日本二百名山「毛無山」(麓より地蔵峠経由周回)

山行記録

◎2011.2.1(Tue) 天気:晴れ 気温:-2.5~4.8℃

◎コース:08:15麓無料駐車場-08:28麓-08:35毛無山登山道入口-11:22朝霧高原分岐-11:30毛無山頂上-11:49大見岳頂上-12:04毛無山頂上-13:12地蔵峠-15:22毛無山登山口入口-15:41麓無料駐車場(行動時間:7時間26分)

◎標高差:1145m

合計距離: 12535 m
最高点の標高: 1947 m
最低点の標高: 824 m
累積標高(上り): 1369 m
累積標高(下り): -1374 m

すっかり忘れていましたが、今週は火・水で会社が連休。
忘れたままなら、そのまま会社へ行くところですが、思い出したからにはやはり休みたいのが人情というもの。
当初から会社としては休みと決まっていたので”ポッカリ”というわけではないのですが、上記の訳で、私にしてみると”ポッカリ”と休みになりました。

急に休みになったようなものなので、何も考えておらず、我が登山部の部員達も当然ながら仕事なので、お誘いの水を向けてもつれないご返事。
”じゃ、久々に単独でどこか行くか”と、やはり久々に西丹沢あたりへ出没してやろうかと考えていましたが、出発前夜、布団に入りながらヤマケイをひっくり返していると、目に付いたのは「厳冬期低山」の特集。

日光「雲竜渓谷」の魅力的な写真を見ながら、”日光は遠いし、スタッドレスタイヤじゃないからな~”と、更に近場はないかと良く見てみると「毛無山」が該当。
次に昭文社発行の「日本200名山を登る」をペラペラメクッていると「毛無山」が載っている。
”毛無山って二百名山なんだ”と初めて気付き、”じゃ、行くか”と、出発前夜になんの下調べもせず、今回の目標に定めました。

と、いうことで、現地「麓無料駐車場」に07:35到着。
天気は、最高にカラッ晴れ。

時計の気温計で、-2.5℃。
ぼちぼち準備して出発 。

08:15 麓無料駐車場

麓無料駐車場

麓までの車道
麓までの車道

麓「山の家」
麓「山の家」

「歩く博物館」。この「毛無山」古の金山だった様子。
歩く博物館

08:28 麓

麓

麓「無料トイレ」
麓「無料トイレ」

登山口脇の有料駐車場。ここまで歩いて”ガックシ”。しかも結構デカイ。なお、500円/1日です。
登山口脇の駐車場

08:35 毛無山登山道入口

毛無山登山道入口

麓金山金鉱石破砕機。金山時代の遺物。
麓金山金鉱石破砕機

地蔵峠への分岐
地蔵峠への分岐

登山道案内看板
登山道案内看板

この尾根道。のっけから”急登”です。
急登

一合目
一合目

”結構登ったかな~”と思っていた矢先、現れたのは”一合目”との標識。
”これで、1/10?”と愕然とさせられる。

クサリ場
クサリ場

二合目
二合目

二合目を過ぎると本登山ルート中最大の見せ場?の「不動の滝」が現れる。
不動の滝看板

不動の滝
不動の滝

しかし、この登山道。
この先も、”~合目”、”ロープ”、”クサリ場”の連続で、この調子で写真を載せていると切りがないので、ここからは省略してゆきます。

「八合目」先にある「富士山展望台」
富士山展望台

「富士山展望台」より
富士山展望台より景色

九合目
九合目

ようやく、「九合目」まで登りましたが、写真のとおり、一切積雪・凍結ありません。
むしろ、暑い。
この尾根スジの道は、東南側へ傾斜しており、朝からズーと背中に陽を浴びてます。
前出の「不動の滝」で休憩した際、上着は全て脱ぎ捨て、アンダーウェアのみでここまで登ってきました。
土から熱気がムッとくる位ですが、土が乾燥しており雑に扱うと土埃が舞います。

時計の気温計で、4.8℃!!

11:22 朝霧高原への分岐

九合目のすぐ上にあります。
朝霧高原への分岐

県境尾根。頂上へと続く尾根道で、ようやく傾斜の緩やかなところを歩けます。
県境尾根

頂上~地蔵峠へは、この「県境尾根」づたいに行きますが、積雪状況は多いところでこんな感じでした。
積雪はありますが、凍結箇所はほとんどなく、アイゼンの必要性を感じませんでした。

11:30 「毛無山」頂上

毛無山頂上

頂上には、中年のオヤジのみ生息しておりました。
私を含めて4人。

この「毛無山」。
登りはハードですし、ネームブランドもイマイチな様子なので、オヤジ好みの渋い山と見受けました。
ただし、登山道の整備はかなりのもので、途中の標識・看板・注意書きの数は半端ではなく、地元の方々の愛と汗と努力の跡を垣間見ることができます。

で、「毛無山」より眺望
毛無山より眺望

なお、眺望は、富士山側には開けておりますが、南アルプス側にはまったく開けておりません。
南アルプス側

ところで、昭文社「日本200名山を登る」の「毛無山」のページを見ると、実はここが最高所では無いとの記載を見受けておりました。
最高所は標高1964mあり、もう少し先の部分がその場所のようなのですが・・・。

”この先には行くな”と、とることができる注意書き
注意書き

山頂に上記のような注意書きもあるのですが、イマイチ釈然とせず、実は先が「毛無山」で、ここが途中ということだと、ここまで登ってきたのにやり切れないので、先までいってみることにする。
で、出発。

最高所へと続く尾根道。べつに荒れた雰囲気はなく、むしろ整備されている。
最高所へと続く道

持参のGPSによると”この辺なんだけどな~”と付近をウロチョロしていると登山道を離れたところにある様子。
で、ようやく見つけました。

11:49 大見岳山頂

大見岳

山頂?というより、岩。
登山道から離れていることもあり、この場所はちょっと解らないと思います。

その上に三角点でもあるかと確認で、登ってみると・・・
最高所

・・・何もない。
ピークはジミでした。

もう昼になることですし、下山後に温泉に行きたくもあり、先を急ぐ為、そうそうにこの最高所を後にすることに。

12:04 毛無山頂上

12:22 朝霧高原への分岐

12:56 下部への分岐

頂上より、地蔵峠へ結ぶ「県境尾根」は、なだらかな所が多く、かつ、日当りも良く気分よく歩くことができます。

13:12 地蔵峠

地蔵峠

「毛無山」へは「厳冬期低山」を期待してやってきたのですが、ここまでの道程で「厳冬期」を垣間見ることすらできませんでしたが、「地蔵峠」より下る沢スジでようやくその本領を発揮することになります。

地蔵峠直下
地蔵峠直下

この下山路は、これまで歩いてきた尾根道とは正反対で、暗く、寒く、人ケがありません。
また、地蔵峠より沢スジにでるまでは、登りで使った尾根と変わらぬ”急登”っぷりで、クサリ場、固定ロープがまたもや出てきます。
凍結部分は少ないですが、雪が付いており、油断できません。

沢スジまで下ると、沢は半氷り。
沢スジ1

またもや「金山」がらみの遺物発見
金鉱石を焼いた窯

”急登”がなくなり、解けた沢をまたぐついでに一休み。
だいぶ下ってきましたが、時計の気温計を確認すると2.0℃と山頂より気温が低い。
更に下ると、幅もしっかりした”沢”が出現し、”奇岩”ならぬ”奇氷”が続出し、私を狂喜させてくれました。
写真を撮る為に、登山道から外れることは当たり前で、時には崖面を10m程下って写真を撮ったりと、まったく先へ進むことができません。

気温は更に下がって、1.6℃。

その時撮った”奇氷”の数々を一挙公開。
*クリックすると倍位のサイズになります。


鍾乳石のように重なって凍った氷 岩壁から噴き出す氷
奇氷1 奇氷2
凍りつく滝 飛沫でできた氷の傘
奇氷3 奇氷4
飛沫でできた氷の傘② 飛沫でできた氷の傘③
奇氷5 奇氷6
「比丘尼の滝」 逆さツララ
比丘尼の滝 奇氷7

「比丘尼の滝」は、登山道から離れることなく撮影可能です。
その他、撮った写真がピンボケしたりとか、とても沢まで降りられないところ等多数有り、切りがありません。
登山道の傾斜が急な分、沢に滝が多く見どころ満載です。
でも、沢で陽が当たらないとはいえ、尾根スジと沢スジでこうも環境が変わるものでしょうか?
愚行するに、沢沿いの崖地部分に多数穴が開いており、ここから山の冷気が排気されている様子。
その冷気が沢沿いに下まで下っていて、沢全体が一種冷蔵庫状態になっているように感じます。
登山当日は、かなり気温が高い日だったので、もっと気温が低い時や、雪がチラついている時に行けばもっと”奇氷”を見ることができるハズ。

15:22 毛無山登山道入口

15:28 麓

15:41 麓無料駐車場

帰還

無事、帰還。

”奇氷”に魂を奪われ、予想以上に時間がかかってしまいました。

それにしても、地蔵峠経由の道は踏み跡からさっするにあまり利用されていない様子。
たしかに、「毛無山」登頂のみが目的であれば、わざわざ遠回りすることになるので、余分といえば余分といえますが、沢沿いの登山道は、沢の流れる音も清らかで、かつ、”奇氷”ありで、時間が立つのを忘れさせます。
「毛無山」に登って地蔵峠経由で歩かないのは勿体ない。
”あ~、副部長や、K達氏も連れてくればよかったな~”と、脳裏に浮かびつつ、帰路へとつきました。

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