今回は冬季用ソックスということで、スマートウール及びモンベルにおいて最厚を誇る両ソックスはどちらが保温性能が優れているのか?確認いたしましたのでご報告いたします。
実験方法は毎度の如く、湯を詰めたペットボトルを両ソックスに入れ、一定時間後に検温。
その温度差を確認します。
1.そんなことで、まずはペットボトルに湯を入れる。
現在、湯温は67.1℃。
↓
2.約一時間放置。
こんな感じでペットボトルをソックスに仕込んでいます。
↓
3.で、検温。
まずは比較用のなにも被せていないペットボトル。
40.6℃。
《モンベル「メリノウール アルパインソックス」》
48.9℃。
次は、スマートウールソックス「マウンテニアリング」。
《スマートウールソックス「マウンテニアリング」》
48.3℃。
モンベルが勝利しました。
現実の使用において
今回の実験ではソックス内にペットボトルを詰めただけで、ほとんど荷重がかかっていません。
両ソックスは両メーカー中、最厚ソックスだけにクッション性が優れている。
しかし、そのクッション性について両ソックスを比較するとスマートウールの方がより、厚みがある。
この厚みは、自身の体重及び装備重量の荷重が加わることで潰れてしまいます。
ということは…。
荷重が加わっていない状態でスマートウールの方が劣っているので、荷重が加わりクッションが潰れた状態(保温層が潰れた状態)とすれば、スマートウールのメリットである保温層の厚みを生かし切れず、現実の使用においては更に、モンベルとの差が広がる可能性があります。
しかし、その影響を最も受けるのは足裏部分。
ところで、足の冷えを真っ先に感じるのは皆さん、爪先ではないでしょうか?
少なくとも私はそうで、これは”体の最末端”だから、と私は思っていました。
当然、それは理由の一つとしても、最末端である、ということだけでなく、靴の構造上の問題も大きく係っているのではないか?という風に感じております。
登山にまつわる雑誌、本、小説等を拝見していると、凍傷で足が真っ先にやられるのは、爪先。
次は踵。
例えば、足裏であれば”ソール”という断熱材がある。
甲であれば、”ベロ”及びベロを折りたたみ、靴紐を通すべく人工皮が配され、これらのお蔭でアッパーは分厚くなる。
それに比べて、爪先及び踵は薄い。
私が所有しているシューズであれば、爪先及び踵はラバーで保護されていますが、ゴムなど防寒という意味では差ほど役に立たないことは釣りでの経験上、知っている。
前置が少々長くなりましたが、現実に両ソックスを履いて雪山へ行くとスマートウールの方が暖かいんですよね~。
もっと正確に言えば、足親指先が冷えない。
くどい話ですが、スマートウールだと爪先がスポンジのクッションで覆われたかのような厚みを感じるにも係らず、窮屈感がでない。
これが爪先で保温能力を発揮している。
このスマートウールの効果は、分厚いパイル編みによるものな訳ですが、もう一点。
サイズがUSサイズで、同じLサイズでもデカい!
このゆとりのお蔭で爪先がフカフカになっているものと思われます。
その意味では、”じゃ、モンベルでXLサイズでも買えばいいじゃないか!”となりますが、あいにく、ソックスでXLサイズは設定されておりません。
*モンベル「メリノウール アルパインソックス」の概要記事はコチラ:モンベル「メリノウール アルパインソックス」について(概要)
*スマートウールソックス「マウンテニアリング」の概要記事はコチラ:スマートウールソックス「マウンテニアリング」について(概要)