日本百名山「甲武信ヶ岳」(西沢渓谷より近丸新道経由徳ちゃん新道周回)

山行記録

◎2011.5.25(Wed) 天気:晴れ 気温:11.9℃~18.2℃

◎コース:07:48西沢渓谷入口-08:06近丸新道入口-10:03徳ちゃん新道分岐-12:26木賊山-13:12甲武信小屋-13:36甲武信ヶ岳-14:01甲武信小屋-14:29木賊山-15:44徳ちゃん新道分岐-17:00徳ちゃん新道入口-17:30西沢渓谷入口(行動時間:9時間42分)

◎標高差:1415m

合計距離: 16069 m
最高点の標高: 2460 m
最低点の標高: 1046 m
累積標高(上り): 1826 m
累積標高(下り): -1755 m

私の”百名山制覇!!”の事業もひとつの節目を迎えつつあり、「甲武信ヶ岳」に登れば秩父方面、日本百名山完全制覇となります。
横浜在住の私が次に狙うポイントは”南アルプス方面”。
しかしながら勤め人である私はしがない日帰りハイカー。
南アルプス方面のほとんどの峰々は登山口までのアプローチは遠く、山頂までの行動距離は長く、登山口からの標高差は天まで届くか?と思わんばかりのものです。
必然的に今まで以上の負荷が老いた体に圧し掛かってくることは明白であり、そのプレッシャーに肉体的・精神的に耐えられるか?

いつもは小道具を実験していますが、今回は我が肉体が実験対象となります。
で、実験場所が「甲武信ヶ岳」。
甲武信ヶ岳は昨年、初冬にK達氏と登頂を果たしておりました。
その時は西沢より入山し甲武信小屋に1泊、雁坂峠経由で西沢へ下山。
しかしながら・・・。
高山病にやられたか?
甲武信小屋の”徳ちゃん”にふるまわれた焼酎が災いしたか?
夜のあまりの寒さ(17:00で-5℃位)に耐えられず、ネックウォーマーを巻きながら寝たので酸欠になったのか?
原因不明ですが、2日目朝は頭痛・吐き気・目まい・腹痛・無気力と、グタグタになってしまい朝飯もロクに食えず、ボロ雑巾のようになるという不甲斐ない結果となってしまった。

今回はハードルを上げて、同コースを日帰りで周回し”南アルプス方面”にチャレンジする自信を得てみたいと思います。
”ま、陽も大分伸びたし、何とかなるっショ~”。

ということで、現地、無料市営駐車場到着は、07:35。
西沢無料市営駐車場

時計の気温計で18.2℃。
ぼちぼち準備して出発。

07:48西沢渓谷入口

西沢渓谷入口

点景①
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点景②
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ナレイ沢広場
ナレイ沢広場

まずは、トイレへ直行。
西沢無料市営駐車場にはトイレはありません。
結果、用を済ます為には西沢無料市営駐車場手前にある”道の駅「みとみ」”に立寄るか、ナレイ沢広場にあるトイレを利用するかの2択しかありません。
なお、男性用の”大”は1つのみ。
緊急性の高い人には心のユトリが要求されます。

08:06近丸新道入口

近丸新道入口

近丸新道入口は、ナレイ沢広場がある道を渡った反対側にあります。
さっそく入山。

入口付近は傾斜が急だが、長くは続かない。
しばらくするとヌク沢に沿って斜面をトラバース気味に沢奥へ進むことになる。
緩い坂を黙々と進んだ後、ザレ場が数カ所有り。

ザレ①
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ザレ②
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ザレ場も終わり更に進み、あるのは、

軌道
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で、周辺には・・・。

水晶
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上記写真は私が見かけた中で最もデカいやつ。
場所によっては登山道上に”玉砂利”を撒いたように水晶で敷き詰められています。

軌道も終わるとその次に待っているのは、数本の渡渉。
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こんな枝沢まで”ナメ”っています。
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ヌク沢
ヌク沢

ヌク沢を渡ると待っているのは”急登”。
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この急登。
結局、戸渡尾根に乗るまで続きます。

10:03徳ちゃん新道分岐

徳ちゃん新道分岐

時計の気温計で16.1℃。

ここまでのペースはまずまず。
この後も同様のペースが続くか?
ぼちぼち出発。

点景③
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ようやく眺望が開けだす。

シャクナゲのトンネル。
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私は、木々や草木の名前をほとんど知らない無粋者ですが、こいつの藪に苦しめられた経験がある為、シャクナゲだけは知っている。

しばらく進むと、頭上に「バシャ」と、なんか落ちてきた。
見てみると”雪”。
”残雪”がチラホラ出だし、途中から「どうもおかしいな?」とは感じつつ歩いておりましたが・・・。
残雪にしては”サックサク”なんですよね~!

で、標高を稼ぐとこの通り。
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・・・積雪。
頭上に雪が落ちてきた時に確信しました。
そういえば、5/23(月)夜より5/24(火)午前中までメッポウ寒かった。
山では雨ではなく、雪になっていた様子。

「山と高原地図」記載の戸渡尾根上の説明書きで”シャクナゲ”と記載のある部分を通り過ぎた位から更に積雪は増し、基本”スネ”位。
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「山と高原地図」戸渡尾根の説明書きで”ザレ”と記載の場所
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木賊山へと続くゆるい尾根
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ここまで登ると気温はともかく、パッと見雪山です。

12:26木賊山12:56

木賊山頂上

時計の気温計で11.9℃。

この時点で、12:30。
雁坂峠経由のルートで行くか?の私のタイムリミットは、13:00に甲武信ヶ岳頂上到着が分岐点と考えていました。
このペースで行けばなんとかギリギリ間に合いそうな雰囲気はありましたが、何分この積雪量。
雁坂峠へと続く縦走路も積雪がどの位あるか?見当もつかず、また、破風山への登りの辛さも知っている私は今回の計画をここで放棄。
あまりに腹が減った為、ここで昼食を摂ることにする。

木賊山出発。

で、ドーンと甲武信ヶ岳
甲武信岳

13:12甲武信小屋

甲武信小屋

13:36甲武信ヶ岳

甲武信岳頂上

ベチャ雪に苦しめられましたが、ようやく山頂到着。
晴れてはおりますが、あいにくの春霞。
遠望は利かない。
眺望写真もなん枚か撮りましたが、家に帰って見てみると真面な写真はありませんでした。
既に14:00近くにもなっており、時間に追われるように頂上出発。

で、ドーンと木賊山
木賊山

14:01甲武信小屋

甲武信小屋

下山路をどうするか?
体力の残量が乏しくなってきた私は、木賊山へ登り返すのが物憂く”そういえば、木賊山の巻道があったな”と思いだし向かってみると・・・

この積雪量・・・。
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トレースは一人前のみ。
この巻道は木賊山の北斜面に位置し”途中の積雪量は今まで以上のものだろう”と予感した私は、装備は既に夏山仕様。
仮に冬山仕様であったとしても、体力的に厳しそう。
結果、ラッセルを恐れた私は、巻道は諦め、已む無く木賊山へ登り返す。

14:29木賊山

木賊山頂上

で、また来てしまいました木賊山。
けっこう、しんどくなってきた。
今度は頂上で休憩せず、スルーして先へ進むと、足がよろけた私が雪面へストックを突くと”ズボッ”。

125cmまで伸ばしたストックが手元まで埋まってしまいました。
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これが積雪量を実感させられた本日最大のものです。

戸渡尾根への分岐にて
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もし、巻道を経由していた場合、写真正面の道よりコチラへ向かってくることになるのですが、トレースゼロ。
万一、巻道を経由していた場合、腰まである積雪をラッセルさせられていたかも・・・。
我が選択が間違えていなかったと安堵。

ザレ場にて(鶏冠尾根)
鶏冠尾根

ザレ場付近の積雪量は登りの時よりかなり減少。

15:44徳ちゃん新道分岐

徳ちゃん新道

時計の気温計で16.1℃。

足がかなりカッタルくなってきましたが、なんとか安全圏まで下山。
既に雪も消え、後は一直線に下山するのみ。

点景④
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点景⑤
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登山道上に横たわる巨木。
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近づいて見てみると・・・
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ステップが刻まれている。
昨年、初冬に甲武信ヶ岳へ登った際は、登りで”徳ちゃん新道”を利用しました。
その際は、気づきませんでしたが、なかなか優しげな道が続きます。

17:00徳ちゃん新道入口

徳ちゃん新道入口

一気に1400m位下ってきたので、気力・体力共にボロボロになってしましました。
汗が乾いて、顔やらシャツから白い粉が舞います。
ズボンの裾は真っ黒け。
”あ~、顔洗いたい”と、西沢渓谷入口へ向かっているとベストスポットを発見。

ヌク沢
ヌク沢

沢沿いに降りられる。
お蔭で生き返りました。

17:30西沢渓谷入口

西沢無料市営駐車場

無事、帰還。

目的は達することはできませんでしたが、前回登った時は登りのみでやっと、と、いう感じでしたが、今回はピストンとはいえ日帰りで登れたので私的には、これで良し。
雁坂峠経由の日帰り登山はまた別の機会にチャレンジしてみようと思います。

本日は、笛吹川温泉「みとみ笛吹の湯」にて入湯し、帰宅。

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