スーパーフィート「トリムフィット レッドホット」について(概要)

今回は、私が所有する中綿が入っていないスカルパ「シャルモGTX」の耐寒性能を上げるべく、スーパーフィート「トリムフィット レッドホット」を買ってみた。

概要

開封。
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裏面。
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”スーパーフィート”と言えば、その特徴は”スタビライザーキャップ”と呼ばれる、ヒール部に設けられたプラのカップ。
スーパーフィート輸入代理店のホームページを拝見すると、このカップを”ヘルメット”と比喩しており、役割の一つとして、カカトに掛かる圧をプラのカップが受けることで、圧が一点に集中せずに分散され、カカトに痛みが生じにくい、というもの。

他、”レッドホット”特有の外観上の違いはこのアルミ蒸着フィルム。
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このアルミによる反射で、靴底からくる冷気を反射させる仕組みになっている。

インソールの先端部分は三層構造になっている。
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梱包箱による説明はこれ。
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三層の機能内訳(最上部より)

  1. Outlast®と呼ばれる素材による温度調節(Outlast®概要 → アウトラストとは
  2. REBOUND™と呼ばれるEVAフォームによる発泡材。これで衝撃吸収。
  3. AirWeave™と呼ばれる断熱材とThermo-foil™と呼ばれる熱シールドにより遮熱。

フィッティングについて

スーパーフィートは汎用品なので、当然ながら、どの靴にもすんなりフィットするというものではない。

そこで、付属の説明書にフィッテッングについて色々書いてある。
3837-7 *クリックで拡大可

これは、私が所有する”スカルパ「ゼログラビティ65XCR」”のオリジナルのインソール。
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参考までに、二つのインソールを重ね合わせるとこうなる。
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なお、各ソールのサイズは、

  • スーパーフィート:E(26.0~28.0cm)
  • スカルパ:44(27.9cm)

です。

私のスカルパ「シャルモ」のサイズは43(27.3cm)。
シャルモのインソールは、あいにく捨ててしまったので比較できません。
現状でサイズ”E”のスーパーフィートを、サイズ”43”のシャルモに仕込むときつい。
前掲画像の如く、オリジナルのインソールからはみ出た部分辺りに当然ながら圧迫が加わっており、その辺りが反った。

付属の説明書をよく見ると、靴内で”1~2mm程度”動くのが正常な状態とある。
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そこで説明書の如く、このインソールをカットしてみる。

1.両インソールをカカトと土踏まずを基準に重ね合わせる。
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2.作業中にズレた場合に備え、マーカーを入れる。
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で、はみ出している部分をなぞる。
使用しているマジックは水性マジック。
ラインが気に入らなければ、ラインは洗剤で落とせる。

3.で、なぞった。
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4.カットして完成。
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カットする部分はそれなりに固い。
小さいハサミでは、相当握力が必要となるので、大きなハサミで作業されることをお勧めします。

はみ出しっぷりを確認。
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問題なし。

この状態で、”44”サイズができあがった。
しかし、私のシャルモのサイズは”43”。
カタログデータによると”44”サイズと”43”サイズでは”43”サイズは6mm小さい。

そんなことで、さらに6mm縮める。
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こんな感じでカット予定。
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で、カットした。
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カットの残骸。
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完成品をシャルモに装着。
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フィッティング前のように、入れずらいということは無くなり、すんなり入るようになった。
しかし、”靴内で1~2mm程度動く”というわけにはいかない。
少なくとも、手で”1~2mm”動かそうとしても動かない。
これは、カカトから土踏まずにかけて、”スタビライザーキャップ”のプラが靴とガッチリ噛み合って、固定されている為である。

靴ズレについて私見

靴ズレが生じる原因として、”圧迫”と”浮き”があると思う。
”圧迫”については、足のある一定箇所が靴に圧迫され、長時間その状態が続くとうっ血し、痛くなる。
まあ、靴が小さいのである。

これは、靴の長さが丁度よくても、横幅(ワイズ)がきつければ、当然、靴は小さいことになる。
この問題は誰でも想像付くことであり、私がわざわざ言うまでもない。

では、圧迫されていないのに係らず、足が痛くなるケースはどうか?
圧迫されていないのに痛い、ということは、靴内で足が”浮いている”可能性がある。
例えば、カカトが1mm浮いていたとする。
その浮いたカカトは、歩行する度に1mmの落下の衝撃を受けることになる。
一歩一歩は大したことは無い。
しかし、登山ということで、日常では有り得ない距離を歩くことになる。
1mmの落下の衝撃がコツコツと加わり続け、結果、カカトが痛くなる。

この問題はカカトに限らない。
私のケースで言えば、下山時に足親指の付け根が必ず痛くなるケースがあった。
親指の付け根に圧迫は加わっていなかったので、親指の付け根、若しくは、付け根より根元側が浮いていたことが原因と思われる。
つまり、”圧迫されていない”というだけでは、靴ズレの問題は解消しない。
併せて、”浮いていない”という要素も非常に重要ということである。

そんなことで一般に、登山靴の選定は神経質になる。
言わずと知れた事だが、人間皆、足の形が違う。
しかし、同じ人間でも左右足のサイズが違うのはよくあること。
また、加齢に伴い筋力が落ち、足が痩せる、ということもあると思う。
私が若い頃に履いていた登山靴を引っ張り出して履いてみた際、”足が痩せた”としか判断できない、若い頃には感じることはなかった靴内で足が浮くのを感じた。
そもそも、試着をしないで登山靴を買うケースというのはほとんど無いはずであり、基本、足にフィットしているはずのものと思われる。
とすれば、登山靴内で”足が浮く”といっても、それは、極、微妙なものであるはずであり、そんな微妙な誤差により靴ズレが生じているのであれば、誤差を修正する手段として、インソールの換装はかなり有効なものと思われる。

例えば、今回私が購入したスーパーフィート。
カカトであればスタビライザーキャップで歩行による衝撃を点ではなく面で受けることで分散できる。

また、前足であれば、足型に併せて形状が変化する。
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結果、前足についても、点ではなく面で衝撃を受ける割合は大きくなり、靴ズレ防止につながる。
靴ズレに悩まされているが、”試着の時にはピッタリだったんだけどな~”と、ご経験の方!
そんな方のお悩み解決にピッタリのアイテムで~す!

おまけネタ

◎重量確認

スカルパ「ゼログラビティ65XCR」(サイズ:44)片足
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26g。

スーパーフィート「トリムフィット レッドホット」(サイズ:E)片足、カット前
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57g。

厚み比較。
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パッと見、あまり厚みが変わらないように見えますが、スカルパのインソールはグレー部分が起毛素材になっています。
起毛素材が圧迫により潰れると考えれば、厚みは倍以上異なります。

◎三層構造について

インソールをカットした残骸をマジマジと見てみた。
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素材中、”AirWeave™”と呼ばれる断熱材について。

インソールをカットしている最中、この素材がポロポロと落ちてくる。
素材の密度は薄く、形状は維持されるが弾力がある。
ここに空気層を造り断熱。
そんな効果が期待できます。

注意点!

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ということになっています。

カタログデータ

  • 男性の足形状とシューズの特徴を徹底研究して設計。スーパーフィートの基本性能を維持しつつ、寒冷対策を付加した男性用ウインターモデルです。
  • トップカバーにアウトラスト社製 Adaptive Comfort(R)、前足部に独自開発のThermo-FoilとAirWaveのコンビネーション複層素材を装備。前足部の柔軟性を妨げることなく、ブーツ・シューズ内の温度を効率的に管理して、寒さから足を守る快適性を実現しました。
  • スキー、スノーボード等の滑走のレベルをワンランクアップ。また、ウインター・ブーツ、冬季用登山靴にも欠かせない足のアイテムです。

【重量】57g(サイズ:E、片足)

【価格】5985円(税込)(*スーパーフィート「トリムフィット レッドホット」の最新相場はコチラ

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