ふわはははーーーーーーーーーーーー!!
勝手に登山キャンパー化計画驀進中!
またもや、以前の私なら手を出さなかった物(ブツ)に手を出した。
今回調達したのは「暖房器具」です。
テント内は火気厳禁。
様々な火器の取説には、注意書きとして必ず書かれていますよね。
注意書きを守らない、という意味でモラルに反するかもですが、今回はテント内で積極的に火器を使おうって内容になります。
この注意書きを守らなくても、違法ではないと思いますのでご容赦のほどを…。
くそ寒い冬のテント泊。
テント内とはいえ、夜、一度シェラフを被ってしまえばあまりの寒さから、そこから出ること能わず…。
やはり自分の体温以外の温もり(…肉布団がベストか?)が欲しいものです。
雪山なんかですと夜飯はテント内で済ますのは普通で、その際、当然ながらテント内で火を使う。
その火の温かいこと…。
狭いテント内はすぐに暖まり、春かのような心地よさに生まれ変わる。
で?
飯食った後は?
飯食ってる最中はバーナーに集中しているので、バーナーを転がしたりだのリスクは低いが、飯を食い終わった後はそうはいかない。
やはり、煖房としてバーナーを炊き続けるのは危険、と言わざるを得ないだろう。
しかし、バーナーの火を消せば、瞬く間に冬地獄へ逆戻りとなるわけです。
山でテレビ(ダウンロードすればビデオだって)を得た今や!私のテントはリビングと化しており、このスペースをもっと快適にしたい!
ってなことで、今回、暖房器具を調達した、ってわけです。
他、取説とお試しマントルが1つ同梱されていた。
各メーカーでガスランタンが販売されているうち、なぜ、このプリムス「P-541マイクロンランタン」を選択したか?
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これに尽きます。
結果、ケース重量は46gということになる。
かなり頑丈な造りになっており、防水仕様。
縫い目にシームテープまで貼られている。
ロールアップ式は防水の意味もあると思うが、ホヤがガラス製だった場合、ケース内で割れたガラスが外部に飛散するのを防ぐ役割もあると思う。
防水の意味は予備も含め、マントルが湿るのを防ぐ為ってことか?
それとも、ランタン特有のデカいバーナーヘッドが濡れるのがまずいのか?
このランタンはホヤが割れることはないので、飛散防止の必要はない。
プリムス製ランタンのケース共有化ってことか?
何か理由があってこのケースなんだろう、と思う。
でも、なんか重くて気に入らないんだよなー。
そんなことで、捨てずに残しておいた余りのスタッフバックを探したらいいのが出てきた。
これはヘリテイジのツエルトに付いていたものだが、このランタンにピッタリサイズだった。
観察していて気付いた数点
ホヤを適当に固定しようとしても上手くはまらない。
しかし、このマーカーを目安に固定すればその問題は解決する。
ホヤの固定にまごつくと、最悪、空焼きしたマントルを傷つけることになりかねない。
ワイヤー末端はこのようなフックが取り付けられている。
このフックが引っかかっている輪がもうちょっとデカければ良かったのですが…。
吊るした状態で、フックからホヤ上端まできっちり50cm。
マントルについてもろもろ
私はランタンについて詳しい、ってわけではないので、私の経験値範囲内での話し、と前置きをいたしまして…。
まず、使用するマントルはマントルAとある。
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普通、色が付いている側が上、とかあるんですが…。
違いは、糸の色。
白い糸側は結ばれているように見える。
グリーン側は結ばれていない。
バーナーヘッドにマントルを挿し込むわけですから、糸が結ばれていないグリーン側から挿し込むのかと思いきや、取説ではこうなっていた。
”穴が大きい方が下”であると。
なるほど…、穴の大きさの違いまでは見極められなかった。
よくみると穴が大きいのは白い糸側である。
では、白側を下にして固定するか。
…取説みても、これが正解か?ちょっと自信がない。
色を付けるのはどちらかの面だけにしませんか…。
バーナーヘッドに電極が近すぎる。
これでは、マントルが電極に抵触してしまう。
またもや取説を確認しますと…。
↑ PDFリンクあり(1.05M)
正しい装着例として、”電極の針金部分のみにマントルを突き刺し”とある。
しかし、装着例の絵のように針金の先端部分のみマントルに突き刺すのは無理だ。
なぜなら、現実には絵の電極位置よりバーナーヘッド寄りに電極があるからだ。
さて、ここからマントルを空焼きするわけだ。
空焼きに正式な手順はないかと思いますが、私式でよければ参考にしてください。
均等に燃え広がるように、下から順繰り焼く。
野焼きの如く、火は上へと広がっていく。
途中、消えてしまったり、均等に燃え広がらないようであれば、火を追加してやる。
バーナーヘッド先端まで焼ければ完成。
けっこう煙が出ますので、テント内で空焼きすると散々な目にあいます。
やっぱ、電極の先だけマントル内ってわけにはいきませんよねー。
だって、そういう構造じゃないんだもん。
以前使っていたプリムスのバーナーの圧電点火装置は良くなかった。
平地では機能するものの、標高が高い場所だと圧電点火装置の電気ショックでは火が付かないことがしばしばあった。
同様の症状は、他の人もあったようで圧電点火装置の不具合はネットでもよく見かけた。
私の中ではプリムスの圧電点火装置は弱い、ってのが通例みたいな印象だ。
この問題についてメーカーのホームページを見ていると、標高が高い場所だと気圧の変化によりガス圧が勝り火が着かないことがある、とか書いてあった記憶だ。
それって変じゃない?
登山で使うんだから標高高いところが標準として設計してよ。
やむなく、ケース内にバーナーと共にライターを入れて持ち歩いていた。
当時、世界最軽量ってなことで買ったバーナーであったが、ライター分の重量が加わることになり、世界最軽量の座はあえなく陥落。
今回はどおかな?
圧電点火装置の電極を、ガス溜りの中に突っ込む仕様だ。
これなら点火されないってこともないだろう。
頼む!
空焼き後、しぼんでいたマントルはガス圧によりきれいな球状に膨らむ。
ワイヤーへの熱伝導確認
さて、ここからが本番。
ネットでいくら探しても出てこなかった、私が一番知りたいところだ。
このランタンには吊るす為のワイヤーが付属されている。
現実に吊るして使用する場合、ワイヤーはホヤに接しており、燃焼時、そうとう加熱されることが予想される。
その熱はどの程度の熱で、熱はワイヤーのどのあたりまで伝達するのか?
これからその確認をします。
まずは出力弱から。
温度はグングン上がり、ちょっと見づらいですが、画像上では141℃。
目視では150℃上まで上がっていた。
誤差が大きいですが、これは純粋にワイヤーの熱だけを拾っているわけではなく、燃焼による空気の熱も一緒に拾っているため、室内とはいえ空気が移動し熱が揺らぐためと思われます。
まあ、これは温度計を持っている手からしてほとんど熱を感じていなかった。
てか、ワイヤーへ熱伝導は限りなくゼロにちかく、燃焼による空気中の熱を拾っているだけと思う。
三又部分。
ここ、手で触れるんじゃね?
恐る恐る、手を伸ばした。
てか、熱くない!
温かいくらい!
このワイヤー、すげー!
次いで、ハードルを上げて出力強!
手順は同じなので、こちらは結果だけ。
目視では180℃上まで温度は上がっていた。
この位置での感覚的な熱の程度は、出力弱の時と変わらない。
さて、肌に伝わる熱は明らかに上がっているが、三又は持てるか?
が、出力弱に比べれば明らかに熱い。
感覚的には熱い風呂、45-50℃ってところか?
これはワイヤーが熱い、というよりは、燃焼による空気の熱伝導の方が影響が大きく手全体が熱くなる。
やはり感覚的な言い方で申し訳ないですが、この熱をテントのインナーに近づけるのは抵抗を感じる。
ちょっとした熱の揺らぎで、もうちょっと温度が上がってしまう可能性がある。
まあ、しかし、今回の実験で、
”ワイヤー末端にはほとんど熱が伝わらない”
これが確認できれば、私的にはこのランタンを購入した目的が達成されるわけです。
最悪、三又部分は素手で握れる。
この事実を確認できたのも収穫としてはデカかった。
しつこいようだが、マントルと電極の位置関係をこれ以上、どうしろというのか…。
これ、ベスポジじゃない?
我ながら、きれいに付けられた。
このマントルの素材は何というのか…。
よく分からないが、空焼き後は繊維質的な状態になっている。
いや、繊維というと切れなさそうなイメージだから違うな。
炭化したなにか。
かなり柔で、手で触れれば簡単に粉々になってしまう。
粉々になったその様は、灰だ。
それでも、この形状を保つ灰以外の何かがある。
雑に扱わなければ、この形状を維持し、運が良ければ再使用できたりする。
しかし、このランタンでそれはあまり期待できないかも。
なんせ、柔なマントルに電極が突き刺さっている。
移動で持ち歩けば、当然マントルは揺すられ、この電極周辺から穴が開くだろうな。
何かのレビューで、”電極切っちゃった”ってのを見たが、それも有りかも。
それをやるなら、可能であれば圧電点火装置ごと外しちゃうってのも有りかも。
そすればマントルの生存率は上がる。
もし、高所で圧電点火装置が機能しなかったら、電極切っちゃうかもしれない。
実調
さて、ここは私の自宅の使っていない部屋。
ここにビッグスカイ「チヌーク2P」を広げた。
全ての不安が解消されるわけではないが、少なくとも、これならランタンをすっ転ばせることからは開放される。
これから、ランタン燃焼によるテント内の室温変化を確認してみたいと思います。
温度計を床直置きってのもどうかと思い、マットの上に置いてみた。
テントのベンチレーターは全開。
15.4℃…。
実験により室温の上昇は1.4℃かー。
ネタ的に滑った?
大して気温が上がっていない。
どういうことだろう?
点灯させつつ、テント内で寝てみた。
原因はすぐ解った。
ランタンの燃焼による熱は、上へと立ち昇る。
そして、ベンチレーターから外へ排気されてしまう。
結果、ランタンより下に置いた温度計の反応が鈍かった。
実際、テント内で横になっている私は温かさを感じているし、天井部分は更に温かい。
これは僅かでも私の体が気温計より上になっているから?ってことか。
って、ことは?
豊かなテントリビングを作り上げる為には、正に自宅と同じく天井ファンも必要ってことか…?
これでも買ってみるか。
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注意点
テント内燃焼は、火器の取説にもあるように、禁止事項に含まれています。
テント内燃焼が原因で事故っても誰もなんもしてくれません。
燃焼しながらの放置は大変危険です。
家でもストーブだの、たばこの火だの放置はだめですよね。
燃焼の際は、火器は必ず目が届くところに置きましょう。
当然、燃焼時は要換気です。
家のように時折換気ではだめですよ。
常時換気が必要です。
突風に煽られたとか、ケアレスミスとか、色々あるかと思いますが、インナーがホヤに触れれば瞬時に穴が開きます。
エピローグ
さて、やりたかったことが全て終わった。
このやりたかったことの為に、このランタンをブラブラ持ち歩き、やることやった後はそれなりに雑に扱ったり、色々動揺を加えた。
何の気なしに”電極周辺のマントルは無事か?”と思い確認してみた。
なんと!開いてない!
てか、びくともしていない。
最後の最後、逆の意味で私の期待を裏切るこのランタン。
穴を開けてやるべく、10回ほどおもいっきりシェイクしてみた。
あいてなーい。
意図していなかったが、ちょうど、この辺りに刺さっているんですよね。
ピンクで彩られている部分。
この部分はマントルの生地が密になっていて分厚い。
これのお陰で、電極の影響を押さえられているようだ。
うーん…。
やっぱ、両面ピンクが必要か?
このピンクのお陰で電極の反対面はバーナーヘッドの影響を押さえこんでいる。
両面ピンクを悪く言ってゴメン!
電極の位置も、ここがベストってことですね!
浅はかな考えで済みませんでした…。