ペツル「ミオRXP」について(概要)

今回紹介のこの”ペツル「ミオRXP」”は、輸入シリーズ第二弾です。
これこそ購入した自分でいうのもなんですが「ミオXPベルト」を所有しているのに係らず、なんで購入したのか?
我ながら呆れる”ザ・衝動買い”の一品です。

開封
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パッケージ内には、前掲画像内の品々の他、電池と説明書が付属しています。
画像中、ビニール袋に入っているのは”トップストラップ”です。
こちらの商品についても輸入物であるにも係らず取扱説明書には日本語表記がなされている。

まずは、付属の”トップストラップ”を装着するべくイジくってみる。
ライト本体側に接続する小さいバックルは上手く接続できる。
次にバッテリーパック側にバックルを装着しようとすると穴が微妙に小さく上手くバックルが入らない。

説明書通りにヤワなバックルをねじ込んでみると・・・
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・・・折れた。

以上です。

なお、このヤワなバックルの取り外し方法が取扱説明書に記載があり、ライト本体側をこの作法により取り外してみる。
こちらもイッパツで折れました。

バックルの残骸。
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下準備はこれで終わり、このライトについて一番気になっていた装着感を試してみる。

なにを気にしていたか?

私の夜釣りでの経験上、このライトの重量(175g)を頭に装着した場合、ライトがづれてくるのを防ぐ為、それなりに頭を締め上げることになります。
最初は、どうということもありませんが、そのうち頭が痛くなる。
元々、そういうことで「ミオXPベルト」を購入した訳ですが、私の不安していたことはさほど気にしなくてもよさそうな雰囲気はある。
しかし、この問題は一晩中頭に装着していないとなんとも言えないのでコメントは控えます。

その他、スイッチ等、外観上の特徴は「ミオXPベルト」と同じなので、興味のある方は以下のリンクをご参照ください。
*参考:ペツル「ミオXP ベルト」について(概要)

「ミオRXP」の防水性能について

「ミオRXP」の防水性能は”IPX4”とのことで全天候型となっています。
一言で言えば”ライト内に水が浸入しても点灯する”というものです。
付属の取扱説明書を拝見すると、”ランプの下部にある通気孔から水が入らないように気をつけてください”と、記載がある。
で、ランプ下部を見てみると・・・。

通気孔
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確かに”孔”が開いている。

”全天候型”となってはいますが濡れて問題が無いことはなく、私は過去に痛い目にあっています。
*”痛い目”参考 → http://100-meizan.com/archives/58/

「ミオXPベルト」との違い

既に所有している「ミオXPベルト」と、この「ミオRXP」の大きな違いはは電池パックの位置です。
「ミオXPベルト」の場合、電池パックが本体と別パックになっており、コードを延長することで電力を本体へ供給していますが、これは寒冷地等でこのライトを使用した際、電池が冷えることによる電圧低下を防ぐ為、体温が届く位置に電池パックを配置できるようする為の仕組みです。

この寒冷地での使用について、「ミオRXP」では”電子制御機能”を備えることで解決しており、具体的には寒冷地に強い「リチウム電池」の使用が可能です(カタログデータ上、「ミオXPベルト」で使用できる電池はアルカリ電池のみ)。
*リチウム電池の詳細についてはコチラ → ”ガーミン「オレゴン450TC」について(各電池持続時間確認実験)

他、充電が利く”ニッケル水素電池”の使用も可能となりました(「ミオXPベルト」においても2008.6以降製造のものは使用可)。
*ニッケル水素電池の耐寒性能も満更でもないです → ガーミン「オレゴン450TC」について(耐寒性能確認実験)

また、電子制御機能を備えることにより加えられた機能として”サバイバルモード”というものがあります。

電池消費相関図
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上の図が電子制御時の電池消費の経緯を表し、下の図が電子制御されていない時の電池消費の経緯です。
カタログデータ上、ライトの照度(ルーメン)が記載されていますが、カタログデータ上の明るさを発揮できるのは極端な言い方で言えば、ほんとの最初だけで電池が消費されるに伴って徐々に暗くなっていきます。
この問題を解決する為、電子制御により一定時間照度が落ちないよう電圧?をコントロールしています。

更に時間が経過し、電池残量が少なくなると”サバイバルモード”が起動し、急激に明るさを失うもののその明かりを長持ちさせるべく、やはり電子制御によりコントロールされます。

なお、図にも記載がありますが照度は10段階にコントロールでき、内、電子制御されるのはレベル1(8ルーメン)~8(71ルーメン)までで、レベル9(85ルーメン)、レベル10(140ルーメン)については電子制御されず、前掲の図でいえば下の図による電池消費となります。

その他、「ミオXPベルト」との大きな違いと言えば、最大照射力。
カタログデータでは、「ミオXPベルト」は150ルーメン。
「ミオRXP」は160ルーメンとなっており、差ほど違いは生じていませんがこれは”ブーストモード”時によるものです。

ブーストモードとは、ライトスイッチ脇に”ブーストボタン”がありこれを押している間は上記、照射力を発揮します。
発揮するのはいいのですが、その時間は20秒のみです。
なぜ”20秒”しか明るくさせてくれないのか?

取扱説明書によると、”ライトの加熱を防ぐ為”と記載があります。
*照度参考 → ペツル「ミオXP ベルト」について(ビームパターン確認実験:室内編)

しかし、私的には20秒っぽっち明るくなってどうするの?と、このブーストモードの存在理由がイマイチ理解できない。

両者のライトの照射力で大きく差がでるのはこのブーストモードに頼らない最大モード時の照射力です。

  • ミオ「XPベルト」:85ルーメン(連続照射時間:80時間)
  • ミオ「RXP」:140ルーメン(連続照射時間:50時間)

見ての通りで、「ミオRXP」であれば、電子制御の恩恵か?「ミオXPベルト」のブーストモード時に近い照度で連続点灯可能です。
*上記、連続照射時間はアルカリ電池使用時のものです。

ただし、弱点は連続照射に伴う電池消耗は同照度であったとしても「ミオRXP」の方が激しいです。

また、連続点灯が可能な時間は上記の通りですが、一晩、ハイパワーを維持するのは難しいです。

ライトパフォーマンス一覧
204-2.png

上図のとおりですが、レベル10で連続照射した場合、10時間後の照射距離は21mまで落ちます。

これらのデータは全て、アルカリ電池を使用した場合のものです。
少々、高価ではありますがリチウム電池を使用すれば、上に挙げた弱点も多少克服できるかもしれません。

カタログデータ

電子制御機能とプログラム機能を備えたペツルで初めてのヘッドランプです。各照射レベルの強さや順序を、好みに合わせて変更することができます。このプログラム機能により、用途や使用時間に合わせて好みの設定が可能です。例えば、短時間のナイトランニングでは最大レベルを使い、長い照射時間が必要なトレッキングでは弱めのレベルを使います。ブーストモード (160 ルーメン) 及び速度が調節できる点滅モードも付いています。リチウム電池を使用できるため、低温下での使用にも対応します。ワイドアングルレンズにより、スポットビームとワイドビームを素早く切り替えることができます。

光束 160 ルーメン (ブーストモード)、140 ルーメン (レベル10)
ビームパターン ワイド、スポット
レベル10 レベル6 レベル4
照射時間 50 時間 56 時間 60 時間
照射距離 t=0 77 m 56 m -> 3時間 39 m -> 10時間

【重量】 175 g (電池含む)

【保護性能】 IPX4 (全天候型)

【使用電池】単3アルカリ電池3本使用 (付属)、リチウム電池使用可能

【価格】11,970円(*ペツル「ミオRXP」の最新相場はコチラ

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