(下り): -1252 m

8年ぶりに6月に台風が日本に上陸すると、ニュースで報道されておりました。
要するに、滅多にない日がどういう符号か?私の定休日と重なることになりました。
この”滅多にない日”を幸いとするべく、今回、私が山行を予定したのが丹沢「鍋割山」。
念の為、N氏に声をかけると”行きたい”との返事が帰ってくる。

”物好きもいるものだな・・・”と思いつつ、N氏と共に「県民の森」駐車場到着は06:30。
県民の森駐車場

ここに到着するまでの間、林道上には台風の強風に吹っ飛ばされた枝が多数散乱。
それらの枝が何本も車体に絡まり、ガラガラと音を鳴らしつつ駐車場に至り、本日の前途が予想される。

時計の気温計で21.6℃。

ぼちぼち準備して出発。

06:55県民の森駐車場

IMG_0325.jpg

本日の天候は、冒頭で述べましたように台風4号の影響を受けており、基本、曇りで朝夕雨と予報されている。
ただし、既にその台風は東北沖に通過しており、間接的な影響を受けるのみ、というのが本日の朝の状況です。
そんなことで台風一過とはならず、台風通過後も天気はサッパリしない予定です。

では。

この悪天候をむしろ幸いとし、現在、私の脳裏の大部分を占めている「テント泊」に関連して実地調査をすべく、

  • モンベル「バランスライト40」の防水性能の確認。
  • 同ザックに重量物を入れて私が耐えられるか?

これらの確認をすべくの山行を計画しました。

特に、今まで日帰り専門の私は、10kg超の荷物を背負って山を登ったことがない。
果たしてまともに歩けるのか?
しかし、ザックに何か入れるにしても、使いもしない荷物を背負うのもバカらしい。
私のこのバカな行為が多少でも人の役に立てば・・・。
そのような思いで鍋割山山頂にある「鍋割山荘」へ水のペットボトルを届けてみようと思います。

さて?

何本背負ってみるか?
そんなことを考えながら、取りあえず道を進む。

途中、沢の流れは早く、その水は濁っている。
差し当たりの問題としては、台風通過後ということもあり、二俣先の勘七沢は渡れるのか?
これが問題です。

07:18二俣

二俣

ここより先、”二俣”ということで、塔ノ岳”へ行くか?鍋割山へ行くか?の分かれ道となります。

で、”鍋割山”方面へと向うと・・・。
IMG_0330.jpg

当然ながら、勘七沢の流れも速く、水深も深い。
更に、流失防止の為か、橋が外されている。

”沢が浅いところはないか?”

この橋を軸に上流・下流と偵察してみると、下流で適当な場所を発見。

そこより徒渉。

徒渉は成功したものの、どっぷり両足を沢に浸けることになる。
この渡渉で、かなり時間を喰いましたがようやく後沢乗越へと進むことができる。

しかし、本日は天気予報ははずれ、空が青い・・・。
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いつもであれば狂喜すべきシチュエーションなのですが、雨降りの中、山を登るつもりで来ており、それなりに気合いが入っていたので裏切られた気分。

ここより先、暫くは沢の流れを愛でつつ、山間を黙々と登る。
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この沢沿いルートにはこんな場所もある。
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本沢
本沢

で、目的の場所に到着。
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現在。

鍋割山荘では、ボッカボランティア大募集中!!です。
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鍋割山荘では、飲料水は沢水ではなく滅菌された”水道水”を利用しているとのこと。

鍋割山荘の名物といえば「鍋焼きうどん」。
これを作る為には”水”は欠かせない。
で、第二の名物が、鍋割山荘小屋主「草野延孝」氏のボッカ記録となります。
鍋割山荘のホームページに掲載されているボッカ記録を拝見すると歴代記録が掲載されておりますが・・・。
100kg超のボッカを何度も経験されている。
圧巻は、プロパンボンベ2本+ビール!!
この時は取材も同行されている様子で、私にしてみると”人間フォークリフトか・・・?”と思わずにいられない。
そんな私が今回、ボランティアに参加しようというのですが・・・。
果して何キロ背負えるか?

・・・すみません。

これで勘弁してくださ~い!!
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2Lペットボトル8本。
即ち16kg。
私自身が飲む水や装備を加えれば、背負うのは20kg超位。

”あまり無理して体を壊してもなんなので・・・”。

なお、このペットボトル置場の”場所”について。

その存在を知ってはいたものの、正確な場所は知らず、色々調べてみても出てこない。
意外に標高が高い所にあり、この場所は、ミズヒの沢渡渉手前のこの場所になります。
256-1.png

この場所の標高は約680mほど。
山頂までの標高差は約600m弱といったところです。

私にしてみれば”ズッシリ”としたザックを背負い、鍋割山山頂へと出発。
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後沢乗越への道は谷戸を黙々と詰めていくことになる。
台風通過後、ということでその道は”沢”へと変貌しておりました。

08:58後沢乗越

後沢乗越

ちょっとタイミングが早いですが・・・。
ここで休憩。

背に20kgの荷物を背負って山を登るのは初めてですが、意外に?足腰は問題ない。
問題があるのは”肩”。
重量バランスが悪いのか?ショルダーパッドが肩に喰い込み痛い!
チェストベルトを付けたり、外したりしながらバランスを取ってみる。

さて。

ここから本チャンの急傾斜がスタート!!
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こんな木道もコース中にあり!!
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この辺りは”流石!丹沢”と思わずにいられない。
整備っぷりは手厚いかぎりです。

標高を稼ぐとこんな景色もいただける。
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10:25鍋割山山頂10:52

鍋割山荘

時計の気温計で22.5℃。

”あ~、腹減った~・・・”とブツブツ言いながら、山頂到着。

できうるならば・・・。
ここで「鍋焼きうどん」を喰いたい!
しかし、前日が悪天だったこともあり、小屋は開いてないだろ~な~、と思いつつ入口に手をかけると開かない。
そもそも、コースタイム的に”昼前には下山できるだろう・・・”と考えていた私達は今回、飯の持参はない。
しかし、麓の渡渉で時間を喰われたり、ボッカで足が前に出なかったこともあり、山頂到着は既にこの時間。

この苦労の代償、ペットボトルを小屋前にお供え。
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山頂はガス中のこともあり、ぼちぼち出発。

せっかくなので、”小丸尾根”を経由して下山してみようと思います。

そんなことで、ここは”右折”。
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小丸尾根分岐までの道程は、多少のアップダウンはあるものの、基本はマッタリコース。
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背枷?から解放されたこともあり、軽快に稜線を進む。

小丸(P1341)
小丸

小丸尾根
小丸尾根

これから、この尾根を左から右へと降る。

11:24小丸尾根分岐

小丸尾根分岐

分岐に到着。

しかし、道標には”小丸尾根”方面を示す矢印はなく、道標に「小丸尾根分岐」と彫り込まれているのみ。
気を付けないと、うっかり通り過ぎる可能性があります。

小丸尾根方面へと進むと、ヴワァ~っと視界が開ける。
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これ”天気が良かったらな~”と思わずにいられません。

大倉尾根
大倉尾根

丹沢山塊中、メジャー中のメジャーである大倉尾根。
ここより、花立山荘辺りから下を一望のもとにできる。
その後ろには、日本三百名山「大山」が控えているのですが、あいにく雲中にある。
雲の切れ間を暫く待ってみましたが、その期待も空しく、まったく切れない。
腹が減っていることもあり、下山へと行動開始。

その下山路上部は急傾斜。
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中腹辺りで針葉樹が目立つようになると、傾斜が緩くなる。
IMG_0372.jpg

P745
P745

小丸尾根分岐
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12:56二俣

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ポイント名を「二俣」としておりますが、前掲画像の場所は、厳密には二俣より40~50m降ったところになります。
登りの際、二俣より渡渉が不可能なことを確認していた私達は降りの際、行きに渡渉したこのポイントに直行した次第です。
沢の流れは登りの際より多少緩くなったものの、依然、水量は多い。
この、最後の難関に挑むべく、沢へ突入!!

またもや・・・。

ズッポリと両足が沢に浸かる。
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登山靴内までグッチャグチャとなりましたが、駐車場まであと僅かなのでそのまま放置。

13:17県民の森駐車場

県民の森駐車場

無事、帰還。

時計の気温計で25.8℃。

今回歩いたこのルート。
ルート全般よく整備されており、なんの問題もなく、久々に快適な山歩きを満喫させてくれました。
しかし、台風通過後ということもあり、枝折れが登山道上に散乱しており、場所によっては木が根元から折れて登山道に横たわっている個所もあり、当然ながら”公園を歩くかのような”というわけにはいかず、キッチリ”登山”です。
山が落ち着くまで、暫く時間がかかりそうです。
小丸尾根上部は傾斜がキツク、登山道はジグザグに切られているものの、場所によっては段差が高いところもあり、また、ザレている個所もあり、注意が必要です。

私事でいえば、今回はボッカトレーニングとのことで鍋割山を登りましたが、過去に同種の目的で山を登る際は、丹沢「大山」の表登山道をピストンでよく歩いていました。
こちらのコースは駐車場より山頂までの標高差は940~950m位。
中腹までケーブルカーが付いており、万一、体が不調(膝の故障等)に陥っても中腹まで降ってくればケーブルカーで脱出可能です。
同コースを歩く登山者はメチャクチャ多く、お土産屋さんも多く賑やかな山で、駐車場は大きく、登山口までバスが通っており、アプローチが良いこともあり、人気があるコースです。

これはこれで良いのですが、これからの暑い夏!!
コースと並行して沢が多く、納涼感の濃い今回歩いたコースはお勧め度が高いです。

なお、ヒル目撃情報。

既にヒルが活動している様子で、本年初ヒル目撃しました。
一つはN氏の腕上で。
もう一つはどこで貼りついたか?私の自宅へ連れ帰り、リビングで一匹ウロチョロしていました。
N氏椀上のヒルは、倒木を何本かくぐったのでその際、貼りついたのかもしれません。

ボッカトレーニングはいい経験になりました。
スッ転んだらヤバいので、足さばきは否応なく慎重になる。
言い方を変えれば、”如何にすれば楽に歩けるか?”
ボッカトレーニングを続けていけば、このテーマについて極めることが可能となるかもしれません。

本日は寄道せず帰宅。

丹沢「鍋割山」(鍋割山稜より小丸尾根経由)」 に8件のコメント


  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    台風通過後の山行御苦労さまでした。
    今頃、ツネイチさんイッてるだろうな・・・
    と確信しておりました(笑)
    標高を稼いだ後の風景・・・疲れぶっ飛び
    ましたね^^
    鍋焼きうどん・・・またリベンジして下さい。


  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    行蔵さん>
    おはようございます。
    行蔵さんの期待とおり行っておりました。
    20kg背負っても多少はまともに歩けたので、ちょっとだけ・・・、自信がつきました。
    まだ、梅雨明けの予感はありませんので、早くてもテント泊は7月上旬位になるんでしょうかね~。


  3. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    偶然ブログを拝見しました。
    鍋割山荘の正式スタッフではありませんが、常連の一人として、お水のボッカにお礼申し上げます。
    ボッカしていただいたお水は、大切に使わせていただいております。鍋焼うどん、その他の料理、洗い物など。。一滴も無駄にせぬよう、小屋では心がけています。ありがとうございました。小家主にもお伝えしておきます。
    大体9:00~10:00過ぎには、小屋主は到着しているのですが、台風直後で何か遅れが生じたのかもしれません。
    鍋焼うどん 召し上がれなくて残念でした。
    今度また山荘へおいでください。


  4. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    水戸?コーヒーさん>
    はじめまして。
    お越しいただきありがとうございました。
    私にとっては”初ボッカ”で、16Lしか揚げられずあまりお役にたてなかったかと思いますが・・・。
    堪忍してください。
    鍋割山。
    もちろん!再訪させていただきます!
    なぜか?鍋割山山頂で晴れ渡っていた時がないので、是非、山頂から富士山を拝んでみたいと思っています。


  5. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは。
    8本とはすごいですね。
    私はめんつゆ3本であっぷあっぷでした。
    鍋割山は冬にしか行ってません。
    ヒルが嫌なので・・・後沢乗越のあたりには
    たくさんいそうです。


  6. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ブルさん>
    こんにちは。
    オヤジの私はボッカ初体験でしたので、あまり体の負担にならないよう・・・。
    試しで8本やってみました。
    現在、肩が筋肉痛でバキバキです。
    ブルさんにご返事書く前に”ヒルに天敵はいないのか?”ググってみました。
    なんと!
    いない・・・。
    気温の変化にも強く、-2℃位なら動かないものの死にはしない、と実験データでてました。
    丹沢なら、山頂付近はともかく、麓であれば確実に一年中生き残れますね。
    忌々しい限りです。


  7. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは。
    山頂はガスの中だったみたいですが、
    白い霧の中では、ブナの緑がよく映えて綺麗ですね。
    小丸あたりの写真はすごくいい雰囲気です。
    ウネウネ動くものが嫌いなので、
    どうも丹沢は冬枯れた季節しか足が向かないのですが、
    やっぱり勿体ない気がしてきました。
    今年は「やまなみ登頂スタンプラリー」なる
    イベントも実施されてるらしいので、
    景品の手ぬぐい目当てに登ってみようかな~と思ってます。


  8. SECRET: 0
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    Aralagiさん>
    おはようございます。
    「やまなみスタンプラリー」。
    昨日、FM横浜を聞いていたら偶然、そのネタを放送していて、私も気になっていたところです。
    今後、スタンプの台紙をコンビニで販売するみたいなので、山行く前の朝飯を買う際、私も買ってみようと思っていました!

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