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山行記録
◎2012.4.18(Wed)天気:晴れ時々曇り 気温:7.9~15.6℃
◎コース:07:21徳和バス停駐車場-07:50乾徳山登山口-09:09国師ヶ原-10:00扇平-11:04乾徳山山頂-11:27水ノタル-13:11国師ヶ原-13:31大平高原分岐-14:49徳和バス停駐車場(行動時間:7時間28分)
◎標高差:1211m
最高点の標高: 2031 m
最低点の標高: 798 m
累積標高(上り): 1529 m
累積標高(下り): -1470 m
平地では桜も散ってしまった今日この頃。
陽気も暖かくなり、”ぼちぼち2000mクラスでも・・・”と山を物色し、乾徳山に目を付ける。
ヤマレコで山の様子を伺うと雪の心配はなさそう。
また、勝沼ICより20Kmほどで登山口に到着でき、アクセスが良いこともありN氏を誘い現地へと向かう。
で、徳和バス停にある駐車場到着は07:00。
時計の気温計で14.1℃。
ぼちぼち準備して出発。
07:21徳和バス停駐車場
今回予定のルートは国師ヶ原経由でふつーに乾徳山登頂。
余力があれば”道満尾根”に寄り道しつつ下山。
そんな感じを予定しています。
まずは、登山口へと車道を進む。
↓
07:50乾徳山登山口
のんびり、30分ほど車道を歩きようやく”土”の上を歩きだす。
国師ヶ原への道は途中、林道(車道)を数回跨ぎ、下部はこんな感じで樹林の中を登り、
標高を稼ぐと岩が増える。
だいぶ進むとか細い沢が現れ、
ここに”錦昌水”がある。
ここまで登れば後は緩い坂が続き、国師ヶ原はすぐそこです。
国師ヶ原手前にて(乾徳山)
↓
09:09国師ヶ原
その名のとおり原っぱです。
鹿が数匹ウロチョロしていました。
いっぷく入れた後出発。
出足は緩い坂ですが、徐々に傾斜がキツクなる。
主稜線に出るとそこにあるのが「月見岩」
この岩裏は傾斜が緩く「月見岩」と風情ある名をよく付けたものだと妙に合点させられる。
ひじょ~に眺望良し!
ただし、吹きっ晒しで風強し。
↓
10:00扇平
ここまでは平穏でしたが、ここを過ぎると再度樹林中の人となり、あるのは残雪。
登りはアイゼン無しでなんとかなりますが、降りで使うならアイゼンが欲しいところです。
また、進むにつれ”岩場感”が強くなる。
髭剃岩
で、ここを通ります。
で、その先は・・・。
こんな感じで絶景が待ち受けているのですが写真で見える岩の先はストンと切れ落ちており、落ちたが最後、100mはいっちゃいます。
「うっわ~~、きん〇ま袋がちちじみあがる~!!」
と私が叫ぶと、N氏がボソッと、
「俺、帰る・・・」
「え?マジ?」
高いところが苦手なN氏は、ここで賢明な選択をする。
山頂はもうすぐ先にあり、私だったら多少、無理してでも押し通して進んでしまうシチュエーション。
なかなか”帰る”とは言えないものです。
本来なら、私もここで登頂を諦めるべきだったかもしれませんが、上記にように欲の強い私はここでN氏と別れ単独で登頂することを選択。
「下山はチェーンスパイク使ってね」とアドバイスを残し、国師ヶ原で落ち合うことを約し前進。
ここから先は景色を見ていないN氏の為に点景風に進めます。
最初のクサリ場。
第二のクサリ場はカミナリ岩。
私にしてみれば、ほぼ、直壁に近い。
左右2本クサリが吊られており、右のクサリのほうが易しい。
最初、左のクサリルートでクサリを使わないよう登ってみたところ足場が悪く、上部で行き詰り、足場が悪いにも係らず右へと移動させられる。
クサリ場上部より(国師ヶ原、道満山方面)
デカい岩の間を抜け・・・。
山頂直下のクサリ場に到着。
なお、迂回路有り。
男ならクサリでしょ~!
と、クサリ場を見上げてみる。
このクサリ場は昭文社刊行の山あるきナビ「日本200名山を登る」を見ると10mほどあるそうです。
見上げてみるに、クラックが入っているので手掛かりはあるが、そのクラッグの隙間は狭く登山靴では足掛かりにはならない。
結果、クサリを頼りに腕力で我が肉体を上部へと引き摺りあげる。
↓
11:04乾徳山山頂
時計の気温計で7.9℃。
本日の山梨県内の天気予報は日中は晴れ。
夕方より曇りで所により雨。
雷雨を伴うところも、という予報でした。
昼前に山頂に到着しましたが、天気はこのとおり良くはない。
眺望写真(甲武信ヶ岳~破風山)
眺望写真(黒金山)
金峰山はあいにく雲の中。
乾徳山山頂は360°の眺望有りと、聞いていたのでこの天気は残念!!
ま、仕方ないですね。
N氏を待たせては悪いので、そそくさと出発。
下山路はコース案内で「下山路」として示されている水ノタルへと降る。
水ノタル方面山頂直下
こちら方面は登山者が少ない様子で、今のところ、雪質は全般シャーベット。
部分的にアイスバーンになっています。
足場は岩の間に雪が詰まり、よくはない。
↓
11:27水ノタル
ここは「下山路」と黒金山との分岐になります。
で、「下山路」へと進んでみると樹林中のこともあり、現在、こんな感じになっています。
アイスバーンのすべり台。
ここですべり台で滑っちゃうとヤバいです。
更に性質が悪いのがこれ。
この下山路上部は傾斜が急で、岩が多いです。
その岩にアイスバーンが張り付いている。
アイスバーンがところどころ浮いており、迂闊に急斜面の岩上アイスバーンに足を載せるとアイスバーンが面で剥がれ危険です。
こういったシチュエーションでは”チェーンスパイク”は弱い。
所々、ミシミシ言わせながら慎重に降っていく。
今のところ、歩いている登山者は少ない様子ですが、ルート全般、赤テープは多く、間違えやすい個所にはトラロープが張られ、道迷いの不安はほとんど無し。
高原ヒュッテ
ようやく傾斜が緩くなり、暫く歩くとあるのが高原ヒュッテ。
昔は営業小屋だった様子ですが、現在は避難小屋。
入口ガラスは割られている。
しかし、内部は比較的整頓されている。
ストーブ有り、薪若干有り、トイレは見当たらない。
と、写真を撮っていると私を心配したN氏がここまで偵察にきる。
ということで、無事、N氏と合流しせっかくなのでここで飯にする。
↓
13:11国師ヶ原
で、またまた国師ヶ原。
N氏も充分休養した様子ですし、来た道を戻らず”道満尾根”方面へと前進。
緩い坂を登り詰めるとあるのは富士山展望スポット。
建ってる看板を見てみると関東の富士見百景とあり、地点名「三富からの富士」とある。
↓
13:31大平高原分岐
ここに至ると車道と登山道が交錯しており、なにやらルートが複雑になる。
私達は赤テープを頼りに道満尾根を降る。
で、降ってみるといずれの道でも要所要所で再度交錯するので、どの道で降っても結果は同じ様子。
道満尾根鞍部
道満山山頂
山頂にあるのはそれを示すプレートのみ。
駐車場まであともう一息!!
道満尾根側、乾徳山登山口
↓
14:49徳和バス停駐車場
無事、帰還。
時計の気温計で15.6℃。
今回歩いたこのルート。
最大の難関はやはり山頂直下のクサリ場です。
様々な山にクサリ場が多々有りますが、大抵、無くても問題ない個所や、雪が付いているときにあると便利、といった程度のものがほとんどで、”クサリを頼らないと登れない”という箇所は滅多にお目にかかりません。
そういう意味で、私個人的に過去に出会った数あるクサリ場中”最強”と感じました。
高所恐怖症の方は迂回路を利用された方が無難です。
また、N氏の撤退宣言には考えさせられるものがありました。
私自身、初めて乾徳山を登り、山頂周辺に岩場があることは知識としては知りつつも”どの程度のものか?”は知らない、という今回の状況。
やはり、仲間と一緒に歩いている訳ですから同行者のレベルを考えてあげる必要は当然あるべきなのですが・・・。
私自身の自己満足で終わらぬよう”楽しい山”にするべく、”事前の下調べは重要だな”と改めて思わされた山行でした。
本日は寄道せず帰宅。
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PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
山頂直下のクサリ場
強烈ですね~ 絵に迫力があります!
萌えますわ(笑)
私自身の自己満足で終わらぬよう・・・
のくだりは考えさせられますね。
体力、装備、モチベーション
人それぞれですもんね~
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ラッセルさん>
いや~。
今回はN氏に悪いことしました。
私的にはキャパだったのですが、N氏にとってはキャパでなっかった様子で・・・。
しかし、前々から感じていたことですが、日本百名山より日本二百名山の方が手ごわい?山が多いような気がします。
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私なら、同じ選択をしたかも知れません。殆ど単独行ですが、
こういった場合、即撤退の判断は中々出来ないと思います。
また来ればいいや・・・そう、楽観出来るなら大したものでしょう、
しかし、こうゆう境遇って早かれ、遅かれ訪れるし、お互いにいい教訓になったし、
私自身勉強にさせてもらいました。
今後に活かさせてもらいましょう。
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行蔵さん>
難しいところと思うんですよね~。
”上から目線”という訳ではないのですが、レベルの問題って大人と子供の関係に似てるといいますか?やはり大人が子供のレベルを見極めてあげるのがスジかな~、と。
N氏が自分の子供だったら間違いなく一緒に撤退してますからね~。
まあ、安全登山優先ということで、N氏が躊躇なく撤退宣言してくれたのは良かったです!!