今週は特に山へ行く予定も無く、暇な休日となっております。
”暇”が苦手は私は、”暇”を幸いとし、以前から気になっていた私のトレッキングポールの不具合についてメンテナンスにこれから取りかかろうとしています。
LEKI「AGピークXLアンチショック」に生じた不具合は、山行中にジョイントプラグが勝手に弛んでしまうというもの。
と、いうことで、大分前に好日山荘でジョイントプラグを購入したものの、ほったらかしになっていたので、これから交換したいと思います。
まずは、このトレッキングポールのシャフト接続の仕組みについて簡単にご説明します。
LEKI「AGピークXLアンチショック」は、3本に分かれているシャフトの接続を”スーパーロックシステム(SLS)”という仕組みで固定しています。
上の写真はロックを解除した状態です。
そしてプラグをクルクルと廻すと・・・。
プラグ内部のネジに固定されている赤い部品が上に移動し、それに従ってプラグが広がりシャフトが固定されるというものです。
私が以前に所有していたレキのトレッキングポールはこのようなシステム(システム名不明)ではなく、赤い部品は存在せず、単にネジをプラグに絞めこむものでした。
この場合、仕組み上、ロックを解除するのにシャフトを廻しすぎるとプラグがネジから外れ、シャフトがすっぽ抜けるということがありましたが、”スーパーロックシステム(SLS)”の場合、いくらシャフトを廻そうとも、仕組み上、そのようなことは生じません。
また、最近では更に進化したジョイントシステムで”スピードロックシステム”というものもあります。
これは、ロックシステムをシャフトの外側に持ってくることで”ロック”という作業をレバーで行えるようにしたもので、各メーカーの新製品はこのシステムを導入したものが多いようです。
K達氏が、これと同様のシステムを導入したブラックダイヤモンドのトレッキングポールを所有しており、いじらせてもらいました。
良くできており、ロックしたシャフトがずれるようなこともなさそうでした。
最も関心したのは、グローブをはめたままでロックの”解除”、”固定”を一瞬でできること。
”スーパーロックシステム(SLS)”では、シャフトを廻さないとロックされないので、”廻す”という作業を行うにはグローブを外さないとできない。
”スピードロックシステム”の欠点を無理やり挙げるとすれば、シャフトのロックシステムが外部に露出しているので、衝撃に弱そうかな?という位ですが、このシステムのメリットを考えれば小さなことのように思われます。
今回はプラグの交換ということで記事を書いていますが、交換に要する時間は正味1分ほど。
各ジョイントプラグは道具無しに外すことができ、取り付けも道具不要です。
右が新品のプラグ。
なお、注意点。
各登山用具店のトレッキングポールのコーナー周辺で、一般にジョイントプラグも販売しています。
その販売しているジョイントプラグは、”スーパーロックシステム(SLS)”用と、以前のシステム用が販売しているので、”スーパーロックシステム(SLS)”用は、「ジョイントプラグNS」になります。
間違えて購入した場合、そのプラグは当然使用できません。
以下、おまけネタを記載します。
1.総重量確認
520g。
なお、カタログ値は500g。
2.エルゴングリップについて
意外に?気付かないシステムでストラップの長さの調節があります。
実は・・・。
私自身、以前の山行で初めて気付きました。
その経緯は、トレッキングポールを使用しつつも登山道上ですっ転び、偶然、グリップが変形しているのに気付き、初めて”あっ、こうなるんだ”と気付かされたシステムです。
私のように気付かない方が一人でも減ることを願い、この場でご説明します。
まず、ストラップのロックを解除します。
その方法は・・・。
このようにグリップ上側のストラップを上の方へ引っ張ります。
すると・・・。
このようにグリップのロックが解除されます。
後は、任意の長さにストラップを調節してグリップを元の状態に戻しストラップを固定するだけです。
3.ソフトアンチショックライト(SAS-L)について
私が以前に所有していたレキのストックもアンチショックシステム(システム名SAS?)が組み込まれていました。
それは、中段のシャフトに内臓されており、コイルスプリングと、エアダンパー?の2段構えのゴッついもので、ショックの吸収を3段階に調節できるものでした。
現在、ソフトアンチショックライト(SAS-L)については以下の写真のようになっています。
なお、衝撃を吸収するストロークはこの位。
上の写真は、シャフトをギュッと床へ押し付けたもので、ストロークは概ね1cm位です。
実際、以前のシステムと比較すると”アンチショックシステム付いてるの?”と感じる位、微妙な使用感になりました。
ま、車のサスペンションというわけでもないですし、ポールを使用する上半身より先に下半身のほうが先にダウンしてしまうので、さほど神経質に上半身に加わる疲労・衝撃を考えなくてもいいのかな?と思います。
*参考資料:http://www.caravan-web.com/import/leki_trek/tech.html#2