日本百名山「両神山」(天武将尾根経由) *リメイク版再アップ

山行記録

◎2011.4.27(Wed) 天気:晴れ後曇り 気温:14.2℃~18.7℃

◎コース:08:15日向大谷口-09:26天武将尾根-10:56天理岳-14:28前東岳-15:14両神山頂-16:09清滝小屋-18:21日向大谷口(行動時間:10時間6分)

◎標高差:1053m

合計距離: 11873 m
最高点の標高: 1713 m
最低点の標高: 662 m
累積標高(上り): 1697 m
累積標高(下り): -1701 m

*前置
カメラを紛失してしまい、掲載の写真は昨秋に登った時のものを掲載しています。

今週の休日は特に予定もなく今月の頭に登った「金峰山」以降、遠征もご無沙汰だったので”じゃ、単独でどこか行くか”と、手頃な日本百名山を物色していると「両神山」へと心が傾きだす。

「両神山」は、昨秋に登山部のメンバーと登っておりましたが、その際、カメラを忘れてしまい私自信の記録がなにもない。
では、記録も含めピークハントのコレクションを増やすべく「両神山」を登ることにする。

昨秋登った時は、行きは「七滝沢コース」。
下山は、表登山道でした。
今回は単独ということもあり、登りで破線ルートの「天武将尾根」にチャレンジしてみたいと考えています。

昨秋、「両神山」を訪れた時は紅葉シーズン中で車の駐車もままならない状況でしたが、今回はなんのシーズンでもないので、駐車場もガラガラ。

無料駐車場最上部である「第一駐車場」到着は、07:49。
両神山無料第一駐車場

ぼちぼち準備して出発。

08:15日向大谷口

日向大谷口

まずは、楢尾沢峠へ向かうべく、両神神社脇にあるはずの取付点を探します。
神社手前にあるはずなのですが・・・。
これがなかなか見つからず、辺りをウロチョロしてしまいました。

ようやく見つけ登り出す。
IMGP1030.jpg

・・・が、さっそく登山道ロスト。
素直に踏み跡を追っていたはずなのですが・・・。

楢尾沢峠へ向かうには、最初、枝尾根伝いに登り、途中で斜面を右へとトラバースするハズなのですが、そのトラバースした途中で杉の巨木が往く手をさえぎる。
IMGP1031.jpg

その巨木の向こう側は踏み跡がかなり薄い。
やむなく、そこから枝尾根を登り返し、踏み跡、赤テープ等探すもなにもない。

登り返した尾根
IMGP1035.jpg

ようやく、踏み跡を探しあてたと思い進んでみると杉が切り倒された現場で終了…。

このように、登山道だか?林業用だか?目の錯覚だか?踏み跡を追ってみるもラチがあかず、セッカチは私は、”尾根直登でしょ”と、ようやく方向が定まり、黙々と登りだす。
IMGP1036.jpg

当然ながら、かなりの傾斜角で苦労させられましたが、このまま登りつめれば天武将尾根へ出ることは明らかなので、山中をウロツクよりは大分気分は楽です。

尾根の状況は、岩はほとんどなく、土です。
フカフカの土で、傾斜角もキツイので立っていられません。
フカフカの土を雪に見立て、キックステップを切りながら登って切り抜けることになります。
よって、地図にルートを表示していますが、正規?(山と高原地図記載の破線ルート)のルートではありません。

09:26天武将尾根

天武祥尾根

・・・ようやく、尾根まで這い上がる。

山と高原地図で、日向大谷口→楢尾沢峠間のコースタイムは40分。
私はここまで来るのに、1時間以上かかってしまいました。
しかも、1㌔位しか歩いていない・・・。
しかし、尾根にでると”なんだ、道あるジャン”という程度の登山道風のものがあり、気が安らぐ。

尾根で休憩していると、虻だの蜂だのがブンブン寄ってきてウルサイ。

辺りは山桜が五分咲き位
IMGP1039.jpg

それらに急き立てられ、前途の険しさを予感しつつ重い腰を上げて出発。

この「天武将尾根」。
コツコツと、アップダウンが続く。

コツコツ①
IMGP1048.jpg

コツコツ②
IMGP1053.jpg

それぞれの高低差は大したことはないのですが、傾斜がキツク”ダーッ”と登り、”ダーッ”と下るの繰り返しで、その際には必ず3点確保が要求されます。

最初の難関は、山と高原地図上で”危険”マークのついている部分。

尾根がエッジ状に切り立っている部分を通過します。
IMGP1040.jpg

しかし、「両神山」が一望できる最高の撮影スポット。
切り立っている尾根キワまで寄ると、一切樹木に遮られず「両神山」の全貌をカメラに収めることができます。

が、ほぼ垂直に切り立っているので、落ちたら最後50mはいっちゃいます。
IMGP1042.jpg

冒頭に掲載した写真がそれなのですが、結局、1日歩いて「両神山」をスッキリ撮れるのは、このポイントだけでした。

10:56天理岳

天理岳

天理岳~前東岳間の登山道全般の状況を先に説明しますとトレースは薄い。
有るのは単に”尾根”だけです。

こんな感じの道?(尾根?)を突き進みます。
IMGP1060.jpg

また、赤テープ等はポツリポツリとあるものの、枝に打った赤テープが枝ごと折れて地べたに落ちている個所が多数有り、ほとんどあてにできない。
IMGP1064.jpg

目印が欲しいところでなにもなく、問題ない部分で多少見受ける、と、いう位です。

珍しく赤テープを見かけても踏み跡はほとんど無し。
IMGP1061.jpg

が、晴れていれば目標(両神山)は常に望むことができますし、黙々と尾根を進めばよいので割と気が楽なルートかと思います。

こりゃ熊だな・・・。しかも爪後は真新しい。
IMGP1062.jpg

天理岳から、前東岳へ向かうルートは”迷”マーク付きだったので私にとっては要注意ポイントでした。
実際進んでみると・・・
天理岳の頂から前東岳へ向かう尾根へ向かうには、まず、結構な高低差があり、かつ、岩場でルートが複雑です。
私の場合、気を付けながらも道を間違えました。
しかし、道を間違えると途端にルートの難度が上がるのですぐ気づきます。

前東岳へと進むほどに、シャクナゲ、ミニ杉が尾根を覆っています。
そこを突き進むのですが、杉はともかく、シャクナゲも結構育っており、枝が太く、ザックだの、ストックだのに纏わりつき、思うように進めない状況です。

14:28前東岳

前東岳

ようやく、道と呼べるところまで這い上がってきた…。

両神山への途上にて
IMGP1067.jpg

ここから尾根沿いに「両神山」へ向かうことになりますが、尾根から両神山へは直登できず、一度左側へ巻いて両神山頂直下辺りからクサリが付いている岩場を登ることになる。
IMGP1070.jpg

このクサリ場周辺も不明瞭で、クサリを登り切ったら左側の段へ進むのですが、私はそれに気づかず、クサリを登り切り、更にその上部(正に、両神山頂直下)へと岩を攀じ登ってしまいました。
かなり危険なルートだったので間違いに気づき、そこから危険な岩下りをする羽目になりました。

この辺りで、若干凍結部分があります。

15:14両神山頂

両神山頂

ようやく、頂上に到着。

実に7時間・・・。
登り続けることになってしまった…。

こんなに時間がかかるとは思わず、また、気温が高かったので昼食用に取っておいた水まで飲んでしまい、飯も食わずに行動している。

ザックのショルダーパッドを超えて表面で乾燥した汗。
IMGP1057.jpg

喉がカラカラなのと、飯を早く食いたいので頂上をタッチし、早々に下山開始。

両神神社
両神神社

当初、下山は七滝沢コースを予定していましたが、そんな余裕はまったくなく、表登山道で下山することに。

16:09清滝小屋

清滝小屋

清滝小屋の水場は小屋裏の清滝とのことで、向かってみると滝はほとんど涸れていました。
よって”長居は無用”と、更に前進。

すると・・・。

「弘法の井戸」を発見。
ここで水をタラフク飲みました。
更にここで飯が作れないか見渡しましたが、水を目当ての虫がすごい量。
飯は諦め、更に前進。

で、ようやく沢まで下ってき、虫もいないので、ここでようやく昼食?(16:30頃にはなっていましたが・・・)。
IMGP1088.jpg

”飯を食えば元気になるだろう”と、腹に詰め込みましたが、詰め込んだらマッタリモードに。
”もう、どうでもイイや”と、そこでノンビリし始める有様。
しかしながら、時間も時間なので早く下山しないと日没を過ぎてしまうので、重い腰を上げて出発。

18:21日向大谷口

日向大谷無料第一駐車場

無事、帰還。

なんとか日没前に下山できたものの、体力の残り粕まで使い切ってしまいました。
この後、温泉入って帰宅したのですが、駐車場であったはずのカメラが温泉に着いたら無い。
どこで落としたか?見当も付かず、あまりの疲労で、そのことを考えるのも物憂く、せっかく撮った写真も全部パーとなってしまいました。
昨秋登った時といい、どうも「両神山」とは相性が悪い。
山には登りましたが、今回も記録は残せず。
残ったのは、ガーミンのGPSログと、筋肉痛だけでした。

本日は、大滝温泉にて入湯し帰宅。

2011.6.27追記
先日のこと。

私のブログを見ていただいた方より連絡をいただき、カメラの所在をお教えいただきました。
恐らく、わざわざ私のことを探し出していただいた様子。

お教えいただいた方:HALkiko11さん
Blog:山奥の一人暮らし
カメラをお預かりいただいていた方:大滝温泉

この場を借りて厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。

日本百名山「両神山」(天武将尾根経由) *リメイク版再アップ」 に4件のコメント


  1. SECRET: 0
    PASS: a9cd3813676a6a75b548b4b25c44573d
    はじめまして。
    なくされたカメラはpentaxのW90(オレンジ色)ではありませんか?
    もしそうでしたら大滝温泉で預かっているそうです。
    失礼は承知の上で中の画像を見させて頂き、
    検索して訪問させて頂きました。
    これからも安全で良い山行が出来ますことを
    お祈り申し上げます。


  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    HALkiko11さん
    コメント書き込み拝見いたしました。
    ご通知いただき、感謝!!感謝!!です。
    「大滝温泉」、「両神山中の写真」、「pentax W90」、「忘れ物」とキーワードを並べると十中八九、私のカメラと思われます。
    どうもありがとうございました。
    先ほど書き込みに気付き、さっそく大滝温泉へ連絡してみましたが、あいにく木曜定休とのこのとで明日、再度連絡してみます。
    しかし、ネットの縁とは不思議なもので、HALkiko11さんがカメラ画像を拝見され、お手数にも私をお探しいただき、しかもご連絡いただける・・・。
    そのご親切に、ただただ頭が下がる思いばかりです。
    ツネイチ
    > はじめまして。
    > なくされたカメラはpentaxのW90(オレンジ色)ではありませんか?
    > もしそうでしたら大滝温泉で預かっているそうです。
    > 失礼は承知の上で中の画像を見させて頂き、
    > 検索して訪問させて頂きました。
    > これからも安全で良い山行が出来ますことを
    > お祈り申し上げます。


  3. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ツネイチ様
    コメントありがとうございます。
    無事カメラがお手元に戻られたそうで安堵しました。
    百名山登頂のご成功をお祈り申し上げます。


  4. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    HALkiko11さん
    お蔭さまで無事戻りました。
    この度はお手間を掛けていただきありがとうございました。
    > ツネイチ様
    > コメントありがとうございます。
    > 無事カメラがお手元に戻られたそうで安堵しました。
    > 百名山登頂のご成功をお祈り申し上げます。

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